1985年11月 任天堂
概要
後姿がアメフト選手のような主人公がバイクで荒野を駆るゲームです。
全部で20面ありますが、各面で2種類のコースのどちらかを選択できるので全40コース存在します。
ゲームの背景が荒野なのは、あらすじによると西暦2112年の地球は、暴徒集団の侵略によって荒れ果てた世界となってしまったからで、この世界に一人生き残った主人公はマシンガンを片手に、新天地を求めて走り続けているのであります。
「一人生き残った」と言いますが、めちゃくちゃ暴徒が存在していますので、「善良な人間として」生き残った一人ということにしておきましょう。
しかし、たかだか「暴徒」ごときの侵略で世界中が荒れ果ててしまうというのも考えにくいので、おそらく暴徒が発生した発端が何かしらあったのかと。
例えば「199X年、地球は核の炎に包まれた」可能性や、「スカイネットと人類の戦い」によって人類が敗北した世界など。
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ゲームの特徴
BGM
まずはその独特なBGM。
ファミコンのBGMには変わったものが多いですが、マッハライダーのBGMはその中でもかなりの独特さを醸し出しており、この荒れ果てた世界観とよく合うものに仕上がってます。
なんかダークな感じ。
プレイ中ずっと聴かされるので、耳にこびりついたまま大人になってしまった人も多いはず。
また、ゲーム本編のBGMだけでなく、ゲーム開始時のちょっとしたBGMも同じくダークな感じで、本編共々いつでも脳内再生可能です。
バラバラ演出
次に、主人公がバラバラになる演出。
障害物に衝突したり、敵に追突されたりしてミスとなった際、単に爆発するだけでなく、主人公とバイクのグラフィックが十数個の破片になって四方八方に飛び散るというミス演出です。
そして、飛び散った後は逆再生のように元の形に戻ってゲーム再開となります。
この演出のインパクトはなかなかです。
主人公はロボかなんかなのかな?と思ったりもしました。
ちなみに残機が0の時は、逆再生で元に戻ろうとしますが、元通りになれず再度四方八方に散らばってゲームオーバーとなります。
映画「ターミネーター2」のT-1000型の修復機能が追いつかなくなり、やがて崩壊する様を見ているようです。
ノーブレーキ
このバイクにはブレーキが付いてません。
スピードを落とすには、シフト操作か、アクセルを離してエンジンブレーキを利用します。
怖すぎる。
ちなみにミッションは4速で、バックミラー付きです。
それとマシンガン攻撃が可能で、見た感じバイクから発射されてるように見えますが、これはライダーが手に持ったやつを撃ってます。
弾数制限有りなので、連射してるとあっという間に弾切れ起こしますよ。
暴徒
暴徒の乗り物はバイクではなく、バギー(のようなやつ)です。
攻撃
さて、新天地を求めて疾走するマッハライダーですが、単純にツーリングというわけにはいきません。
次から次へとなぜか暴徒が邪魔をしてきます。
ポイントは攻撃というか「邪魔してくる」というところです。
暴徒たちは銃撃とかの派手な方法は用いず、プレイヤーの前方を走りながら障害物をまき散らすというものだったりなのです。
他にも、主人公と並走し、進路妨害で障害物と接触させてきたり(積極的にぶつかってはこない)。
一番攻撃的と言えるのが、シンプルに後ろから追突です。(追突されてもよろけるだけですが、自機があまりに低速だと、木っ端みじんにされます。)
察するに、この世界の状況的にあんまり銃器が存在しないのかな、と。
種類
暴徒は色によって性能が違い、全部で6種類存在します。
桃 ➡ ザコ。マシンガン1発で破壊可能。
緑 ➡ コイツもザコ。マシンガン2発で破壊可能。
赤 ➡ オイルを撒き散らすセコいやつ。マシンガン3発で破壊可能。
青 ➡ まきびしを頻繁に撒き散らすセコいやつ。マシンガン4発で破壊可能。
紫 ➡ 背後から高速で追突してくる。ものすごいスピードで走り去るので倒すのは難しい。破壊に必要な弾数は2発と装甲は薄いです。
黒 ➡ 正攻法で邪魔してくる。破壊するのにマシンガン10発と、めちゃくちゃ堅いやつです。
障害物
実は暴徒よりも厄介なのが、障害物です。
ただでさえ狭い道路なのに、いろんな障害物が設置されており、これでもかと邪魔をしてきます。
ドラム缶
道路脇にドラム缶が一定間隔で置かれているので、コースアウトするとかなりの確率でミスとなります。
ドラム缶は路上にも出現しますが、どちらもマシンガンで破壊可能です。
スリップ系
踏んでしまうとスリップしてしまうものとして、水溜まり・オイル溜まり・まきびしの3種類があります。
また、コースの一区間が積雪地帯のような白色地帯になり、道路全体がスリップゾーンとなっている箇所があります。
さらに、コースによっては全面が白色のものもあります。
ちなみに前者起因のスリップは、スリップした方向の十字キーを押すと体勢を立て直せますが、後者の白色区間のスリップではこのテクニックが無効となっています。
岩石とボンバーボール
一番厄介なのが岩石で、破壊が不可能です。
また障害物で唯一こちらに向かってくるのがボンバーボールなる謎の球体です。
相対速度で表現され、かなり高速で飛んでくるのでちょくちょく驚かされますが、こちらは破壊することは可能です。
障害物に関して、このゲームは基本的に画面スクロールが早いので障害物が迫ってくるスピードも速く、暴徒よりも障害物でミスすることが多くなること必至です。
カーブの途中にある岩石や球体なんか正直言って避けることができません。
偶然当たらなかっただけ、という感じです。
いや、それでこそマッハライダーという名のゲームなんでしょうね。これを避けることができなくて何が「マッハ」なんだ、と。
驚愕の真実
全面クリア後は1面へループする為、ライダーは新天地を発見することができたのかどうかわかりませんが、願わくば、人知れず生き残った人々が存在し、新たな秩序を築きつつある場所が発見できてればいいなと思います。
荒廃した世界、独特なBGM、マシンガン片手に暴徒を蹴散らすアメフト姿のライダー… いやー、まさに硬派なゲームだ、と思っていたら実はこのライダー…
実は、女性だそうです。
ファミコン版ではその部分はカットされてますが、アーケード版では最後にヘルメットの無い姿がわかる演出があったようです。
私はプレイしたこと無いですが。
「男性の主人公と思い込んで操作していたキャラが、実は女性だった。」という設定は、最後に発覚することで2度おいしい気分にさせられませんか?
ちょくちょく使われるオチではありますが、私は嫌いではないです。
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