PS 1999年12月 発売:エニックス 開発:トライエース 売上:65万本
PSP 2006年3月 発売:スクウェア・エニックス 開発:トーセ 売上:24万本
スマホ版 2018年3月 / PS4・PS5 2022年12月
[CERO:B(12才以上)]
北欧神話に登場する半神「ヴァルキリー」を主人公にしたRPG。
久しぶりにやったら面白かったので記事書いてましたが、さすが名作RPG、書く事が多かった。
「多かった」というかまだ書いてる途中ですが。
なんだか早く絵が描きたかったので、とりあえず主人公のヴァルキリー描きました。
こんな感じになりました。
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とりあえずヴァルキリーというか、これが描きたかったというのが本音です。
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登場キャラクター&ダンジョン
神界
レナス・ヴァルキュリア
このゲームの主人公で「魂の選定者」。
人間の歳に換算すると23歳。(北欧神話の神々は不老不死ではないのです。)
オープニングのオーディンのセリフからわかるのが、ヴァルキリーは神界に3人(「運命の三女神」)いて、その中でも最も神格が高いのがこのレナスとの事。
「ヴァルキリー」は「ワルキューレ」の英語読みなので、この2つは同じ者であり、例えば「ワルキューレの冒険」だとかできゆこうは妄想でキューティーなワルキューレ像をイメージして描いたりしてましたが、レナスは全くそういう感じではなく、超クール。
ゲーム中、全編通してシリアスです。
悪者に対して怒りの感情を表すことはあっても、笑ったり、照れたりみたいなのは基本的には無いです。もちろんギャグも言わないです。
口調もクールどころかむしろ冷たい感じですが、その分何かとカッコ良いです。ボス戦の前のセリフとか。
銀髪で、蒼穹の鎧を身に付け、白布のスカートはたまにフトモモが見える感じの着こなしで、これぞまさしくヴァルキリーと言わんばかりの姿なのがイイ。
個人的には「ワルキューレの冒険」以来のヴァルキリー像です。
オーディン
アース神族の最高神であり、ヴァルキリーの創造主。
実際の神話ではアース神族と巨人族とのハーフですが、ゲームでは人間とエルフのハーフである「ハーフエルフ」という種族設定です。
それだと神サマじゃないじゃんと思わされますが、このゲームにおける「エルフ」というのは「神の器」という存在の為、一応は神サマではあります。
オーディンがハーフエルフであるという設定は、現在オーディンが一番エライ神様であることに大いに関係しており、その為下界ミッドガルドにてそのエルフの存在に注目している人物もいたり。
オーディンは、策を弄することに長けており、ただ神界でふんぞり返っているだけの存在ではなく、ラグナロクに向けて実はこっそり仕掛けを施したりもしてます。
ちなみにこのゲームにおける「ラグナロク」は実際の神話とは少々違って、アース神族のライバルであるヴァン神族との雌雄を決するバトルを言います。
フレイ
常にオーディンの傍らにいる上級女神で、レナスの友人でもあり、このゲームの進行・案内役でもあります。
なんかヘンな帽子被ってる美人。
チュートリアル的な感じで、最初のダンジョンだけ同行してくれます。
レナスの事は本当に友人と思ってますが、レナスの「封印」について実は彼女も絡んでおり、悪巧みというわけではないですが、敬愛するオーディンの為、また神界の為、致し方なくやってるという感じもなくはないです。
ちなみに人間の事は戦争の道具としてしか考えていないタイプです。
チャプター0
エインフェリア
ヴァルキリーに選定された戦士を実際の北欧神話では「エインヘリヤル」と言いますが、それと同義で、ゲームでは少し呼び方をアレンジして「エリンフェリア」と呼び、「仲間」の事を表します。
チャプター毎に1人か2人、エインフェリアとして選定する際のサイドストーリーがあり、フレイが最初にやり方を教えてくれますが、「精神集中」をする事でイベントを発生させ、キャラクターがどのように死ぬのかを見ることになります。
なので、必然的にストーリーが悲哀に満ちてるものが多くなり、たまに泣けます。
アリューゼ
自分の背丈よりも長く、そして太い大剣を軽々と操るアルトリアの傭兵。26歳。
