1985年7月 サン電子
1画面タイプの画面上部到達でクリアとなるピコピコした単純なアクションゲーム。
雰囲気がどこか「スペランカー」に似てますが、こちらの主人公はどんなに高い所から落ちてもへっちゃらです。
主人公の「アラビアン」は古代ペルシャの王子、さらわれたレイア姫を助け出す為に大冒険の旅に出ます。
ちなみに「アラビアン」は王子の名前そのものですが、ペルシャの王子なのに名前が「アラブ人」ということで、なんだかわけがわからないですが、まぁ昔のゲームなんで雰囲気が出てれば何でもいいでさぁね。
大冒険と言ってもステージは全部で4つで、なぜかひたすらツボを集めさせられます。
ステージ1では「帆船」でツボを集め、次は「洞窟」でツボ集め、その次は「城壁」でツボ集め、最後は「城内」でツボを集めると、姫様がニョキっと現れてクリアとなります。
ちなみにこのゲームではステージのことを「ページ」と読んでいます。
アラビアンだけにやはり「千夜一夜物語」に倣って、ページとしているんでしょうか?
船の規模が違いますが。
敵と戦う
ページをクリアするとアラビアンがナイフを振り上げてクリアの喜びを表してくれるので、ナイフを持っているのがわかりますが、ゲーム中ではなぜかそれは一切使われず、とにかくキックです。
シビアなパズルゲームというわけではないので、基本的には敵はキックで倒し放題かつ、キックで一直線に飛んでいった敵はその軌道にいる敵を巻き込んで画面外へと飛んで行ってくれます。
「シティコネクション」みたいな感じ。
主な敵はカラスらしき生物の「ロッグ」(鳥なのに基本は徒歩移動)と、ピンク色の謎の生命体「ビンキー」(イモ虫っぽい)です。
ロッグは、親分の「ボスラー」(大ガラス)がポイポイと増産してきて、ビンキーは地面からウニョウニョと生えてきます。
どちらも普段はアラビアン同様に地面に沿ってしか移動しませんが、たまにロッグ同士、ビンキー同士が協力して主人公目がけて飛び掛かってきます。
この協力アタックは地面を素通りする大技ではありますが、キックで撃退可能です。
ちなみにキックで撃退不可能な敵、大魔神「ガルバー」は、モタモタしていると登場するいわゆるペナルティキャラで、上空を漂いながらなかなかの速球で弾を放ってきます。
例外的に「スーパーボール」を取って無敵になっていれば、キックで倒すことが可能になります。
スーパーボールとは、敵を3匹まとめて画面外へ飛ばすと「キン肉マン マッスルタッグマッチ」でミート君が投げてくれる「命の玉」のごとく、画面外から飛んで来るのでそれを取ると一定時間無敵になれるアイテムです。
ツボから現れる悪い魔人は登場すれど、ランプから現れる味方の魔人がいないのは残念ですが、アラビアンお約束の「魔法の絨毯」は登場します。
但し、暴走気味です。
魔法の絨毯に乗る
4つのページ(ステージ)で最もアラビアンの行く手を阻むものが皮肉にもこの「魔法の絨毯」です。
ページ3とページ4では、それぞれ速さの違う複数の絨毯が交互に行き来しているところを、タイミングを見計らって飛び移りながら上に昇っていくことになりますが、慣れるまでは全然上に行けません。
その間にも敵が降ってきたり、ツボから大魔人が現れたりするので、特にページ3はなかなかの難関です。
でも、昇る経路とコツがわかればあとはタイミングを待つだけなので、それほどではなくなりますが。
ちなみにこのゲームでは画面両端がループしていますが、ジャンプをしないとループしてくれないので、魔法の絨毯と画面の端に挟まれるとミスとなってしまいます。
絨毯に乗ったままループするには、画面端をジャンプで飛び越える感覚でジャンプするとループできます。
うまくいくと何となく楽しいですが、ループ直後に他の絨毯に挟まれたりする可能性があるのであまりオススメはしません。
ツボを取る
ツボは基本的には全部取ればクリアですが、ツボに描かれているアルファベットを画面右上に表示されている順番で取っていくことにより、ボーナス得点が貰える仕様になっています。
ページ4をクリアするとまたページ1に戻りますが、ただひたすら同じようにツボを取るのでは飽きがきます。
そこでツボを取る順番を指定することによって、同じマップなのにさっきとは違う経路を辿ることになり、新たな気持ちでチャレンジすることができるのです!
一周ごとにレベルが上がっていき最終的にはレベル8まで上がりますが、2レベルごとに指定の仕方に変化が現れます。
- レベル1~2
指定された順番にツボを取るだけです。 - レベル3~4
ツボのアルファベットが「?」に変わり、「H (ヒント)」マークを取るとアルファベットが見えるようになります。 - レベル5~6
Hマークを取ってから数秒間だけしかアルファベットを見ることができないので、完璧を目指すなら瞬間的な記憶力が必要です。 - レベル7~8
Hマークも無くなってしまうので、アルファベットを見るにはツボに触れるしかなく、さらに指定された順番のアルファベットでないとツボを取ることができなくなっています。つまり、手当たり次第にツボに触れてみましょう!ということです。
(※実は「レベル数」はいちいちクリアしていかなくても、最初からオープニング画面で選択可能)
指定されると、その順番で取ってみようかな?と思いますし、かと言って指定された順番じゃないと一切取れないという制限を課しているわけでもないあたりは、なかなか融通の利いたシステムかと思います。
そこまでやる前に飽きる?
…返す言葉もございません。
おまけ
2時間後…
おまけプラス