1986年9月 ハドソン
16連射で有名な高橋名人が主人公の横スクロールアクションゲーム。
なぜか葉っぱの腰巻と帽子だけを身に着けた姿の高橋名人が、キュラ大王にさらわれた恋人ティナを助けるべく広大な島を駆け巡ります。
ドット絵の高橋名人ですが、しゃくれたアゴとパチクリとした目がうまく描かれています。
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タマゴ
このゲームの目玉は、道中に落ちている謎の巨大タマゴです。
誰が置いたのかわかりませんが、中にはいろんなアイテムが入っているので、本当のタマゴではないのは確かです。
ただの入れ物です。
タマゴは攻撃したり、体当たりで割ることができますが、体当たりで割ると、その衝撃で前方へ飛んでいきます。
特に、最高速度で体当たりすると結構吹っ飛ぶんでしまい、よく穴に落ちるので、確実にアイテムをゲットしたければソーっと触れましょう。
また、隠しタマゴも存在します。
隠れている場所の目印は、投げた武器が空中で消滅する地点となっており、その場所でジャンプすると出現します。
タマゴの中身
石オノ
主人公はゲームスタート時とミス後は丸腰状態なので、タマゴから武器である石オノを入手して初めて攻撃できるようになります。
石オノは放物線を描いて飛んでいき、画面内に2発まで発射可能です。
ちなみに石オノは必ずしもタマゴの中にあるわけではなく、通り道にそのまま置いてあることもあります。
スケボー
このゲームではタマゴに加えて、このスケボーも目玉アイテムとなってます。
この世界観でなぜにスケボーなのか… インパクトはありますが。
スケボーはマリオで言うところのキノコ的なもので、敵との接触を一回だけノーダメージにしてくれます。
代わりにスケボーは壊れて消えます。
そんなスケボーですが、とても大きなデメリットがあり、十字ボタンを離しても常に前進する為、立ち止まったり戻ったりができなくなります(減速はできる)。
敵か障害物にぶつからないと破棄することが出来ない為、場所によっては致命的状態に陥ることもあります。
例えば、動く足場でタイミングを計って飛び移るようなシーンでは、タイミングを合わせることができません。
それとその昔、このスケボー姿の高橋名人のチョロQ持ってましたが、すぐ壊れました。
炎(隠しタマゴのみ)
石オノを持っている時だけ出現する上位武器で、障害物の「岩石」と転がってくる「大岩」を破壊することができるようになります。
岩石は絶妙な位置に置かれていることが多いので、それを壊せるというのはこのゲームではかなり有利なことです。
正式名称は「マジカルファイアー」だそうです。
オシャレな名前。
ミルク
バイタリティが全快します。
「バイタリティ」は「活動力」のことで、画面上部の中央にゲージとして表示されていて、無くなるとミスになります。
そこら中にあるフルーツは実はこれを維持する為のものなのです。「空腹度」とでも言い換えることができましょうか?
前半はそんなにフルーツは重要ではないですが、後半は、敵の攻撃が激しくてフルーツにかまってられなくなりやすく、これが0になってミスになるってことが結構あります。
そんなバイタリティですが、このミルク一本で全快します。
さすがです。
レッドミルク(隠しタマゴのみ)
バイタリティが上限オーバーの16(通常は13)まで増えて、さらに全快します。
ミルクの効果を上回る赤ミルク。
赤い色が何なのか気になるところです。
花
これを取った後は、そのステージで取ったフルーツの得点が2倍になります。
どちらかと言うとゲージ回復量が2倍になる方がいいです。
正式名称は「フラー」です。
フラワーじゃなくて?
ナスビ
主人公の後ろから付いてきて、すごい勢いでバイタリティを減らし続けるハズレキャラです。
バイタリティが残り2ゲージになると去っていきます。
できれば避けたいキャラですが、どのタマゴに入っているかの判別は見ただけでは不可能なので、タマゴの場所で覚えるしかないです。
何が入っているかな?と楽しみなタマゴですが、ハズレもあるわけです。
ちなみに正式名称は「悪魔ナスビ」。
なぜナスビを悪者にしたのか… その答えは、高橋名人の嫌いな食べ物だからです。
私は好きです。
妖精
無敵になります。
効果が切れるとどこかへ飛び去って行ってしまいますが、無敵BGMが切れても妖精が画面内に見えている間は効果が続いているようです。
たき火や岩石といった障害物もぶっ飛ばせるのでなかなか爽快です。
但し、穴に落ちたり、バイタリティ切れの場合はミスになります。
この妖精の名前は「ハニー」です。
蜂の妖精で「高橋名人のBUGってハニー」の主人公でもあります。
ハチ助(隠しタマゴのみ)
これを入手して初めてこのゲームのコンティニューが可能になります。
これが入ってるタマゴは、エリア1のラウンド1のゴール直前のガケ付近の隠しタマゴです。
このタマゴにしか入ってないので必ず取りましょう。
ちなみにコンティニューするにもやり方があって、十字ボタンのいずれかを押しながらスタートボタンを押すです。(ミスしたラウンドの最初からスタート)
アイテム、しかも隠しタマゴに入っているものを取らないとコンティニュー出来ないというだけなく、ボタンを押しながらスタートしないとならないって、どんだけコンティニューさせたくないんだろうか。難易度高いのに。
ちなみに「ハチ助はハドソンのマスコットキャラ」というのはファミコン世代にとっては常識です。
宝石(隠しタマゴのみ)
2000点もらえる得点ボーナスアイテムです。
正式名称は「ジュエル」で、宝石のついた指輪のようなアイテムです。
としゆきくん(隠しタマゴのみ)
1UPアイテムです。
としゆきくんて誰やねん!とツッコむ所ですが、実は、高橋名人のことです。
名人の名前は「高橋利幸」なのです。
アイテムのまとめ
ちなみにタマゴに入っていないアイテムで、各ステージに必ず1つ出現するツボみたいなアイテムがありますが、これは得点アイテムで、1000ポイントもらえます。
正式名称は「ポット」。
「隠しポット」になっているものもあります。
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障害物
岩石
触れてもミスにはなりませんが、つまずいて一瞬だけ操作不能になるとともに、バイタリティが2ゲージ減ります。
岩石の配置は他の障害物や敵との兼ね合いで、絶妙に配置されていることが多く、このつまずきによって結果的にミスに追い込まれることも多く、結構厄介なんです。
ちなみに正式名称は「オット岩」です。
つまづいた時に「おっとっと」って感じになるから?