チュートリアル的な部分であるチャプター0で仲間になることもあって、おそらく大抵の人が最後までレギュラーで使うであろうとても頼りになる戦士キャラ。
正攻法で戦って彼に勝てる者はいないと噂される戦いの天才であり、そして本人も楽しいから傭兵をやっていると言い放ちます。
彼には「ロイ」という弟がいますが2人の会話でわかるのが、形が残る事が下らないと考えるその日暮らし的な兄に対して、形が残る「絵」を描く事で満たされていると感じる弟、という性格の違い。
ロイは足が少々不自由で、おそらく肉体労働はできない体であり、その為アリューゼの稼ぎに頼っている状況ですが、その稼ぎはアリューゼが戦争で人を殺した結果手に入ったものであり、人殺しを容認しがたいロイはその狭間で揺れているものと思われます。
アリューゼの住むアルトリアですが、ここは西のヴィルノアと東のクレルモンフェランという2つの軍事大国に挟まれた弱小国家で、いずれ侵攻してくるであろう両大国に対抗する為に傭兵をかき集めているのが現状。
蛮族やモンスターに攻め入れられた際には、自国の正規兵だけで太刀打ちする事もできず結局傭兵であるアリューゼらに頼り、その後の論功行賞で本心では見下しているその傭兵に対して、さもあらんと褒美を賜ったりする行為に、アリューゼは一笑に付して国王を皆の前で侮辱します。
ジェラード
アルトリアの王女。14歳。
かなりツンツンしている世間知らずの典型的なおてんば姫。
エインフェリアでは彼女は魔術師なので、パーティに最低でも一人はいた方がいい魔術師キャラクターですが、最初に仲間になったこともあってきゆこうは彼女を一番よく使いました。
口癖は「万死に値するぞ!」。
皆の前で国王を侮辱したアリューゼに怒り心頭で、重臣のロンベルトにたしなめられるも、おさまりのつかない彼女は自らアリューゼを陥れる作戦を考案します。
髪型を変えて、帽子・メガネを着用して、変装完了。
そして仕事の依頼をするフリをして、アリューゼの元へ自ら単身乗り込みます。
と言っても世間知らずなお姫様、かつ思慮も浅いのでうまくいくはずもなく、結局本人は気付かないままアリューゼに正体はバレてしまうことになるのですが、父王の怨みを晴らす為、まだ子どもであり、ましてや王女という身分でありながら、一人で乗り込んできて何かしら企みを実行しようとしている様子がアルトリア国王より遥かに立派な精神を持っていると感心し、アリューゼは彼女に少し心を許します。
異変
わけあってジェラードは作戦途中で一旦城へ帰りますが、アリューゼは本業である傭兵の仕事に出かけます。
同じく傭兵であるバドラックとともにある荷物を運ぶ際の警護の仕事を引け受けるわけですが、順調に道程の半分が過ぎた頃、アリューゼたちをなぜか追いかけてきたアルトリア騎士団。
追い付いた騎士団が荷物を検閲すると中から気を失ったジェラード王女が。
荷が何なのかを知らなかったアリューゼは事の重大さをすぐに理解し、一旦姿を隠す事にしますが、なぜか荷馬車の方から聞こえてくるのは騎士団の悲鳴であった。
戻ってみるとそこにはさっきまではいなかった魔物の姿が、そしてその周りには騎士団員らの死体。
瀕死の兵士によると、
「ロンベルトから預かった薬を飲ませたら王女が魔物の姿に…」
この世界には「グールパウダー」という、人間をモンスターに変える薬があって、ネクロマンサー(妖術・死霊使い)が好んで使うとされています。
ゲーム後半の方でも利己的な理由で使われたりするよろしくないクスリです。
「ロンベルト」という人物は実はヴィルノアのスパイで、そしてネクロマンサー。
吉田鋼太郎ではない。
ジェラード王女を誘拐して人質にし、アルトリアを言いなりにするつもりでしたが、作戦失敗に備えてこのような凶行手段を保険にしていた、というのが大まかな顛末です。
当の王女は魔物化しているので、その後消息不明となり、この場にいる者はその魔物ジェラードが皆殺しにするので、全ての証拠が隠滅され、ロンベルトが首謀者であることもバレないという寸法。
バドラックは魔物を見てとっとと逃げ出しましたが、つい先日の王女との関わりもあったアリューゼは逃げるという選択肢は取ることができず、しかし、この魔物ジェラードには勝てる可能性はほぼ無いという状態のまま対峙。
そこへ現れたヴァルキリー。
ヴァルキリーと共に魔物ジェラードを倒したアリューゼは、ロンベルトへの逆襲を誓います。
