1985年6月 タイトー(開発:マイクロニクス)
スパイってカッコイイですね。
でもそれは、映画やドラマでカッコよく描かれているからであって、現実でスパイがスパイだとバレるようではスパイ失格で、一般人がスパイの実情を知る由もないのですが。
でも、優れた頭脳と鍛えぬかれた体で秘密裏に敵を出し抜く姿はエンターテインメントにもってこいです。
しかし、個人や企業の情報ならまだしも、敵対国家の秘密を知ってしまったスパイがもし捕まったらどうなるかは、推して知るべしです。
というわけで、私はもしスパイになれたとしてもなりたくありません。
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ゲームの目的
敵ビル(30階建て)のどこかに隠されている「機密文書」を入手し、
地下に用意してある車で脱出せよ!
一応こういうミッションになってたんですね。何も考えずにやってました。
ところどころにある「赤い扉」は嫌が応にも目立つので、とりあえず開けて入ってましたが、それこそが「機密文書」の在り処だったわけですね。
ちなみに入手せずに車のある地下まで降りると、警告音と共に、ご丁寧にも取り忘れている機密文書のところまで自動的に戻してくれます。
敵地への侵入方法
ヘリか何かからのワイヤーでビルに伝って屋上から侵入します。
スパイが屋上からコッソリ侵入するという重要な演出を表しているわけですが、早速ファミコンらしいそのシュール感がたまりません。
ところでコッソリ侵入したはずですが、敵と鉢合わせするやいなや、ためらうことなく発砲する主人公。
銃の音がデカイ。
結局そのまま敵を無数に倒して書類を強奪して逃げる。
もはやスパイというより無双です。
ジョン・ウーの世界です。
ゲームの進行
エレベーターで移動
敵(ガードマン)の攻撃を避けつつ、ビルの30階からエレベーターで下に降りて行きます。躊躇なく轟音鳴らして発砲する主人公、そんな彼はエレベーターも平気で使います。
いや、そういうゲームではあるわけですが。
そして前述通り、全ての赤い扉に入って機密文書を入手しつつ地下を目指します。
この赤いドアに入った際には、外に出るタイミングを自分で決定できるので、敵が攻撃してきている場合には少し隠れて銃撃をかわすこともできます。
ちょっとだけ、銃撃戦してる、って感じを味わえます。
エスカレーターで移動
このビルは、おそらく企業のビルをイメージしているものと思いますが、企業のビルにはあまりなじみのないエスカレーターもあります。
エスカレーターは、乗っている間は無敵ですが、降り場に到着するまで動くことが出来ない仕様です。
その為、プレイヤーと敵が昇りと下りで無反応ですれ違う様はとてもシュールです。
オモシロいので、何回もエスカレーター乗っちゃいます。
バトルアクション
銃器
プレイヤーの武器はピストルです。
他の武器は無いですが、弾数は無限です。
どこかのんびりした主人公と、脱力感満載のBGMでゲームが進みますが、一度銃撃戦が始まると意外に激しいものになります。
というのも、弾丸のスピードが思っていたより早いんです。
しかも連射性能もバツグン。
さらに、ジャンプしながらでも撃ち放題と、これらのギャップで驚かされます。
ジャンプしながら銃を撃つとか…やっぱりジョン・ウーの世界ですよ。
肉弾戦
敵はとび蹴りで倒すこともできます。
ジャンプ自体がとび蹴りになっており、相手に向かってジャンプするだけで効果を発揮できます。
その際ジャンプとは思えない音がなりますが、威力はバツグンです。
ジャンプ音をこれにしたそのセンスに脱帽。
ちなみにパンチはできないです。
圧殺
ポロロッポで和んだと思ったら、エレベーターで敵を挟むという残酷な倒し方もあります。
たまに自分も挟まれます。
ちなみに、勝手に挟まって死んでいく敵が結構います。
現実で、この死に方だけはしたくないです。
テクニカル
おまけ要素ですが、エレベーターを動かして位置を調整しながら撃ち、天井にぶら下がっている照明を敵の頭上に落とすことでも敵を倒せます。
しかも、この倒し方だと高得点をゲットできます。
さらに照明を落下させると一定時間ビル全体が暗くなり、その間に敵を倒すと明るい時よりも得点が高くなります。
なんかビミョーな部分が凝ってますね。
脱出成功
機密文書を全て回収し、地下まで到達すると用意してある車で優雅に脱出することができます。その後はループ仕様となっており、背景の色が変わり、敵が強くなった状態でまた30階からスタートです。
ループするごとに敵は強くなり、次第にピストルなのにマシンガンのごとく連射してくるようになります。
それだけでもかなり脅威なのに、敵が2人以上いると、立ち撃ちとしゃがみ撃ちを同時にされて、頻繁にハチの巣にされます。
あとがき
こんな単純なシステムながら想像以上に難しいゲームですが、子どもの頃は何がそんなに面白いと思ったのかクリアもできないのに、かなりこのゲームをやった記憶があります。
おかげで後にセガサターンで「エレベーターアクション リターンズ」という続編が出た時はすぐに買いに行きました。
イヤしかし、まさかこんなゲームの続編が出ると誰が予想できたでしょうか?
しかもサターンで。
脱力感を醸し出しておきながら、ところどころギャップで驚かされた作品ですが、まさか未来にまで驚きをもたらすとは。
さすがタイトー。
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