女神様 - エルシオンクエスト その4

      2017/11/30

ジービィ - エルシオンクエスト その3 からの続き


レーベの村のジービィ

その夜

シオン
「よし、ジービィ、折角だしパパと一緒におフロに入ろう!」

ジービィ
「…やだ!ママと入る!

シオン
「…え、でも…」

ジービィ
「おフロはいつもママと入ってたんだ!」

エル
「大丈夫よパパ、私に任せて。」


 

エル
「じゃあ、体を洗いましょうねー。はい、まずは背中から。」

ジービィ
「うん。」

 

 

エル
「じゃあ、次はこっちを向いてね。」

ジービィ
「はーい。」

 

 

ジービィ
「じゃあ、次はママを洗ってあげる番だよ。」

 

エル
「…。ありがとう。でも、私は自分で洗えるから大丈夫よ。」

 

 

ジービィ
「…ボクが洗ったら、ママはいつも… とっても喜んでくれてたんだ。」

 

エル
「… … (ウルウル…。) 

 

…ジービィ、じゃあ洗ってくれる?」


 

一方その頃…

 

 

 

 


 

腕を洗って、脚を洗って、次は背中…

 

 

エル
「あ…。」

 

ゴシゴシ

エル
「…。」

ゴシゴシ 

エル
「…!」

ゴシゴシ ゴシゴシ

エル
「…!!」

ゴシゴシ ゴシゴシ ゴシゴシ

エル
「…!!!。」

エル
「…ず、随分念入りに洗うのね…。」

ジービィ
「ママにはいつも綺麗な人でいて欲しいんだ!」

エル
「…な…なんて親想いなの…!」

ジービィ
「さぁママ、続きだよ!」

エル
うっ…、そ、そうね… じゃ お願いするわね…。」

ジービィ
うん!

 


 

 

エル
「はぁ…はぁ… …ありがとう。じゃあ湯舟でゆっくり温まりましょうね。」

ジービィ
「ハァハァ… …はーい!

 

 

エル
「ねぇ、私ジービィのママをちゃんとやれてる?」

ジービィ
「うん!ボクとっても幸せだよ!」

エル
(ホロリ。)

 


 

シオン
「ジービィ、どうだった、ママとのおフロは?

ジービィ
「うんとね…ママとっても喜んでたよ!ボクがスミからスミまで洗ってあげたからだよ!」

 

シオン
…! 洗って…あげた…ですと…? しかも…」

 

ジービィ
「パパ?どうしたの? パパーッ!

 

… … …


翌日

 

3人で村を散歩していると…。

 

???
「おーい。ジービィ、スマン!ちょっと夢中になっちゃって… 大丈夫だったか? うん?…この人達は?」

ジービィ
「うん…。勇者様たちが一緒だったから…。」

エル・シオン
「?」

???
「おお、これはこれは勇者様方でしたか、失礼しました…。いや、恰好が恰好だけに全く気付かずご無礼を…。」

 

シオン
(ジービィはなぜか一目で見破りましたっけ…。) あ、あのアナタは一体…ジービィの…?」

???
「…重ね重ね失礼を…申し遅れました。私、ジービィの父親のワンダです。

 

 

エル・シオン
父親…!?

シオン
「あなたはモンスターに殺されてしまったのではないのですか!?」

ワンダ
「?…殺された?モンスターに…私がですか? とんでもございません、今ここにピンピンしてるじゃないですか!?」

シオン
「ジービィ…どういうことだ?」

ジービィ
「ボク…パパが『殺された』なんて言った覚えは無いよぉ…。」

 

 

 

エル・シオン
…ホントだ。

シオン
「じゃあ、あの時…一体なんて言おうとしたんだ?」

ジービィ
「…パパとママはモンスターに…

エル
「ゾッコン??」

ワンダ
「いやぁ…そうなんですよ。魔王の放ったモンスターですから大きな声では言えませんが、私と妻はこれらの特殊な生物に魅了されてしまいましてね…。いつも夫婦でモンスターの生体調査を兼ねて、モンスターを探して回ってるんですよ。

それで、つい夢中になってジービィのことを放ったらかしてしまってたんです…面目ない。お手数をおかけしたようで申し訳ありませんでした。」

シオン
「そういうことですか…。」

ワンダ
「ほら、ジービィ、勇者様たちにお礼を言うんだ。」

ジービィ
「うん。エルママとシオンパパに出会えて楽しかったよ!」

ワンダ
「ママ?パパ? …とにかく、ジービィがこんなに楽しそうにしているのは久しぶりに見た気がします。余程楽しく過ごせたようで、感謝しております。もし何か困ったことがあれば言って下さい。恩返しにできる限りのことはさせて頂きますから。 …じゃあ行こうかジービィ。」

ジービィ
「うん! ありがとうエルママ、シオンパパ、さようなら!」

 

… … …


 

シオン
「僕らの早とちりだったみたいですね、エルさん? 

…エルさん、ど、どうかしましたか? ジービィを悪く思わないであげてください、エルさんをスミからスミまで洗ったりしてくれたのも本心からなんですよ、きっと!」

 

エル
…良かった。

シオン
「へ?」

エル
「ジービィの両親は死んでなんかいなかったのよ。ちゃんといるわ。ジービィが一人ぼっちじゃないってことがわかってこんなに嬉しい事は無いわ…。

 

 

シオン
「!」

エルさんのイイ人ぶりに衝撃をうけるシオンくんでした。


 

ワンダ
「ジービィ、お前まだ自分の事を『ボク』と言っているのか? まぁ強制したくはないがパパとしては、やはり娘には『私』を使ってほしいという気持ちはわかっておいてくれよな。」

ジービィ
「うん。わかったよ、パパ!」

 

 

つづく(かも)


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