この時点でヴァルキリーとしては当初のエインフェリア候補であるジェラードの魂に触れることができたので、このまま帰ってもよかったのですが、ジェラードの願いもありましたし、ロンベルトの所業も見過ごせないと判断したのか、ロンベルトの元へ向かったアリューゼを追うことにします。
ロンベルトはベテランネクロマンサーなので、アリューゼをいとも簡単に魔術で自由を奪います。
そこへ再度ヴァルキリー登場。
アリューゼを助けるというより、ロンベルトに対する断罪として戦う事になります。
ヴァルキリーはエインフェリアの選定だけでなく、魂を冒涜する者を断罪するという役割も与えられているのです。
ロンベルトを冥界送りにしたアリューゼですが、はたから見るとアルトリアの重臣を暗殺した国賊なので、その後兵士が彼を捕らえようと(誅殺しようと)しますが、ただの人間に負けることがない無敵のアリューゼ。
そこへ登場したのが彼の恩人でもあるアルトリアの騎士団長でした。
「アリューゼ、私にも剣を向けるのか?」
恩人に剣を向けるわけにはいかず剣を捨てるアリューゼ、かといってこんな所で捕まるぐらいなら…ということでアリューゼの取った行動が…
自刃。
この少し前にアリューゼは、「死者の魂を選定する者」と「死神」の違いは何か?という問いをヴァルキリーに投げかけてます。
ヴァルキリー曰く、死神はその者に終焉をもたらすのみであるが、ヴァルキリーは道を作ることができるとの事。
であれば、もはや道なき現世よりも、ヴァルキリーやジェラードと共に作られた新たな道を進むのも悪くないだろうという感じでエインフェリアになります。
つまり、アリューゼは本来の予定にはなかった被選定者だったわけです。
それとも、これも後に判明する「因果律の流れ」の内だったという事なのでしょうか。
アルトリア山岳遺跡
エインフェリアが加わったら、神界へ送る為の特訓開始です。
特訓と言う名のダンジョン攻略です。
「精神集中」(スタートボタンで実行)ではエインフェリアイベントの他に、不死者の巣窟となっているダンジョンの場所が特定できます。
ここでエインフェリア達と共に戦い、レベルアップしつつ、かつ不死者を屠るという、ヴァルキリーの役目を一石二鳥で仕上げる事ができるわけです。
この「アルトリア山岳遺跡」は、チュートリアル的なものなのでカンタンですし、ダンジョン内での色んなアクションについてはフレイがその都度教えてくれますし、ヴァルキリーとフレイ、そしてアリューゼとジェラードの4人体制での本格的なバトルのやり方の練習場にもなってます。
他にもヴァルキリーが飛ばす事ができる「晶石」という氷の塊みたいなやつはゲームが進むにつれて多様な使い方が要求されるので、少しずつ覚えていくべしです。
BOSS:エルダーヴァンパイア
バトルのまとめとして、ボス戦だけはフレイが不参加となります。彼女は強いので。
初のボス戦なのでドキドキしますが、ここは思う存分連携技を出すところです。
最初なのでテキトーでOK。
ちなみに撃破後に出現するアーティファクトの一つ「宝剣グリム・ガウディ」は、後で登場するドラゴンゾンビ対策用に、献上せずに持っておいた方がいいです。
きゆこうは主神さまの為に!とせっせとアーティファクトを献上してたので、この武器が無くて後で苦戦しました。
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チャプター1
ここからが本格的にゲームのスタートです。
ワールドマップは、出現している場所なら空中をひとっ飛びで行けます。
ちなみに神界はラグナロクに向けて神同士の戦争がすでに始まりつつありますが、人間の住む下界もやはり戦乱の最中です。
いつの世も人間は戦争してますが、下界が戦乱の渦中であるのはヴァルキリーにとっては都合がよいとも言えます。
なぜならエインフェリアにするには死者でなければならないわけで、候補者が多数出るからなのですが、これは単なる偶然なのでしょうか。
クレルモンフェラン
ラウリィ
臆病で気弱な青年兵士ラウリィ。18歳。弓闘士。
彼にはミリアという美人で高貴な家柄の恋人がいます。
見るからに臆病そうなラウリィと、なにやら品格すら漂うミリアというなんだか不釣り合いな感じの2人ですが、今度の戦争から帰ってきたら結婚する約束をしているちゃんとしたカップルです。
言っても、クレルモンフェランは軍事大国。
戦争からは、おそらく無事帰って来れるだろうと楽観視していましたが、帰って来たのは空っぽの棺でした。
遺体にすら会えない、というか遺体が無いので本当に死んだのかどうかも確認できない。