たき火
触れると火だるまになり、ミスになります。
岩石とタッグを組んでることが多く、つまずかされて火だるまにされます。
正式名称は「ファイア」です。
そのまんまです。
つらら
天井から落ちてきて、ぶつかると氷漬けになりミスになります。
つららがあるところは床面も凍っていて滑るので、止まらず突っ切るべきですが、突っ切り過ぎると大体次のワナが待っています。
正式名称は「アイス」です。
さっきのが「ファイア」なので、こっちは「アイス」。
シンプルです。
いや…つららのままでいい気がします。
ステージ構成
スーパーマリオと同じく全8エリアあります。
各エリアは4つのラウンドに分かれているので全部で32ステージということになります。
但しマリオと違うのはワープが無いのですべてのステージをこなす必要があるのです。
結構長旅です。
基本的に難しいゲームですが、エリアが進むにつれさらに難易度が上がっていきます。
しかし、エリア毎の待ち受けるボスのキュラ大王は弱っちいのが救いです。
キュラ大王は8つの頭を持っていて、エリアごとに顔が変わっていきます。
攻撃方法や動きに変化はなく、唯一の違いは耐久度が上がっていくぐらいです。
また、ボス戦の間はバイタリティは減らないので落ち着いて戦えます。
敵キャラ(一部)
スネイル
カタツムリです。
一番のザコ敵です。
一見同じ場所にいるように見えますが、よーく見るとかすかに前へ進んでいるのがわかります。
ケロ
カエルです。
茶色のカエルは近づくと跳ねて飛び掛かってきます。
なかなか強敵です。
たまに右側を向いている個体がいますが、無視して飛び越すと背後から飛び掛かってくるという寸法です。
プータ
ブタです。
クルクルと回転しながら、数匹が並んで真っ直ぐに向かってくる愉快な敵です。
というのも、このブタの出現直前ぐらいに大体タマゴがあり、中には妖精さんが入っている為、無敵状態でこのブタ共を蹴散らして進むという流れにしてあるものと思われます。
バッサ
コウモリです。
近づくと天井からプレイヤーのいる高さまで降下してから向かってきます。
コヨーテ
コヨーテの名前を持ってますが、全くコヨーテに見えない敵です。
というか、2足歩行です。
この敵は突如後方から高速で突進してくる為、出現条件を知らないとミスになる確率が高い敵です。
さりげなく配置してある赤い花ですが、実はこれを通過するとコヨーテが出現します。
出現したら振り返って2発ぶち込む必要があります。
ジャンプでかわしてもいいですが、中にはジャンプしてくるやつもいるので、倒してしまった方がいいです。
敵のまとめ
最強のバッサ
エリア8のラウンド3のゴール前の連続落下リフトの部分で、落下リフトが連続で8個続く箇所があるのですが、バグかなんかで攻略できないようになっているのかと疑いたくなるぐらい難しい場所となっています。
この8連続リフトの途中でコウモリのバッサが3匹邪魔をしてくるのですが、特に3匹目の登場位置の絶妙さはバグと紙一重です。
軽くトラウマです。
ファミコンのゲームってちょくちょくこういう呪いがかったシーンを入れてきますよね。
かなりの回数をやって、偶然クリアできましたが、刹那のタイミングだった為どのタイミングで武器を放ち、ジャンプしたのかもわかりませんでした。
あとがき
このソフトを知った時、なぜ主人公が高橋名人なのか?なぜこんな原始の世界が舞台なのか?色々疑問が浮かびましたが、かなり後になってから実はセガの「ワンダーボーイ」というアーゲードゲームの主人公を高橋名人に差し替えたものであることを知りました。
ワンダーボーイ…やったことないです。
ちなみに、これと似たような感じで「うる星やつら ラムのウエディングベル」のゲーム内容がイマイチ理解できなかったのですが、これもジャレコの「モモコ120%」というアーケードゲームの主人公をラムちゃんに差し替えたものとのことで、だからうる星やつらっぽくなかったんだなぁと理解できた次第です。
さらにこの「高橋名人の冒険島」発売の翌月に、このソフトの舞台を基にしたアニメ「BUGってハニー」が放送されていることから、単純にワンダーボーイからキャラを差し替えてゲームを作ったというわけではなく、ちゃんと構想があっての差し替えだったんですね。
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