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ライブ・ア・ライブ - 中世編をプレイする

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中世編「魔王」

7つのシナリオ全てをクリアすると解放される特殊なシナリオで、主人公はスクウェアオリジナルキャラクターのオルステッドです。

ということで、キャラクターのイラストを担当する漫画家はここでは不在です。

物語はルクレチア王国の武闘大会決勝戦から始まります。

あらすじ

ルクレチア王国武闘大会の決勝戦は、友人同士であるオルステッドストレイボウ

優勝した者は、ルクレチア王国の王女アリシアに求婚する権利が与えれれる。

そして、勝ったのは… オルステッド

宴の後、城のテラスで愛を確かめ合う2人、しかしその時…

復活した魔王の手下が王女を連れ去ってしまう。

シナリオの特徴

これまでのシナリオとは違い、基本としてはスクウェアらしい中世の世界観の王道PRGとなってます。

さらわれた王女を助ける決意を王に述べたオルステッドは、仲間と共に復活した魔王を倒す旅に出ます。

そのメンバーは以下の3人。

  • かつて王の妃をさらった「魔王」を打ち破った勇者ハッシュ
  • ハッシュの仲間だった僧侶ウラヌス
  • 冒頭の武闘大会でしのぎを削ったストレイボウ

最初に仲間になるストレイボウはともかく、次に仲間になる僧侶ウラヌスは元勇者一向の仲間だけあってかなり頼りになりますし、最終的にはかつての勇者ハッシュも仲間になりますが、さすが元勇者であり、めちゃ強いです。

そして魔王を倒しに向かうことになるわけですが、すべてがトントン拍子に進むシナリオだなと感じざるを得ないことでしょう。

それもそのはず、このシナリオは次の「最終章」へ繋げる為の、深~い前置きの為のシナリオとなっているからなのであります。


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一応、以降の記事はほとんどネタバレになります。

登場人物

オルステッド

等身大の公式イラストはなく、デフォルメ姿だけであるが、その姿はFFの戦士かナイトのような感じのスクウェア定番のデフォルメキャラ。

ほとんど喋らない為、その人となりもよくわからないが、武闘大会に出場し、姫へ求婚、その後の姫救出の願い出などの行動から、性格は至って普通のRPGの主人公であると思われる。

彼の類まれなる悲劇の人生度は、ゲームの主人公としてはかなり上位に入るものと思われる。

ストレイボウ

オルステッドの親友でロンゲの魔法使い。

魔王討伐の為に城を出ようとしたオルステッドの元に来て、自分も共に行くと言って仲間に加わってくれる。

しかしその実、オルステッドの悲劇は彼の行為によるところが大きい

勇者ハッシュ

かつて魔王が突如現れ、現在の王妃をさらったが、それを救出したのがハッシュ率いる勇者の一行であった。

しかし、城へ戻ったハッシュは自分の名声の高まりとそれにすがる人々を目の当たりにし、かつそれに伴い堕落していく自分に嫌気がさし、山に籠ってしまうことになる。

山の頂上にすでに自分の墓まで作ってあるのは、もはや「勇者ハッシュ」という過去の栄光は死んだことを表している。

完全な人間嫌いになってしまったハッシュであったが、共に魔王と戦った仲間である僧侶ウラヌスの言葉で、今一度復活した魔王を倒す為にオルステッドの仲間になる。

しかし、実は彼は重い病を患っており、この魔王討伐が彼にとって人生最後の大仕事となる。

魔王討伐後、彼の一言にプレイヤーは驚くことになる。

僧侶ウラヌス

ハッシュと共にかつての魔王を倒した僧侶のじい様。

特に人間嫌いというわけではないが、ウラヌスもハッシュ同様、名声を得ると人は堕落してしまうとの考えから人里を離れてはいないが、自分に人を近づかせないようにして暮らしている。

その方法が、呆け老人を演じて正体を隠す、というもの。

かつての勇者たちが揃ってこの有様なので、国家レベルの名声を得るということの責任と重圧の強さが窺い知れる。

しかしこの度、若き勇者オルステッドの為に再び立ち上がったウラヌス。

彼のおかげでハッシュは仲間になるし、バトルでも頼もしい活躍をしてくれて、特にスキル「ゴッドボイス」はザコをまとめてやっつけるのに重宝する。

オルステッドも悲劇の運命を辿りますが、それに付いて行った彼もまたそれなりに悲劇をこうむることになる。

王女アリシア

ルクレチア王国のお姫様。

オルステッドの求婚を受け入れたアリシアは、幸福絶頂から一転、その後すぐに魔王にさらわれるという、彼女もまた悲運の人物ではあるが、城のテラスでオルステッドに語った「あなたを信じます。」という言葉を頑なに貫き通していれば、このシナリオの最大の悲劇は回避されたかも知れない。