もしかしてどこかで生きているのかも…と、絶望的な希望にすがるミリアの心はもはや壊れかけです。
意外に温情のあるヴァルキリーはラウリィに最後にミリアに会わせようとしてくれますが、当のラウリィは「言葉が見つからない。何も言えない」とか言って、会おうとしません。
そこでヴァルキリーは言います。
「わからないのか?彼女の想いが… 時が止まっているのが。
お前が彼女を殺しているのも同然だ。
飾る必要などない。自分ができることをやればいいのだ。」
ようやくラウリィはミリアに最後のお別れに向かいます。
「ごめん。僕はずっと見守っているから…。」
ラウリィの死を受け入れた彼女は、少なくとも希望と絶望の間を彷徨う生き地獄からは抜けだす事ができるかと思います。
独りごちるヴァルキリーさん。
ちなみに後で、2人が結婚の約束をした場所に行くと、想い人の無事を願って密かに身に付けるという首飾り「戦乙女のペンダント」(闇-50%・RDM+20)を発見できます。
ラッセン
ジェラベルン領に属する衛星都市。商業が盛んで、特に奴隷売買が活況。
ベリナス
ジェラベルンの貴族出身の近衛兵長。37歳。剣士。実直。
部下からの人望と信頼が厚い、できた人間です。
全般的にできた人間ですが、彼は使用人である「阿沙加」を愛してしまいました…
妻がいるにも拘わらず。
阿沙加はベリナスに拾われた恩もあって、彼を深く敬愛していますが、愛人であるとかそういう関係ではなく、ベリナスの気持ちが妻よりも阿沙加の方に強く向いているといった感じ。
ベリナスは立場もありますし、おそらく表面上はちゃんとした夫婦をしていたことでしょう。
しかし女のカンは鋭いのです。
妻は夫が阿沙加に強く惹かれている事を悟ってしまいました。
妻の嫉妬はベリナスではなく阿沙加に向けられます。
呪法「ヴェリザの方陣」。
妻が行ったこの悪魔の契約により、阿沙加は魔神ヴェリザの生贄として命を奪われます。
そしてその代価として、契約者である妻も死亡。
ベリナスはヴァルキリーに阿沙加を何とか助けて欲しいと懇願します。
「換魂の法」ー 生者の命を代償とし、死者を蘇らせる魔法。
何だか黒魔術的な響きがしますが、これによってベリナスは死亡、代わりに阿沙加は蘇ります。
はて… 愛する人を蘇らせて、自分が死んでしまうってのもどうなんでしょう。
ちなみにその後ベリナスの家は所有者不在となるので誰もいなくなります。
阿沙加は使用人なのでもう出て行ってしまってるのでしょうが、どこで何をしてるのかちょっと気になりますね。
あと、阿沙加の寝室にある「押し花」(毒-90%)は、ストーリーの中に出てきた野花でしょうか。
ゾルデ地下墓地
街の移転に伴って放棄された地下墓地。
霊を鎮める為のアンクが不死者により取り除かれてしまっている。
BOSS:ドロウシャーマン×2体 / ヴァイオレントエイプマン×1体
このダンジョンの注意ポイントはこのボス戦だけです。
「ヴァイオレントエイプマン」という大層な名前のカチカチゴリラを前衛に盾として置き、「ドロウシャーマン」という魔術師タイプの2体が後衛から魔法で攻撃してきます。
まだ未熟なヴァルキリーたちにとってこの魔法攻撃が思いの外厄介で、まだ攻撃のコンボがヘタクソだったきゆこうはいきなり苦戦を強いられました。
バトル中にヴァルキリーが、先にゴリラを倒した方がいい、とか、システムがヴァルキリーに弓を装備させて後衛を攻撃しましょう、と教えてくれますが、ドロウシャーマンの魔法「ファイア・ランス」が激しくてあっという間にヴァルキリーがやられます。
いくつか持っていたユニオン・プラム(復活アイテム)で何とかしのぎながら、ジェラードの魔法「バーンストーム」で何とかドロウシャーマンを倒す事に成功、と言った感じでした。
あと、ゴリラはのんびり倒せばオッケーです。
ゲームに慣れてきた頃に思いましたが、「フェザードティアラ」(ヴァルキリー専用装備)という防具を生成して装備すれば、炎属性ダメージが−50%になるので、これを装備させておけばもっとラクに倒せたかなと思いました。
各ダンジョンのボス戦後は大体3個のアーティファクト入り宝箱が出現しますが、ここではその内の一つ「青灰色の首飾り」は献上せずに持っておいた方がいいかと。
レベルアップ時のキャパシティが+100追加されて、スキルが効率良く習得できます。
しかし、きゆこうはこの時主神様の為に!と全部献上してました。
