1987年7月 コナミ
目次
あらすじ / ゲームの進行 / フィールドマップ / ダンジョン / コンティニュー / 攻撃アイテム /
その他のアイテム / 狂鬼島 / 鬼面符とボスとザコ / 鬼顔島 / 第一のボス / 獄門島 /
第二のボス / 三首島 / 第三のボス / 決戦 / 龍骨鬼 / エンディング / まとめ
じゃあ、授業を始めるわよ!
今日の授業は「月風魔伝」よ。
まずこのゲームのタイトルなんだけど・・・
「げつふうまでん!」
ちょっと!! いきなり正解を言わないでちょうだい!
せっかく「げっぷうまでん」と間違えてもらおうと思ったのに!
まぁいいわ。
なぜこのように読むのか?それは、主人公の名前が「月 風魔 = げつ ふうま 」だからよ!
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あらすじ
西暦14672年、地上を統治していた月氏(げつし)の3兄弟の前に
地獄から蘇った悪鬼・龍骨鬼(りゅうこつき)が現れ、地上の征服を目論む。
月氏3兄弟はこれを阻止しようと奮闘するも龍骨鬼の力は想像以上で、
長兄、次兄は殺されてしまったあげく、伝家の霊刀・波動剣を奪われてしまった。
かろうじて生き延びた末弟の風魔は兄のカタキを討つと共に、
波動剣を取り戻す為にただ独り龍骨鬼に挑むのであった。
「先生!このあらすじにはミスプリントがあります!西暦が1万年を超えちゃってます。」
大丈夫。それは合ってます!
実はこの物語は超未来の話なのよ。そして、龍骨鬼は地上を魔界へと変え、さらにわざわざ年号まで「魔暦元年」と変更しちゃったのよ。
「でも先生、このゲーム画像を見る限り、どう見ても昔の話って感じがしますが。」
想像もできないほどの時間が経つと、想像もつかない状態になっているものなのよ、きっと!
文化が何周も回帰して、まるで中世のようになってしまったに違いないわ!
ゲームの進行
フィールドマップ
龍骨鬼が支配する世界は、本島の狂鬼島(きょうきとう)と、以下の離島から構成されているわ。
- 鬼顔島(きがんとう)
- 獄門島(ごくもんとう)
- 三首島(みつくびとう)
離島のボスが持つそれぞれの波動剣を順に取り返したら、最後に狂鬼島にいる龍骨鬼をやっつけるのよ!
兄上たちのカタキ!
各島はフィールドマップになっていて、その途中に鳥居や祠(ほこら)や地下迷宮などがあるんだけど、フィールドと言っても、プレイヤー1人分の幅しかない道で構成されているから、鳥居があると必ず入らなきゃならないわ。
- 鳥居 ➡ このゲームのメインパートである横スクロールアクションステージへ。端まで辿り着くと鳥居を通過したことになる。
- フィールド上で徘徊している敵キャラクター ➡ 接触すると鳥居よりは短めのステージへの突入となる。
とにかくフィールドではアクションは無いということね!
祠では情報を得たり、回復してもらえたりできるわ。あと、道具屋もあるわよ。
「先生!鳥居をスルーできないなら、やっぱりドラクエで言うところの「ルーラ」みたいなのとかが後々使えますよね?」
そんな便利なものは無いわ!
戻る場合は、来た時同様にアクションパートをこなさなければならないわ!
ファイト!
ダンジョン
それと地下迷宮は主観視点のダンジョンになっているわ。
これが結構広くて、地図も無いから結構手こずるのよね。面倒臭がらずにメモ用紙にマップ作成が無難だと思うわよ!
「先生!そこまでしないと攻略できないダンジョンなんですか?」
「女神転生」ほどの複雑なダンジョンではないから必ずしも作成の必要はないけど、簡単なメモでもしておけばちょっとはラクになると思うわ。
ダンジョン内にも敵とのエンカウントがあって、アクションで戦うことになるわ。
最初は慣れない操作になると思うけど…慣れるまでファイトよ!
また、ダンジョンのとある地点に行くと、えべっさん(恵比寿さま)がお金をバラまいてくれて、お金が稼げるボーナスステージに辿り着けるんだけど、えべっさんのバラまく巾着に入っているお金は実は小額で、いっぱい拾っても大して稼げなかったりするのよね…。
まぁ、BGMはノリノリだし、景気のいいステージだから気が向いたら行ってみてね!