2人は、幼馴染などでもなく、交際もしていない、ただ武闘大会で優勝した事をキッカケに結婚しただけという間柄で、最後のあの状況であっても信じ続けるというのは、確かに難しいかも知れない。

しかし、信じ続けるのは難しかったとしても、その後の行為は狂気の沙汰としか言えない。

悲劇への顛末

魔王戦

オルステッド一行はついに魔王の元へ辿り着き、戦いに勝利する。

しかし、思いもよらぬハッシュの一言…

 

バ、バカな… 魔王ではない! 本当の魔王は… あんなものではない…

 

元勇者とは言え、病を患いそして年老いたハッシュは、この魔王もどき相手との戦いで力尽きようとしていた。

実は彼が重い病を患っていたことはウラヌスも知らなかったのである。

命が尽きる前に元勇者としての最後の務めを果たす決心をしたハッシュは、そんな状態であることを仲間に感ずかれてはならなかった。

間もなくして、彼は勇者の剣「ブライオン」をオルステッドに託し、息を引き取る

その時、魔王山が崩れ始め、ストレイボウが身を挺しオルステッドとウラヌスを脱出させる。


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王殺し

城に戻ったオルステッドとウラヌスの2人はとりあえず、その晩は城で休息を取る事に。

真夜中、ストレイボウの夢を見たオルステッドがふと玉座へ行くとそこに何と魔王の姿が…。

迷わず斬りかかるオルステッド。

ほとんど手ごたえも無く魔王を倒したオルステッドが目にしたのは、血まみれで倒れている王の姿であった。

そこへ駆けつけた大臣達。

大臣
へ、陛下… 貴様、陛下を! 皆の者、であえッ、であえーッ!!

兵士
「何という事を… もしや…勇者ハッシュもストレイボウも、みなオルステッドが…

大臣
ま、魔王…!

ウラヌス
「何事じゃ?」

大臣
「こやつも魔王山から生きて帰ってきた! 貴様も魔王の仲間か!?

最悪な状況であることを理解したウラヌスは、兵士たちを自分に引き付ける。

 

魔王の汚名を着せられたオルステッド

一旦城外へ逃げるも行く当てもないオルステッドは再び城へ。

おとなしく捕まったウラヌス… 牢獄には、ひどい扱いを受けた彼の姿が…。

戻ってきたオルステッドを見てウラヌスは、一旦は驚くも、すぐにこう語る。

ここで人間を憎んでは負けじゃ… かといって自分の心に嘘をついてもいかん… じゃからワシは、魔王ではないと訴え続けるしかないのじゃ…

しかし、オルステッドに対しては、若いお前はそれではダメだ、ハッシュや自分が命をかけて守ったものを守り続けなければならない、と諭し、最後の力で牢獄の鍵を開ける。

 

さ、行くのじゃ… お前にはまだすべきことが…、信じる者がいるではないか…

 

もう一度魔王山へ行くように告げると、彼は絶命する。

それを見た看守兵がオルステッドが口封じの為に仲間を殺して逃げたとして、さらなる誤解を被る。

 

真実

ウラヌスの遺言に従い、再び魔王山の頂上へ辿り着いたオルステッド。

そこへ姿を現した人物、それは…

 

ストレイボウ!

 

魔王山での落盤はストレイボウによるもの、そして自分が犠牲になって2人を逃がしたフリをして実は一人でアリシア姫を助けに向かったのである。

彼は何をするにも常に自分の一歩先を行くオルステッドを心底憎んでいた

その積もりに積もった憎しみが爆発したのがあの武闘大会の決勝戦である。

自分を倒し、アリシア姫と結婚…それはすなわち次期王の座までも奪われたことに他ならない。

王国に生きる者にとって、王の座を手に入れることほど名誉な事はない。

ただ王になるというだけではない、アリシアという庶民には絶対に手の届かない高嶺の花付きの王の座である。

これほどの憎しみから推測するに、おそらくストレイボウは以前よりアリシアを深く慕っていたものと思われる。

そして、ここ魔王山で憎しみの光の力を得たストレイボウは再びオルステッドと戦い、忌まわしい過去との決別を図る…

しかし…、やはり勇者オルステッドには敵わなかった

そこへアリシアが現れる。

 

魔王誕生

アリシア

オルステッド… なぜ… 来てくれなかったの? 待っていたのに…

この人は… ストレイボウは来てくれたわ!

この人は…あなたのおかげでいつも苦しんでいたのよ… あなたには…この人の…

負ける者の悲しみなどわからないのよッ!

ストレイボウ… もう何も苦しむことは無いわ…

私が… ずっと一緒にいてあげる!

