1997年2月 ビング (アーケード版:タイトー)
概要
思えば、一体何がそんなに面白かったのかよくわからないけど面白かったファミコンソフト「エレベーターアクション」ですが、それから約10年後、スーファミとかを吹っ飛ばして突如続編がセガサターンで発売されました。

ファミコンからサターンなので、システムやグラフィックが当然のことながら別次元の進歩を遂げてます。
設定が様変わりしている
- 主人公 ➡ スパイではなく、軍人
- 敵 ➡ 警備員ではなく、テロリスト
侵入して盗んで脱出、というようなクールなミッション設定はもはや跡形もなく消え去り、爆弾やらランチャーでド派手に敵を殲滅するミッションになってます。
舞台は「ビル」だけに非ず
主人公らが潜入する場所は、
- 空港
- 地下街
- 海上油田
- 敵の秘密基地
など多彩で、縦・横スクロール混じり合ったステージ構成となっています。
もはやこれは「エレベーターアクション」シリーズなのか?と疑問に思うぐらいの変貌ぶりですが、ご安心あれ!ステージ1はまさに、あぁ懐かしきファミコンのエレベーターアクションの舞台となったあのビルです。
但し、前回のようなお堅いオフィスビルではなく、ならず者がひしめくアメリカン雑居ビルですが。
スポンサーリンク
登場キャラ
リターンズの主人公達は軍の特殊部隊員という設定で、内1人を選択してプレイします。(コンティニュー時に変更可能)
それぞれ得意分野がある人物設定となってます。
カート・ブラッドフィールド
金髪でウェーブのかかったロン毛の、とても特殊部隊員に見えない男です。
3人中一番「素早さ」が高いです。

カート役は、シオンくんでお送りします。
「素早い」のメリット
- エレベーターが行ってしまう前に、ダッシュで乗り込める
- 敵の攻撃タイミングを見計らって、一気に近づいてジャンプ攻撃を食らわせる
エレベーターに置いていかれて、待たされる事が結構あるので、ダッシュで乗り込めるというのはノンストレスプレイに繋がるのです。
そんな感じで、スピーディな操作性は爽快そのものです。
ちなみに、ダッシュは全員ができるようになってます。
イーディ・バレット
茶髪ストレートロン毛の凛々しい女子キャラ。
「銃の連射」性能が一番高いです。

イーディ役は、エルちゃんでお送りします。
連射速度が半端ない
3人とも基本攻撃はハンドガンで、ファミコン版でも意外に連射性能が高かった武器ですが、リターンズでも相変わらずハンドガンとは思えないほどの連射が可能で、彼女は特に早いです。
ジャンプ時のポーズが「魔界村」のアーサーに似ています。

ちなみにきゆこうは性能云々より、とりあえず女子キャラ使いです。ヤロウは後で使います。
ジャド・ザ・タフ
パワータイプのマッチョメンです。
「体力」が高いので、たくさんダメージを食らってもへっちゃらです。

にゃもとでお送りします。
体当たりできる
ジャド唯一の技「タックル」で敵を倒すことができます。
「ダッシュ」で敵に突っ込む事で、自動的にタックルになります。

但し、徒歩はかなりの遅さです。
攻撃手段
障害物から出現する2つ
リターンズでは敵はテロリストという事で、ハンドガン以外にも強力な武器が登場します。
障害物を破壊すると時折出現します。どちらか選択式。
- マシンガン
- ロケットランチャー
ハンドガンでも連射は結構できるので、ここはランチャーを取ることをおすすめします。
ぶっとい弾が飛んでいき、敵とか障害物が一直線に並んでいる時に撃てば派手にぶっ壊せて楽しいです。
弾数は20発。
サブウェポン
ショットとジャンプボタン同時押しで投げれる、ストックタイプの投擲武器。
3人それぞれ種類に違いがあります。
イーディの「焼夷弾」は、しばらく炎が地面に残って敵の進行を防ぎつつ攻撃してくれるので、なかなか役立ちます。

