1990年3月(PCエンジン版) タイトー
さらわれた七福神を助け出す為、主人公である巫女の「小夜ちゃん」が奮闘する見下ろし型アクションシューティング。全8面。
巫女さんと言えば、白い衣に真っ赤な袴というシンプルでありながら見方によっては派手とも言えるデザインの巫女装束、そしてそこへ殴り込みをかけるように日本人の黒髪ストレートが加わることによって有無を言わさぬ神聖さを感じさせる存在です。
神様に仕える身として決してメインの存在ではないですが、その存在は必要不可欠であり、
「清楚」
この言葉に見合う職業は巫女を於いてほかにあらず!
そんな清楚かつ神聖な巫女さんですが、衣装の白と赤というコントラストの差によって、普段は意識されない袴の側面の「開き」がやけに眩しく目に映っている自分の意識に対するその背徳感たるや。
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アクション
攻撃方法
- 遠距離攻撃用 ➡ お札投げ
- 近距離攻撃用 ➡ お祓い棒
メインはお札投げで、連射装置を使うと爽快に連射可能です。
お祓い棒は主に、そこら中にある「灯篭」の火を消してアイテムを出現させる為のアクションで、攻撃手段としては微妙です。
お札
連射は爽快ですが、弾道に慣性が一切無く、直線にきっちり8方向にしか飛ばないので、結構外れます。
なので、四方八方から敵がやってきた場合、十字ボタンをカチャカチャやって数撃ちゃ当たる作戦になりがちですが、カチャカチャするのでとにかく左手親指が疲れます。
特に後半は敵の弾を避けつつそれなので、親指が死にます。
(→ 敵からの攻撃は当たり判定が広いので、しっかりと敵の弾を避けなければならない。)
ジョイスティック付きのコントローラーならラクかも。
お祓い棒
あまり出番がないですが、アクションがカワイイのできゆこうは意味無く振ってました。
難易度
水色のお札
灯篭の火を消したり、編隊を組んで飛んでいる敵を倒すとランダムでアイテムが出現しますが、中でもよく出現する「水色のお札」は、ただの点数アイテムと思いきや、実は取るごとにお札の飛距離が伸びるという効果があります。
いつの間にか飛距離が伸びてるなぁとは思ってましたが、これのおかげだったんですね。
しかし反対に、取るごとにボス戦の難易度が上がっていくという厄介な副作用も併せ持っています。
…なるほど、ゲームをやる度にボスが異様に強かったり、弱かったりしたのもこれが原因だったわけです。
いずれにしても、ゲーム後半はかなり敵の攻撃が激しいですし、おそらく水色のお札を取るのはデメリットの方が高いんじゃないかと。
水色のお札を取りまくって挑んだステージの4のボス「山婆」はめちゃくちゃ強いです。
その他の色のお札
- 二重のお札は決まった所にしか出現しないです。多分。
- 出ると嬉しい黄色のお札はランダム出現なので、序盤でいきなり出現する可能性はありますが、普通にやってると赤ばっかり出ます。
妖怪
ザコ
注目した一部のザコ妖怪です。
プカプカ
記念すべき敵1号。
ただただゆっくりと近づいてくるだけですが、ステージ5以降は弾を撃つようになります。
弾撃ちは一見それほどでもない攻撃に思えますが、弾の速度が小夜ちゃんの移動速度と同じ、かつ、大体3匹セットで登場し、3発同時に発射してくるので意外に厄介なのです。
最初は可愛かったのに、後半は全然可愛くない。
ばけちょうちん
ちょうちんおばけです。
飛ばしてくる火の弾のサイズが大きめなので当たり判定も大きく、他の敵と同時に出現することでなかなかの厄介者へと変貌します。
みのじい
子泣きじじいです。
特に強くはないですが、接触すると小夜ちゃんにしがみつくという演出が用意されてます。
りんりん
きつねのお面を被った少女の妖怪。
これも特に強くはないですが、攻撃として投げてきているものがお手玉とか毬といったものらしく、想像すると可愛くて泣けてきます。
にょろにょろ
白ヘビです。
ただ近づいてくるだけの敵ですがミス演出として、接触すると小夜ちゃんにグルグルと巻きつきます。
きゆこうの頭ではこんな感じになっている。
ばけうり
井戸に潜む瓜の妖怪。
このゲームの中では強敵の部類です。
小夜ちゃんが井戸を中心とした8方向の直線状に位置した瞬間のみ高速、直線で、かつ無限に飛び出してきます。
井戸の横を通る際はある程度の距離を保つべし。
ちなみにたまに瓜ではなく、大根?(水色)、トマト?(赤)、玉ねぎ?(黄)が飛んでくることがあり、これを撃ち落とすと色に対応したお札アイテムと同様の効果が得られます。
るむる
おんぶおばけです。
接触してもミスにはなりませんが、その名の通りおんぶでくっついてきます。
おんぶ状態になるとその重さによって、またおんぶしている数によって小夜ちゃんの動作に慣性が働き、まともな操作ができなくなります。
その代わり小夜ちゃんが動きを止める際にマンガのように足を伸ばして踏ん張って止まるアクションが拝めます。
鳥居をくぐると弾き飛ばすことができます。
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ボス
ステージ1「豆頭(ずず)」
小豆洗いです。
横移動を繰り返しながら小豆を3方向に投げてきます。
あまり時間をかけるとたまに下に移動してくることもあるので、的確に攻撃を当てて早期決戦といきましょう。
慣れてくると下で避けながらの攻撃だけよりも、横からの攻撃も取り入れた方がラクだったりします。
ステージ2「雷電王」
カミナリ様です。
ランダムな動きに加え、右手から飛距離は短いが当たり判定が大きいカミナリ、左手からはサイズは小さいが飛距離が無制限のカミナリを放ってきます。
さらに大カミナリは落とした場所にしばらく残り火を発生させるので、こちらの動きが制限されます。
止まっていると確実にやられるので、左右に揺さぶってカミナリを自分のいない方向へ撃たせた隙に攻撃を加えるヒットアンドアウェイを繰り返すといいかと。
逆に揺さぶりすぎて自らカミナリに突っ込んでしまわないようにしましょう。
2面にして早速強敵です。
ステージ3「仙山」
天狗です。
横と上下移動をしながら、小夜ちゃんが直線上にいる時は口からの炎攻撃、斜め線上いる時は手にした団扇で突風攻撃をしてきます。
しかし、実はこの2つの攻撃の「間」は完全な死角となっており、この位置を保てれば余裕で倒せてしまうのでした。
天狗カッコイイのに。
ステージ4「山婆(さんば)」
やまんばです。
左右に移動しながら両手で包丁を投げてきます。ヒエッ!