 

アリシアは、自分の胸にナイフを突き刺す

 

初めて喋りだすオルステッド

私には…もう…何も残されていない… 帰る所も…愛する人も…

魔王など… どこにもいはしなかった… 

ならば…

この私が魔王となり… 自分勝手な人間たちにその愚かさを教えてやる…

 

魔王になったオルステッド

ニセ魔王

私は当初、ハッシュが言う通り、自称魔王が魔王ではないのなら、本当の魔王は一体どこにいるんだろうか?と疑問に思い、そしてスクウェアのことだからまたしてもややこしい理論で魔王というのは実は○○で…、とかあるのかなと色んな想像をしましたが、素直に考えるとオルステッドの言うとおり、最初から魔王なんて復活していなかったということでいいのだと思い至りました。

魔王にソックリなモンスター(ハッシュですら戦ってみるまでわからないほど)が、アリシアをさらって魔王山へ飛んで行ったと聞けば、誰もが魔王が復活したと思い込むでしょう。

しかも過去には今回同様、アリシアの父王も妃を連れ去られているとなればなおさらです。

でも、当時実際に戦ったハッシュが魔王ではないと言うのであれば、やはり魔王ではなく、単に魔王っぽいモンスターがたまたま悪事を働いたというだけのことだったのかと。

そのモンスターは自分が魔王だと思い込んでいたみたいですが(記憶も正確に)。

オディオの意思

ですが、オルステッドの結末を考慮すると、ここに本当の意味での魔王・オディオの意思が存在していたように思えます。

この中世編のサブタイトルの魔王はルクレチア王妃をさらったニセ魔王ではなく、オルステッドが名乗ることになる魔王「オディオ」のことで、その意味はラテン語で「憎しみ」を表すそうです。

それを踏まえると、オディオの意思はまず、最初に発生した強烈な憎しみの感情に反応を示しました。

その発生源が、ストレイボウです。

オディオの意思によって、ニセ魔王が自身を魔王と名乗り、今回の物語の口火を切ったわけです。

(本当の魔王でないにも関わらず、ニセ魔王は自分が魔王だと思い込んでいるあたり、やはり何かしらの意思の存在を感じさせられますし、後のストレイボウのセリフから、この時の状況をとっさに利用したことが判るので、彼が最初からこれらを1人で仕組んだわけではない。)

王殺し

また、オルステッドが魔王とされた決定打がルクレチア王の殺害

これについてその時点では、自分は何もできなかった事、(アリシア、ストレイボウ、ハッシュの3人が戻らぬ上にハッシュは目の前で死んだ)に絶望したオルステッドの罪悪感からストレイボウの幻影を見、魔王の幻影を見、そのあやふやな精神の状態で思わず斬りつけてしまったかのような演出でしたが、後のストレイボウのセリフによると、どうやら全部ストレイボウの仕組んだ演出だったとのこと。

 

「おもしれえほどカンタンにひっかかりやがったぜ!」

 

そして、まんまと王殺しの罪を着せられてしまったオルステッド。

すっかり魔王が復活したと思い込んでいる民衆は、王を殺すなんて…ヤツこそが魔王に違いない!とオルステッドに対する畏怖に加えて、憎しみの感情の大波が押し寄せます。

ここまで来たら、オディオの意思がなくとも勝手に憎しみは増殖していきます。

もはやこの国はすべて、憎しみ…つまりオディオで満たされます。

オディオ誕生

そして仕上げの役割をしたのがアリシアです。

魔王山で自分たちを陥れた原因となったストレイボウを再び倒したオルステッドは、アリシア姫という自分にとって最後の拠り所をようやく取り戻したと思った矢先、自分に対するまさかの非難と、その後こちらの言い分も聞かずに自害するという暴挙。

オディオの意思は、人間にちょっとその方向へ向くように仕向けただけで、最終的にはいとも簡単に自らを具現化するに至ることができたわけです。

勇者オルステッド改め、魔王オディオとして。

誰もがオディオになる可能性

中世編までの7つのシナリオのラスボスたちは、オディオをもじった名前を持っており、それに対抗する主人公達はそれぞれ様々な感情を持って各オディオ達に立ち向かいましたが、例えば功夫・近未来・現代編なんかは憎しみ・怒りなどの負の感情に近いもので以って挑んでおり、その後の展開次第ではオルステッドと同様の未来が待っていたかもしれませんが、何とか憎しみに飲まれず、一応正義は勝つということで幕を閉じてきました。

しかし、この最後の中世編は唯一「憎しみ=オディオ」に飲まれてしまった主人公のシナリオというわけです。

オルステッド… かわいそ過ぎます。

何にも悪いことをしていないのに、この仕打ち。

いや、あまりにも不条理だったからこそ魔王オディオになってしまったとも言えましょうか。

そう考えると、ハッシュが勇者として民衆から讃えられていたにも関わらず、山にひきこもってしまったのも、その裏に潜む嫉妬やそこから派生する憎しみが原因だったのかもしれません。

状況次第では、オルステッドではなくハッシュがオディオになっていた可能性もあるし、アリシアがオルステッドを最後まで信じていればストレイボウがオディオになっていたかも知れませんね。


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