コンティニュー
「先生!これアクションゲームですよね?なんだか長丁場のゲームになりそうですけど・・・」
安心して。
ゲームオーバー時に「語り部のおばあさん」が復活のパスワードを教えてくれるわ。
…お金が半分になっちゃうけどね。
それに、このゲームはアクションがメインだけど、ちゃんと経験値システムを搭載しているわよ。
敵を倒すと経験値によって、画面左上の「けん」のメーターが徐々に上がっていって、攻撃力がどんどんアップしていくわ!
一撃で倒せなかった敵が、一撃で倒せるように成長するのが楽しいのよね!
ちなみに風魔の攻撃は、刀で円を描くように斬りつけるのが特徴で、叩きつけたり、刺したりとは違うこの「斬ってる」って感じが私は好きよ!
ただ、リーチはそんなに長くないし、連射性能も低いから結構敵の攻撃を受けちゃうけどね!
攻撃アイテム
初期装備の刀以外に、道中で拾ったり、道具屋で買ったりすることで徐々にいろんな武器が手に入るわ。
守り太鼓
まず手に入る武器はこの太鼓よ。
「先生!太鼓で攻撃する、というイメージがわかないんですけど。」
確かに。でも、この太鼓はれっきとした武器で、太鼓を叩くと「力」という漢字が飛んでいくのよ!
斬新でしょ?
射程距離は短く、連射性能も悪いけど、少なくとも刀よりは射程距離が長いから敵に合わせて使い分ければちゃんと活躍できるアイテムだから、序盤はかなりお世話になるわよ。
手裏剣
武者姿のゲームにはやっぱり手裏剣はかかせないわよね。
一気に縦に3個並んだ状態で投げるから、上空方向に対して格段に攻撃しやすくなるわよ。
「先生!このゲームの舞台はやっぱり昔の話でしょ!?」
そ、そう実は… いいえ! 超未来よ!
手裏剣の魅力が見直されたのよ、きっと!
呪いの爆薬
これはちょっと変わってて、ボウリングのように地面に沿って火の玉を転がし、しばらくすると爆発する中距離攻撃武器よ。
自分より下にいる敵、特に窪んだ部分にいる敵を倒したい時は効果的ね。
玉も大きく、一風変わった攻撃方法だから、敢えてこの武器でゲームを進めるのも楽しいわよ!
魔性のコマ
そして、最終的にはこの「魔性のコマ」というアイテムを手に入れると・・・
「攻撃判定のある回転ジャンプになるアイテムですね!」
ちょっと!!
とても簡潔に説明してくれちゃったわね!
このゲーム一番のお楽しみアイテムなのに… ブツブツ
「先生、ごめんなさい…。」
いいのよ、気にしないで。
あなたがちゃんと予習してたってことだわ。エライわよ!
で、その性能は、ジャンプがそのまま攻撃になるから使い勝手は相当いいわ。つまり、自分自身が飛び道具になっちゃうみたいなものね!
ジャンプして体当たりしまくればいいんだから、爽快アクションが堪能できること間違いなしよ!
敵の放つ炎などの間接攻撃もこれで体当たりすればかき消すことができちゃうわよ。
岩の剣
あと、この剣については…
「名前からして強そう!岩をも砕く強さを誇る剣なんですよね!?」
ちょっと、あなたっ!
調子に乗りすぎたようね!
フフフッ…これは攻撃用ではなくて、横スクロール面で通せんぼしている壁を破壊できるようになるただのアイテムなのよねー!
波動剣
このゲームのキーアイテムである「波動剣」も実は武器として使えるわ!
振ると炎が放射状に飛んでいく、直接攻撃と間接攻撃を兼ねたまさに最強の武器よ!
但し、使えるのは3本とも取り返した後だから、使う機会はラスボスに対してぐらいだけどね。.
その他のアイテム
お守り | 一時的に防御力がアップする。 |
霊薬 | 体力が回復する赤い液体。 |
方向石 | ダンジョンで方角を表示する。 |
ろうそく | ダンジョンで周囲を照らす。 |
「先生!方向石とかロウソクぐらいは最初から備えてあっていてもいいと思うんですが。」
確かにそうね。
でも元祖PRG「ドラクエ1」でもわざわざダンジョン内を照らす為のアイテムとか呪文があったわ。
やっぱり地下ダンジョンっていうのは暗くて、それを照らすにはそれ専用アイテムが必要としておくのが当時のゲーム製作のリアリティへのこだわりだったのよ!(きっと!)
魂 | 体力が少し回復する。敵を倒すと出現。 |
ワラ人形 | 残機が増える。 |
「先生!ワラ人形なんて…そんな不吉なもの拾いたくないんですけど。」
大丈夫。実際はワラ人形には見えないから!