最初は片方2本ずつですがダメージを与える度に徐々に本数が増えていき、最終的には5本ずつ交互に投げてきます。
しかも意外に包丁の速度も速く、動きながら投げてくるのでこれと言った有効な避け方のない、反射神経勝負となります。
前述したように水色札を取りまくっているとボスの耐久力が上がっているので相当難しいです。
やまんば対策としては、ここに到達するまでに水色札を取らない!に限ります。
ステージ5「操珠僧(そうじゅそう)」
妖僧(僧侶の妖怪)です。
画面内を縦横無尽に動き回り、数珠を鞭のように操って攻撃してきます。
小夜ちゃん目がけて突進してくることが多く、普通に逃げても隅まで追いかけられることがあるので、追いかけてきたのを確認したら後ろではなく軸をズラすように横に避けた方が回避率が上がると思います。
逆に全然追いかけてこず反対側の隅あたりで意味も無くウロウロしていることもあります。
そんな時はシビアな操作ですが、小夜ちゃんを斜めに向けた状態で止めてただ連射しまくってるだけで勝てることもある、という気まぐれ感漂うボスです。
ステージ6「魔尾狐(まびこん)」
九尾の狐です。
尻尾をフリフリしつつ、定期的に小夜ちゃんに向かって歩を進めてくるだけですが、止まっている間は尻尾でお札を弾かれてしまうので、移動する瞬間に攻撃を当てる必要があります。
その間にミニ狐が迫ってくるので、これを倒しつつ避けつつ、ボスの移動のタイミングと安全な場所を伺うという作戦になるので、長期戦は必至です。
ダメージを与えるごとにミニ狐の出現数が増加していきますが、ボスもミニも動きがそれほど早くないので時間は掛かれど、こちらがやられるということはあまりないかと。
ステージ7「魔奴化(まぬけ)」
八百八狸の化け狸です。(日本三大狸話の一つ、愛媛県松山市に伝わるタヌキの妖怪。)
名前とその行動原理的に、八百八狸の総帥である隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)ではなく、化け狸の一匹というところでしょうか。
小夜ちゃんの姿に化けた状態で登場し、プレイヤーと同じくお札とお祓い棒で攻撃してきますが、お札である程度ダメージを与えるとタヌキの姿に戻って逃げ回るので、そこへお祓い棒で攻撃すると壁までふっとんでいってダメージを与えることができます。
ここにきてお祓い棒が活躍です。
タヌキに触れてもミスにならず、連続してダメージを与えられるので、一旦タヌキの姿にしてしまえば勝ったも同然です。
小夜ちゃんの状態でもほぼ攻撃を食らうこともないと思いますので、弱すぎて名前通りマヌケすぎるボスと言えます。
最終ステージ
ステージ7で七福神全員を救出できたわけですが、彼らから、彼らの乗っているあの船=「宝船」が無い!と言われます。
というわけで、最終ステージは宝船に辿り着くのが目的となるステージとなるのですが、ここはこれまでとは少し勝手が違い、ただゴールに到達するのではなく、少し入り組んだ通路に多めに点在するお地蔵様の中から3つの巻物を探し出すことができればその時点でクリアとなるというものになっています。→ ステージ全体はかなり短い。
簡単そうに見えて実は高難易度ステージとなっており、その理由としては、狭い通路内でのザコ敵達の総攻撃に見舞われるからであり、ほぼ絶え間なくお札を連射していないとすぐに追い詰められるというところ。
巻物の在り処はランダムなのでいくつものお地蔵様を確認して回らないとならず、お祓い棒でお地蔵様を攻撃する瞬間の隙もミスする大きな要因です。
ステージ7のタヌキが弱めに設定されていたのは、その熾烈なステージを乗り越えた割になんだこのボス?と拍子抜けさせてからの、最後のこのステージの難易度の高さを感じさせる為でもあったわけですね。
あとがき
子どもの頃、頭の悪かったきゆこうはよくこれと「妖怪道中記」を混同してました。
どちらも登場するキャラがコミカルで、妖怪が敵で、ポイポイ何かを投げるという攻撃方法も似たような印象だったからでしょうか?
また、タイトルも全部漢字で文字の雰囲気が似てますし… 特に「怪」の文字とか。
さらにどちらも一見したところ面白そうな感じを醸し出していながら、実際やると最初は簡単、中盤過ぎると激ムズというところも似てます。
昔はどちらもクリアできませんでしたが、どちらも可愛らしいキャラのおかげなのか特にトラウマゲームにもならず、大人になってから改めて頑張ったら、何とかですが一応クリアはできました。
もちろん使える裏技は使いましたけど。
ちなみに妖怪道中記のベストエンドは無理でした。
おまけ
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