ジョルノ・ジョバーナ
「ジョジョの奇妙な冒険 第5部」は主人公チームがマフィア。
そして、主人公ジョルノ・ジョバーナはDIOの息子というちょっとグレーな設定。
とはいえ、DIOの体は頭部以外は第1部の主人公ジョナサン・ジョースターの体なので、生物としてはジョナサンの息子という認識でいいんじゃないでしょうか。
ジョルノに対する広瀬康一の第一印象は「さわやかなやつでした。」との事で、承太郎へ報告する際に「彼は正義の心を持っている。」とも言っています。
第5部全体を見渡した感じとしても、特に正義の心が強かったジョナサンの血を色濃く受け継いでいる感じが見受けられます。
ジョジョシリーズの中でDIOは邪悪の化身として、一貫して一切の善良な心を持ち得ない存在として描かれていますが、もしDIOの血を少しでも受け継いでいるなら、そもそも主人公を成し遂げられないだろうかと。
でも、そこがマフィアという少々ブラックな部分を、DIOとの関連性として表現したとも言えましょうか。
ところで、DIOが唯一人間らしかったのは、第1部第1巻の父ダリオの墓前での決心の中で、「…母に苦労をかけて死なせ、最低の父親だったぜ。」とあるので、苦労して死んだ母を思いやる心は一応持っていたんだなと思いました。
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イルーゾォ / マン・イン・ザ・ミラー
そんな第5部の気になる点は「鏡の世界」。
イルーゾォのマン・イン・ザ・ミラーの能力です。
「鏡」を入り口としてその「鏡の中の世界」に選択した人間(生物)を引きずり込む。
「鏡の中にある物質」は「死の世界」のものなので、マン・イン・ザ・ミラー以外、絶対に動かす事はできない。
だそうです。
第5部では、はっきりと「鏡の世界」が存在しています。
第3部で、ポルナレフの妹シェリーの仇である両右手の男、J・ガイル(スタンド「ハングドマン」)が、一見すると「鏡の世界」を移動するスタンドとして登場しています。
アブドゥルが額に銃弾を受けた後、花京院がポルナレフを一旦車で戦闘から離脱させた時の車内での会話で、
「鏡の中とか鏡の世界とかさかんに言っていますが、鏡に『中の世界』なんてありませんよ… ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから」
と、冷静にポルナレフを諭し、さらに、
「鏡っていうのは『光の反射』、ただそれだけです」
とも。
読者からすると、イヤイヤ、スタンドとかが存在する世界だし…、と思った矢先ポルナレフが読者の代弁をするかのごとく言います。
「『スタンド』があるなら、『鏡の中の世界』だってあるだろ!」
さすがポルナレフ!
しかし、花京院の反応は、
「ないです。」
花京院の言ったとおりハングドマンは「光」のスタンドで、光の反射が可能な物質に映りこんでいるだけの存在でした。
しかし、この世を去ることになる花京院の断言むなしく、マン・イン・ザ・ミラーの登場によって「鏡の世界」はやっぱり存在するのでした。
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