チャプター1のまとめ地図
チャプター2
アルトリア
ロウファ
金髪イケメン斧使い。20歳。兵士。情に厚い。
チャプター0でアリューゼがレッサーハルピュイアと戦った時に加勢してくれたあの彼。
アルトリア政府は、自害したアリューゼに代わって、その大罪を彼の弟であるロイに償ってもらう事を決定した。
ロウファはアリューゼという人物が何の意味もなくロンベルトを殺害し、その上ジェラード王女にまで手を掛けたなどという暴挙をするはずがないと頑なに信じています。
しかし、彼の父はアルトリアの要職に就いている人物であり、状況証拠からアリューゼが全て仕組んだ事として認めざるを得ない立場にあり、(父はアルトリアの騎士団長で、アリューゼの恩人。チャプター0でロンベルト戦後に登場したあの人)ロウファもそんな彼を父に持ち、かつアルトリアに忠誠を誓う兵士という立場上、アリューゼの犯したとされる罪を認めざるを得ません。
アリューゼは絶対に犯人ではないと信じてるのに犯人とされている上に、すでに死んでいるからと言って、その弟を代わりに処刑するという不条理を到底受け入れる事ができない彼は、ここで運命の選択をする事になります。
ロウファの回想によると、アリューゼはその昔アルトリアの正規兵だったのでしょうか、彼に戦闘訓練をしてもらっているロウファ。
アリューゼという天才の指導に対して弱音を吐くロウファに、自分が天才だから強かったのではなく、自分の好きな道を進んだ結果強くなり、それを見た人が勝手に自分を天才と呼ぶようになったのであって、アリューゼにとって天才と呼ばれる事は、それを言ったヤツが自分の弱さに言い訳をしているだけであるとの事で、天才と言われる事を嫌悪しています。
ロウファにとってアリューゼは絶対追い付く事のできない尊敬の対象でしたが、彼の死後ロウファは、城外の仲間(カシェル)が言った、アリューゼは「特別」との言葉を激しく否定します。
その言葉はおそらくもともと自分が言っていた言葉かと思いますが、先ほどの「天才」やこの「特別」という言葉をして、一見するとアリューゼの一連の行為(ロウファは何か意味があっての行為だと思っている)を真似て、ロウファが政府の決定に盾突くという行為をしようとしている事に対するカシェルの見解の違いを表現しているようですが、ロウファにとっては実は単純にプレッシャブルな事だったのではないのかと。
アリューゼは死に際に、どうせこの世に未練などない、と言ってましたが、体の不自由な弟がいながらそう言ったのは、つまり、ロウファやアルトリアという国自体にその存在の価値を委ねたという意味合いもあるのかなと。
彼とて、自分が国賊とされ、自害したらその後自分の弟が何かしら罪を押し付けられる事はわかっていたはず、とロウファ。
アルトリア政府は結局ロイの処刑を決定した事で表面的な体裁を保つ事を重視する保守的な価値観しか持ちえない、アリューゼ的には予想通りなものとなりましたが、ロウファについてはアリューゼの意思を汲み取っての事なのか、あるいは「お前は風に吹かれっぱなしの草か!」と言われた事からくるプレッシャーによるものなのか、自分の名前の中にも含まれる「LAW」の枷を断ち切る事を決心するに至ります。
アリューゼは決してロウファに後を任せたと言ったわけではないですが、ロウファからするとここで逃げるわけにはいかなかった、自分が本当に成すべき事は何なのか、それがようやくわかった瞬間でもあります。
その後は何も描かれずエインフェリアになっているので、ロイを逃がした後、その罪で処刑されたか、アリューゼと同様に自害したのだと思われます。
ちなみにロイは、先ほどのロウファの城外の仲間であるカシェルとセリアに保護されています。
海藍(ファイラン)
大陸南西の端に位置する島国「倭国」。他国との交流がなく独自の文化を発展させている。
雰囲気としては沖縄のような感じ。
夢瑠(ユメル)
人魚と人間のハーフ女子。16歳。明るい。エインフェリア時は魔術師。
彼女は「玉瑠璃」を求めて、いざ倭国へ。
倭国の「玉瑠璃伝説」ー ”それを見つけると願いが一つ叶う”
倭国上陸の為、遭難者を装って一隻の漁船に乗せてもらいます。
その漁船に乗っていたのはとある父子、息子の方の名は「賦之(ふゆき)」。
賦之は歳も近く、活発でカワイイ夢瑠にだんだん好意を持つようになります。
一旦港へ戻った一行ですが、夢瑠の要望で都へ。
行く宛が無いと言っていたにも拘わらず、都へ行きたいと言った夢瑠に対し、賦之の父はその理由を優しく問いただします。