ドラム缶を爆発させる
所々に火気厳禁マーク付きのドラム缶が配置されており、その手前にはおあつらえ向きにマーク無しのドラム缶があるので、撃って転がしマーク付きに接触させると一気に爆発炎上するという、凝った演出で敵を火だるまにすることができます。
この燃え盛る炎に自ら飛び込んで、勝手に火だるまになる敵が結構いる。
圧死
ファミコン版でインパクト抜群だったのが、エレベーターによる圧死です。
この残酷なる攻撃方法はここでも健在で、グラフィックがファミコンよりリアルな分、より残酷です。
しかし、ファミコンのように自らエレベーターの間に挟まるようなおバカな敵はいなくなっています。
さすがサターン。賢い。
扉とアイテム
赤い扉
ファミコン版ではクリア条件として、すべての赤い扉に入って機密書類を盗むというのがありましたが、リターンズでも赤い扉が健在で、テロリストたちの情報とかデータを回収するというのもミッションの一部になってます。
ファミコン版では未回収の赤い扉があると、地下駐車場到達時に警告音と共に強制的にその扉までワープで戻されましたが、リターンズでは扉に入らないと画面スクロールすらしないので、入り忘れるということはないです。
青い扉
もう一つ入れる青い扉。
入るとルーレットが回りだし、止めたところに描かれているモノが手に入ります。
点数だったり、体力回復だったり。
きゆこうは知らなかったのですが、実はゲームボーイでもファミコン版に近いエレベーターアクションが発売されており、そこでは残機制に加え、すでに「体力」という概念が追加されていたようですね。

テロリスト
敵は結構規模の大きなテロ組織なのか、ただのゴロツキのような下っ端から、全身タイツなやつ、機動隊のように武装したやつ、犬、小型ロボなど、様々なのが登場します。
オレンジ色の全身タイツヤロウ
小柄で身のこなしが軽く、カートと同じくクルリと回転しながらジャンプするアクロバティック担当の敵です。
特にその小柄さと猫背のおかげで、しゃがんで攻撃しないと弾が当たりません。イメージは「ローリングサンダー」に登場する敵、ブローガ。

2丁拳銃ヤロウ
スキンヘッド&上半身ハダカで、2丁拳銃のちょっとヤバめなやつ。
2発当てないと倒せません。
時折行うヘンテコな動きと、発砲時のポーズがアレな感じのイっちゃってる系担当です。

トレンチコートヤロウ
普段はコートにショットガンを隠してますが、攻撃時にそれを取り出して撃ってくる、いかにもマフィアなヤツです。個人的に好きな敵
このような臨戦状態だというのに、いちいちコートに武器を隠すところがポリシー持ってそうでカッコいい。

黒服警備員
ファミコン番の敵(黒服)に似た感じの敵が、ゲーム後半になると登場します。
服は真っ黒ではないですが、スーツを着込みハンドガンで攻撃してくることからファミコン版のそれを彷彿とさせます。
敵総評
色んな敵がいますが結論として、特にこれといった強敵はいないので、武器やギミックなど使えるものを駆使して楽しく倒していけますよ。
まとめ
ゲーム画面が、建物の断面図を全体的に映している感じで、上下階で敵がウロウロしているのが見えているという箱庭系な感じがイイです。
キャラは小さめですが、サターンだけあって、小さくても何の動作をしているのかちゃんとわかるので問題ないです。むしろこれ以上大きいと、折角の箱庭感がなくなってしまう
プレイヤーを操作せずに放置すると
- カート & ジャド ➡ ハンドガンのリロードを行う
- イーディ ➡ 髪の毛をかき上げる仕草をする
小さくてもそれとわかります。
ボリュームは少ない
コンティニュー制限はあるものの、何回かやればあっさりとクリアできるような難易度です。
誰もが無難にそこそこ楽しめる内容ですが、反対にボリューム不足感は大きく、上手い人なら初プレイから数時間あればクリアできてしまうと思われます。
アーケード版の完全移植とのことなので、できればサターン版オリジナル要素を追加して欲しかったところですが、一応特典として、クリアするとファミコン版がプレイできるようになります。

いや、他にもっと何か…。
エスカレーターが無い
もう一つ残念だったのが、エスカレーターが無くなったことです。
正確には空港ステージに一つだけありますが、これは本当の移動用エスカレーターであって、きゆこうが求めているのは、昇降中はプレイヤーと敵がまるで相手が見えていないかのごとくすれ違う絶対中立の空間の事です。


でも、これだけリアルなグラフィックになってしまっていると、あのシュールな光景には多分ならないのでしょう。
というか、
製作者も気付いたんですよ、きっと。
どこの世界に銃撃戦の最中、エスカレーターに乗るヤツがいるか!?ってことを。
おまけ



スポンサーリンク