1997年1月 パック・イン・ビデオ
エルちゃんの部屋にて
エル
「ワイパーの交換時期でガス?」
シオン
「違いますよエルさん…、
『せんせーいバナナはおやつに入りますデス!』ですよ。」
…そんなにオモシロかったですか…?
だって全然違う上に、先生にバナナはおやつかと聞くのかと思ったら、先生に教えてあげてるんだもん!
しかも、最後にデス!って…
…そんなに笑ってもらえると、ちょっと自信がついたかも。
で、ワイパーの交換じゃなくて、「はいぱぁセキュリティーズS」ですよ!
ふむ。「はいぱわーセキュリティ」ね。
違うけど…まぁいいです。
タイトル的にドロボー撃退ゲームってとこかしら?
なぜ、急に正解に近づきますか?
これは当時流行ってた、女性キャラが複数登場する育成シミュレーションゲームの一つで、ある特定期間の行動を指定して、その結果パラメーターが変動し、数値によってバトルの結果やエンディングにそれが反映されるというものです。
ちなみにタイトルの最後の「S」っていうのはセガサターン版ってことです。元々はPCゲームでそれの移植版みたいですね。
ふーん、セガサターンね… 元パソコンのゲームね… 私ファミキューレだけどね。
そう言えば、サターンは特にそういうのが多かったと聞いてるわ。
何でも管理人さんはジャケットの絵だけで購入を決めたそうですよ。いわゆるジャケ買いですね。
へぇ、管理人さんはこういうのが好きなのね。ふーん。へー。
トリなのに…。
ドラえもんがメス猫だけでなく、入浴中のしずかちゃんを見て顔を赤くするという感覚に似てますね。
なるほど。言い得て妙だわ。
とにかく、確かにこのジャケットの女の子達はカワイイわよね。
ジャケ買いあるあるはファミコンソフトのお約束だったけど、次世代機になっても続いてるのが逆に乙ね。
細かい説明はさておき、このゲームのもっとも推すべきポイントはですね…登場する女性たちのビジュアルシーンであるというのはいわずもがなでしょう。
おおっ!
さすがセガサターン!
ジャケ買いしても、次世代機だけにビジュアル面でガッカリってことがないのが安心ね。
ファミコンとは違うのだよ!ファミコンとは!
んまぁっ!
なんかファミコンをバカにしてる言い方に聞こえたわよ、シオンくん!
ファミコンのジャケ買いのガッカリオチはある意味ずっとネタにできるんだからね!
ずっとよ!ずぅ~っと!
すいません、エルさん…ちょっと名ゼリフ風に言ってみたかっただけです。
わかればいいのよ!
(しかしアレだわ…このキャラ達のコスチューム…めちゃくちゃかわいいじゃない! これ私が着たら、シオンくん…とても喜んでくれるんじゃなかろーか!?)
では、次に残念ポイントを…
シオンくん!
は、はい!?
飲み物出すのすっかり忘れてたわ。ちょっと待っててね!
相変わらず気が利く女神さまですよ。
…
…
…
…
…
…
お待たせ!
あぁっ!
そ、それははいぱぁセキュリティーズの制服では!?
なぜそんな物を…はっ!?そうだ、わかったぞ!
僕、すぐにわかりました!
管理人さんですね!
ス、スゴイや、トリ!
あまりのコーフンで管理人をトリ呼ばわりするシオンくん
そうだ、せっかくだし、ビジュアルシーンをエルさんバージョンにしてゲームの内容語りましょうか?
いや、そうしましょう!
おぉ!よくわかんないけど、それ、なんだか楽しそうだわ!
では、まずはストーリーとゲーム内の目的ですが…
東京24区を舞台に複数の私設警察会社を競わせて、犯罪を無くそうとするプロジェクト立ち上げテストにて、いち警察会社の課長となって上位を目指す
という感じです。
ということは、ジャケットに描かれた3人の女子達は課長であるプレイヤーの部下って感じかしら?
さすがファミキューレ様、察しがよい!