夢瑠の目的は、父親に会う事。
父の名を言うと、それが珍しい苗字だった為賦之の父はすぐに、それが倭国の「項将軍」である事がわかります。
しかし、その将軍はもう亡くなったと語る賦之パパ。
数年前まで倭国は人魚族と玉瑠璃を巡って戦争をしていて、その際に項将軍は海に落ちて死んだと思われてましたが、その後奇跡の生還を遂げます。
その後は人が変わったようにこの戦を和解させることに力を尽くし、その後病に倒れて死亡。
この話しから推測するに、項将軍は海に落ちた際に夢瑠の(後の)母親に助けてもらったのでしょう。
そして彼女と恋に落ちます。
夢瑠を宿した母親を残し、項将軍は倭国へ帰還。
そんな事があった将軍は、もう彼らと争う気にはなれず、双方の和解に尽力するようになったというわけです。
賦之パパと夢瑠の話を聞いていた賦之は、それでももしかしたら「項」違いの可能性も考え、「項」と言う名の人物を探し回りますが、夢瑠にもういいと言われ、最終的には放っておいて!とちょっとキレられます。
おそらく母親から倭国の将軍が自分の父親であると聞いていたのでしょう。
ついでに、玉瑠璃の存在についても、そんなものあるわけない!とヤケになって言い放ってしまいます。
どこかへ走り去ってしまった夢瑠を探して辿り着いた海岸には人魚姿の夢瑠が。
夢瑠の母は人間の子を産んだばかりに、部族の中で白い目で見られていました。
なので、彼女が死んだ時は誰も泣かず、夢瑠も泣きませんでした。いや、
泣けませんでした。
泣いたら自分も冷たい目で見られるからです。
今思えば、そんなの気にする必要は無かったのに…、と夢瑠。
それでせめて父親にだけは泣いてもらおうと思ってここへ来たのに、そんな彼ももう亡くなってしまっている。
玉瑠璃をもし見つける事が出来たら、こう願おうと思っていたようです。
「お父さんが、お母さんを嫌いになっていませんように。」
もう夢瑠にこの世の未練はありません。
そう思った彼女は、海藍の海に現れる大渦に身を投じます。
彼女が去った後、まばゆい光とともに現れた玉瑠璃。
玉瑠璃とは、互いの「心」と「心」が触れ合った時に具現化されるモノだったのです。
賦之にとってまたと無い、願いを叶える機会の訪れ。
彼が今叶えて欲しい願いは、彼女の無事、それとも彼女にここへ帰ってきて欲しい、そんな感じが普通でしょう。
しかし、夢瑠の事を本当に大切に想い始めていた賦之は涙ながらにこう願います。
「夢瑠が… 両親に会えますように。」
夢瑠は攻撃時に人魚の姿になるのが特徴です。なんかカッコいいです。
あと、定期的に指鉄砲でパキューンってやる動きがカワイイです。
洵(ジュン)
倭国の侍。21歳。イケメン。シスコン。
彼は目の見えない双子の妹「阿衣」の為に、目を治す方法を求めて旅に出ています。
倭国の「魔鏡窟」にて、鬼が何人もの人を殺してその両の目を抜き取っている、との情報を得たヴァルキリーは鬼討伐へ向かいます。
鬼は問いかけます。
実はこの「魔鏡窟」は少々特殊な場所であり、相手が人間であったなら、鬼の問いに対する答えはその人間の「今の全て」となるわけですが、ヴァルキリーは人に非ず。
一刀のもとに切り伏せられた鬼は、その真の姿を現します。
それは「洵」であった。
遡る事…
彼は旅の道中、鬼の持つ「魂玉石」という万病に効く薬の噂を聞きこの魔鏡窟へ。
鬼は洵に問いかけます。
「自分が死んで妹が生きながらえるのと、
妹が死ぬまでお前がそばにいてやるのでは、
どちらが妹にとって幸せなのだ?」
洵の答えは、
「俺は死なない!! 妹も死なせない!!」
妹の目を治したければ、自分の命と引き換えにこの「魂玉石」を与えようという取引を持ち掛ける鬼ですが、洵は鬼を見下しており、そんな下等生物が人間に取引を持ち掛けてきた事自体に苛立ちを覚え、ましてや自分の命がその代償など、到底受け入れる道理はないといった感じです。
そして、
力ずくで魂玉石を奪います。
その行為に対し鬼は、不敵な笑いと共に言います。
そう言い放った鬼は滅び、そこには新たな体を得た鬼が誕生します。
その鬼こそが洵でした。
「魔鏡窟」とはそこに入った人間の心を映し出す場所であり、鬼とはその器。
彼とて、何の代償も無しに全ての問題が解決できるとは思ってはいないのでしょうが、それが妹の事となるとちょっと我を忘れてしまいがち。
妹の為にと、全てを望む彼の強欲な心はまさに鬼の心。
俺は間違っていたのか…?