それに残機増加はファミコンゲームでは必須行為よ!なぜなら私はゲームがヘタク…言わせないでよ!
狂鬼島(本島南部)
ここからはマップと攻略経路の解説よ。
- スタートは南東のS地点。
- まずはお店aで「岩の剣」をゲット。
- 次に鳥居5へ行けば岩壁に囲まれた「守り太鼓」をゲットできる。
ほこらA~C ⇒ おばばのお話。
ほこらD ⇒ 邪鬼とバトル。勝利すれば1枚目の鬼面符ゲット。
ほこらE ⇒ おじじの回復。何度でもOK。
鳥居5 ⇒ 岩の剣が必要。その壁と壁の間に守り太鼓あり。
鳥居7 ⇒ 岩の剣が必要。
お店 a | 価格 | 効果 |
霊薬 | 100 | 体力を回復。ダンジョンでは取ったその場で消費される。 |
呪いの青玉 | 100 | 横スクロールステージで使用可。画面内の敵を全滅させる。 |
岩の剣 | 200 | 横スクロールステージの一部道を塞いている壁を破壊できる。 |
お店 b | 価格 | 効果 |
霊薬 | 100 | 体力回復 |
呪いの青玉 | 100 | 画面内の敵を全滅 |
守り玉 | 100 | 周囲にバリアを発生させる。一定量のダメージで消える。 |
お店 c | 価格 | 効果 |
霊薬 | 200 | 体力回復 |
守り玉 | 200 | バリア |
呪いの衣 | 200 | 一定時間無敵。触れるだけで敵を倒せる。 |
鬼面符とボスとザコ
島を移動するには「鬼面符」が必要になるわ。
いわゆる通行手形のことで、「邪鬼」を倒すと手に入るわよ。
邪鬼のいる祠に行くと、そこの番人に戦うかどうかを聞かれるので、準備OKなら戦っちゃいましょう!
鬼面符を持った状態で鬼顔島へ通じている門に行くと、門番の鬼がこう言ってくれるわ!
「通ってもいいオニ!!」
「…。」
ここは多分笑うところよ!
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鬼顔島(離島1)
ほこらF ⇒ おじじのお話。
お店 d | 価格 | 効果 |
方位石 | 250 | ダンジョンで方角が表示される。一回買えばずっと使える。 |
ろうそく | 200 | ダンジョンで周囲を照らす。一回買えばずっと使える。 |
お守り | 600 | 一時的に防御力アップ。装備する必要あり。 |
お店 e | 価格 | 効果 |
霊薬 | 250 | 体力回復 |
呪いの赤玉 | 250 | ダンジョンの敵を一撃で倒せる。青玉のダンジョンバージョン。 |
呪いの爆薬 | 500 | 地面に沿って転がっていって爆発する武器。なかなかクセがある。 |
お店 f | 価格 | 効果 |
霊薬 | 150 | 体力回復 |
呪いの青玉 | 150 | 画面内の敵を全滅 |
守り玉 | 150 | バリア |
鬼顔島のダンジョンは大体こんな感じ。
第一のボス
鬼顔島のボスは「独眼独頭(どくがんどくず)」。
兜を被った一つ目の空飛ぶ巨大生首で…目が怖いわね!
倒すと波動剣1本目ゲットよ!ゲット後の演出がシブくてよ。
狂鬼島北西部~獄門島(離島2)
ほこらG ⇒ 番人に金200を払い、さらに邪鬼とバトルして勝利すれば鬼面符2枚目をゲットよ!
お金を払ったら鬼面符がもらえると思わせておいて、結局邪鬼とも戦わされるなんて…セコい番人ね!
鬼面符をゲットしたら狂鬼島北西部へ向かい、そこから獄門島へ行くわよ。
鬼門② ⇒ 鬼面符が2枚あれば門を通過できる。門番の鬼のセリフ「ごおかあく!!」
獄門島
ほこらH ⇒ おじじのお話。
お店 g | 価格 | 効果 |
守り玉 | 300 | バリア |
呪いの衣 | 900 | 一定時間無敵 |
手裏剣 | 900 | 飛距離無制限の手裏剣を縦に3個同時に放つ。これは買い。 |
獄門島のダンジョンはこんな感じ。
第二のボス
獄門島のボスは「凶骨牛骸(きょうこつぎゅうがい)」。
巨大な骸骨武者で、浮遊させた4本の剣を自在に操って攻撃してくるわ!
ボスに似つかわしい姿だけど、他のボスに比べるとイマイチおどろおどろしい感じがしないのよね。
その原因は他と比べてちょっとカッコイイからじゃなくって?