エヘヘ。
ゲームのおおまかな進め方は以下のようになってます。
- 3人の1週間の「行動」を決める ➡ 実行する ➡ 行動毎のビジュアル付きの結果報告を聞く
- 7日間×3人分のパラメーターのが次々と変動していく
基本的にはこれだけなので、まぁ単調と言えば単調ですね。
結果的に、前述したここのビジュアル部分がゲームの見せ所というわけです。
例えば、こんなの、
あと、こんなの、
さらにこんなのとか、
(これは…イイ!)
どうしたの、シオンくん?
あ、いえ、なんでもないです。さ、続けましょう。
続けましょー!
「コレ!」といった定期イベントというのは無いですが、パトロールとかの「外回り系の行動」をするとたまに違反者とのバトルに発展するのがメインのイベントと言えましょうか。
- バトルはカードバトルで、パラメーターが高いと有利なカードが配られやすい
- 逮捕に成功するとパラメーターやその「地区の支持率」が大幅に上がる
- 地区の支持率が上がると他社からその地区の管轄を奪うことができ、管轄が増えると定期査定の評価が高くなる
- ちなみにクリアまでの期間は3年で定期査定は半年ごとに実施される
違反者は信号無視ドライバーとか泥棒とか結構いろいろいますが、こんなのもいます。
管轄の拡大は大事な査定対象ですが、その他もこまごまと数値化されており、あっちを上げるとこっちが下がるみたいに相反する変動が多々あるので、バランスを保ちながら上げるのは結構大変です。
うっ…、ファミコンのゲームとは比較にならないほどの情報量の多さにめまいがしてきたわ…。
ちょっと横にならせてもらうわ、ヨイショ…
また査定で評価が悪いとその時点でゲームオーバーになる可能性もありますよ。
キビシーわね!
結構時間かかるゲームっぽいのに… 適当な時期に分けて複数のセーブ記録を残しておいた方がよさそうね。
ちなみに彼女たちはそれぞれ性格が違ってて、最初は得意分野のパラメーターが高めに設定されてます。
- 明朗快活なボクっ子「城ノ内天香」➡ 趣味メカいじり
- お金持ちのお嬢様「三ツ沢優雅」➡ 自信過剰で部長が好き
- おっとり娘の「琴吹あやめ」➡ キレると性格が豹変して凶暴化する
序盤は性格を活かして行動を設定すると有利かもしれません。
例えば天香さんは、メカいじりが得意 ➡ 運転技術が高い ➡ 交通違反者とのバトルで有利、みたいな感じでしょうか。
また、プレイヤーである課長は行動ポイントというのがあり、それが溜まると、キャラに特別な行動を取らせたり、自分がキャラに対して特別行動を取ったりできます。
- マンツーマン ➡ プレイヤーがキャラ一人の行動に同行することで、パラメーターの上昇値がアップする
- ペア ➡ キャラを2人一組で行動させることで、パラメーターの上昇値をアップさせる
- キャラ一人を食事に誘う ➡ 会話の選択肢次第で一部のパラメーターを大幅に上昇・改善できる
食事に誘う?そういうのもあるんだ?
ということはシオンくんの大好きないわゆる恋愛要素とやらもあるってこと?
残念ながら無いんですよねー。…いつから僕は恋愛要素好きに?
そうなの?よし、じゃあシオンくん、私とそれやっちゃうわよ!
え?えぇ~?
…やりましょう!
…
…
…
…
…
シオンくんはエルちゃんの好感度を高める為に面白い話を聞かせてあげようと思いました。
エルさん、さっき先生にバナナはおやつに入りますデス!って言った後、先生はなんて答えたと思います?
…フフッ。(←思い出し笑い) そうねぇ…「別にバナナでもいいけど、普通のお菓子にしたら?」とかかな?
違います。正解は…
…
…
…
…
…
「そ、そんなバナナ!」
エルちゃんの笑いのツボはとても浅いところにあることがわかりました。
あと、エルちゃんのシオンくんに対する好感度も上がったみたいです。