洵はとても妹思いです。
でも、ヴァルキリーに「歪んだ心」とまで言われているので、「思い」ではなく、「想い」いや…もはや「重い」です。
「恋」してる、と言えなくもないかも。
なので、妹の為なら人道を外れることも厭わないのではないでしょうか。
この度は相手が鬼でしたが。
シーンは阿衣に移り、それまで雨だったのが晴れ、虹も出ています。
阿衣が毎日欠かさずお詣りに行ってたのは、目なんて見えなくてもいいから兄に早く帰って来て欲しかったからであり、そんな妹の思いがわからなかった洵こそが本当の意味での盲目だったというわけです。
ちなみに洵は、阿衣が自分の無事を願って神社にお詣りに来る事を予想し、神主に妹が来たら渡して欲しいと「お守り」を預けていた事からして、決して阿衣の事を何もわかっていなかったわけではない事も伺えます。
「魂玉石」というものは実際には存在するわけではなく、これを「命と引き換えに受け取る」という行為こそが、洵が自身の「心の曇りを取る」という行為の比喩になっており、その結果、阿衣の目も見えるようになった、という事かと思われます。
物語の冒頭では降っていた雨が止んで、虹が出ているというのも、洵の心が澄み切った状態であることを表す比喩表現であるかと。
但し、鬼が言っていた(=自分で言っていた)ように、命を求めれば命を失うという理は現実にある理であり、洵は心の曇りを取り払った代償として、命を失います。
これももしかすると、鬼となった洵がそれが自体、もしくはその状態で妹の為にと幾人もの人を殺めた事で、死の代償がもたらされたとも言えましょうか。
目が見えるようになった阿衣ですが、一番見たかった、傍にいて欲しかった兄はもう帰ってきません。
…切なすぎる。
ヴァルキリー的には、盲目的とは言え、妹を思いやる心そのものについては、エインフェリアに相応しくないわけではない、と判断したのでしょう。
サレルノ実験場跡(「極彩色の楽園」)
かつてフレンスブルグの魔導師が植物に関する魔導実験を行っていた場所。
魔導師は既に亡くなっており、施設は廃墟と化している。
ここは所々大きなツタが行く手を阻んでますが、「魔導師の残したメモ」を頼りにそれを突破するというギミック攻略がカギになってます。
順番にあっち行ったりこっち行ったりする必要があるので、ここはマップと各地点のメモを書き出しておいた方がいいです。
きゆこうは頭の中で整理できなかったので、描きました
こんな感じ。
「ヒント」の所に「魔導師の残したメモ」があって、これを見ればギミックの内容がわかります。
「花」の絵の所が通れないですが、「酸の池」「黄色い花」「香水」を利用する事で通れるようになるというのが、大体の内容。
「強酸」は、枯らしたツタをしばらく復活させないようにするモノ。
そして攻略経路はこんな感じ(3枚)。
赤線通りに進むとアラ簡単。
BOSS:ハルピュイア
ヴァルキリーによるとこいつは魔の眷属だそうです。
「モンスター」ではなく、「悪魔」の類。
このダンジョンに放置された植物の放つ瘴気に引き寄せられた模様。
ハルピュイアにセリフは無いですが、神絶対のヴァルキリーは悪魔にかなり厳しいです。
「サンダーストラック」という全体攻撃が少々強めです。
魔術師などのDEMが低めのキャラはやられる事もあるかも。
ここで手に入るアーティファクト「聖杯」は原子配列変換で「生命の腕輪」に変わるのでもらっておくといいかと。
- 「生命の腕輪」➡ レベルUP時にDME+300
ネルソフ湿地帯
悪臭と瘴気に満ちた沼地。
そんな沼地には数々の不死者が生まれる。
BOSS:ドラゴンゾンビ
ここのポイントはこのボスだけです。
コイツは、
まともに戦って勝てる相手ではないヤツ。
コンボ攻撃も慣れてきた頃だし、まぁいけるだろうなんて思ってかかると攻撃した途端、絶望します。
現段階でコイツへの物理攻撃ダメージは、ほぼ「0」です。ガンバって「1」。
それもそのはずこの敵の防御力はこのゲームに登場する敵の中でも1,2を争うレベル。
ただ、名前が「ドラゴン」+「ゾンビ」と付くだけあって弱点がいっぱいあります。
このボス戦でも、アイテム「スペクタクルズ」で弱点を調べるべし!とシステムが教えてくれます。
表示される弱点は「炎」「雷」「聖」。
あと、ドラゴンなのでアリューゼの家で手に入る「ドラゴンキラー」も有効。
またチャプター0のアルトリア山岳遺跡で手に入る「宝剣グリム・ガウディ」も属性が「雷」なので瞬殺可。
きゆこうは何にも持ってなくてどうしよう、ってなりましたが、アイテム欄を見渡すと「ホーリークリスタル」を1つ持ってたので使ってみました。「ホーリー」っていう名前ですし。
そしたら一発で倒せました。