狂鬼島北東部~三首島(離島3)
ほこらI ⇒ 8回入ると鬼面符3枚目ゲット。邪鬼とのバトルは無い。
ほこらJ ⇒ おじじの回復。何度でもOK。
鳥居20 ⇒ 魔性のコマあり。
お店 h | 価格 | 効果 |
霊薬 | 400 | 体力回復 |
呪いの青玉 | 400 | 画面内の敵を全滅 |
守り玉 | 400 | バリア |
鬼門③ ⇒ 鬼面符が3枚あれば門を通過できる。門番の鬼のセリフ「おとおりめされい!!」
さてここで問題よ。
狂鬼島北東部の和風アクションステージにて、この画面に潜んでいる敵を当ててみなさい!
「障子の向こうに敵が潜んでいる!」
ブーッ!
そんなフツーではないわよ。
正解は…
この満月よ!
ちょっとこれは遊びすぎじゃなくって?
しかも、この満月は無敵よ!
ちなみに、壁に貼られたお札が飛んでくることもあるわ。
鳥居18 ⇒ この満月攻撃考えた人はプレイヤーがどんな反応を示すか、さぞワクワクしてたでしょうね。
三首島
この島から出現するザコのクマっぽいやつの暴れっぷりには注意よ!
穴に落ちても空中を走り続ける暴れっぷりで、ノックバックでよく穴に突き落とされちゃうわよ!
「先生!穴に落ちるとどうなりますか?」
即死よ!
ちなみに、このゲームの穴落下演出は何気に凝っていて、ヒューという効果音を鳴らしながら落下 ➡ 「死」の一文字が下から戻ってくる という具合よ。
そこまで死を強調しなくてもいいのにね。
また立派な荷台を引きずりまわしているガイコツは、クマ同様スピードが取り柄の敵だけど、そのわけのわからないデザインはもはやコミカルだわ!
これはいわゆる「火車」というやつね。
「火車?」
悪い行いばかりしてた人は死んだ後、この火車に乗せられて地獄へ連れていかれるのよ!
鳥居22・鳥居23
ほこらK ⇒ おじじが回復。何度でもOK。
三首島のダンジョンはこんな感じ。
第三のボス
三首島のボスは「龍頭鬼尾(りゅうとうきび)」。
大きなダンゴ虫みたいなやつよ!
前哨戦として3人組の忍者っぽいやつらと戦うことになるんだけど、彼らは魔性のコマを習得しているなかなかのツワモノどもよ。
そして、ある程度ダメージを与えると3人が合体して空飛ぶダンゴ虫になるという寸法よ。
決戦
さて、いよいよラスボスね!
龍骨鬼は狂鬼島北部の大きな城にいるわ!
この城へは南部の出城から行くことができるわよ。
龍骨鬼
ラスボスだけあって3回も変身してくるわ。
- 第一形態 ➡ 魔法使い風。
- 第二形態 ➡ 騎士風。ガタイがいい割に武器は小型ナイフ。盾は高性能で波動剣の波動を跳ね返す。
- 最終形態 ➡ 真の姿、骨の巨大恐竜に変身。炎を吐きながら伸縮自在な腕で攻撃してくる。弱点は心臓部の赤玉。
エンディング
エンディングでは横に流れるスタッフロールがあるわ。
何かヘンテコな名前が多いわね。
「先生!時代劇によくある横流れのスタッフロールって・・・やっぱりこのゲームの舞台は昔の話なのでは!?」
まとめ
アクションに経験値システムを取り入れることで徐々に強くなっていく充実感があり、登場する敵も様々で、意表を突いた攻撃も多く飽きさせない作り。
フィールドマップにアクションステージに疑似3Dダンジョン、迫力のあるボス戦にカッコイイBGMの数々と、作り込まれた作品で今やっても面白いゲームだと思います。
いわゆるクソゲーと呼ばれるソフトがたくさんありますが、同じファミコンソフトという土俵で比べるとソフトの作り手次第でここまで差ができるもんだなと感心せざるを得ないです。
エル先生
「ちょっと!!管理人さん! 最後に急に出てきてまとめだけ述べるなんて卑怯よ! しかも「このゲームは良作ですね」なんて上から目線で語って…その良作をここまで解説してきたのは私…ガミガミ ブツブツ」
管理人
「最後まで目を通していただきありがとうございました。他の記事もご覧いただけたら幸いです。エルさんも解説ご苦労様でした。みなさん喜んでおられるはずですよ。」
エル先生
「まぁ…!?そ、そうかしら…うふふ…エヘ。じゃ、じゃあそういうわけでみなさん、また見に来てね!」
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