ホーリークリスタルの効果は、「聖」属性の全体攻撃で、魔法「クロス・エアレイド(聖)」のエフェクトが発生します。
これ持ってなかったらどうしたら良かったんだろうか。
ここで手に入るアーティファクト「ドライアドの樹皮」は頂いておく事がオススメです。
配置変換で「ディメンジョン・スリップ」にすると、敵シンボルをすり抜ける事ができるようになります。
ちなみにきゆこうは、相も変わらずここでのアーティファクトを全部主神様に献上しました。
チャプター2のまとめ地図
チャプター3
カミール村
アルトリア領の農村だが、統治はあまり行き届いていない為、戦乱に幾度となく巻き込まれ蹂躙されてきた歴史を持つ。
カシェル
お気楽重戦士。24歳。男。
性格は楽観的で大雑把。
シリアスな世界観がメインであるこのゲームの中では、かなり浮いた感じ。
彼は元々は7人の冒険者パーティで放浪の旅をしていましたが、現時点では訳あってその内の一人セリアと2人で行動しています。
ちなみにこの2人はロウファの友人であり、アリューゼの弟ロイを頼まれた時のあの2人です。
2人はある目的の為に旅をしてますが、その過程でおそらく路銀稼ぎとして仕事を請け負ってやって来たのがこのカミール村です。
仕事内容を推測するに、カミール村の住人が何モノかによって石化させられるという事件が発生した為、その原因を特定する為、目撃者を連れてきてもらいたい、といった感じでしょうか。
その為に渡されたのが石化を解除する薬が入った瓶、そして目撃者・証言者を連れて帰って来れたら一人につき報酬が支払われる、という具合。
しかし行ってみると、村人は全員石化後に破壊されており、元に戻す事ができない状態でした。
ゲーム内では「メドーサ」と言ってます。
「精神集中」する前にこの村を訪れると、イベント発生前の状況なので人々は普通に過ごしており、そしてよく見ると、事件の原因となる事をしようとしている人物が見受けられます。
それが、一人の少女です。
彼女は墓場にある建物の、絶対に開けてはならないという扉の前で、まさに今開けようとしているところなのです。
シーンは現在に戻り、カシェルらもその建物に行くと、ルーン文字(魔法効果のある文字)がビッシリと書かれた剣を閂(かんぬき)代わりにしているその扉を発見します。
中に入ると、
扉を開けた少女が石化した状態で、そこいました。
つまり、この事件は子供のいたずら(開けてはいけない扉を開けてしまった)で起こった、偶然の災厄だったというわけです。
石化少女と他の村人との違いは、石化後に破壊されていないという事。
そこへ現れたのが今回の犯人「メデューサ」です。
でもメデューサと言っても、ここではそれほど「メデューサ」という部分はクローズアップされておらず、この村に大昔から封印されてきた「絶対悪」という存在として描かれてます。
少女が破壊されていなかったのは、メデューサの謝礼との事で、後で少女だけは石化を解いてやる予定だったんだとか。
但し、それは今から100年後の予定で。
メデューサはそう言うとカシェルを不意打ちで殺害します。
石化を解く薬瓶を持っていたカシェルは、無我夢中でその瓶だけは割ってはならないと、死にゆく意識の中でさえ瓶を守ろうとします。
自分の死よりも、他人の生を優先する男、それがカシェルなのです。
結果、後日セリアは少女を元に戻す事になるのですが、カシェルが命を賭して守った薬のおかげで少女が生きているという事実が、よりカシェルの死を彼女に深く刻み付けるのでした。
ちなみに、カシェルの人物特性の中には「鈍感」とあるので、これがマンガなどで使われる際は「他人の好意に気付けない人」という意味合いがあるので、おそらくセリアはカシェルに好意を寄せていたんじゃないかなと思ってます。
さて、実はカシェルは瓶を実際に守ったかというと、それは少し曖昧で、カシェルの「瓶を守らないと」いうその意識がヴァルキリーに響いたと言いましょうか。
実際に瓶を守ったのは、カシェルの死の瞬間に現れたヴァルキリーです。
彼の意図を汲んで瓶をそっと床に置きました。
カシェルのエインフェリアとしての資質は、そんな無邪気な善意だったんだと思います。
ちなみにメデューサのその後は描かれていませんが、おそらくヴァルキリーに成敗されたかと。
カシェルは重戦士でアリューゼと同じタイプですが、どうやら彼はそのアリューゼに憧れて無理やり大剣を振り回しているようです。
戦闘中のセリフは軽口が多く、個人的にはシリアスなストーリーでもこういうのはやっぱ一人ぐらいはいていいんじゃないかなと思います。
でも、あんまり使いませんでした。
to be continued
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