ファミコン 戦争

怒号層圏(怒2)とエルちゃんのKOFコスプレ

更新日:

1988年4月 ケイアミューズメントリース(開発:マイクロニクス)


ある意味、名作となった「」の続編。

その名も「怒号層圏」。

「怒」という文字は入っているものの、もはや「怒」ではない模様で、意味もよくわかりません。

しかし、あらすじによるとちゃんとした続編ではあるようです。

あらすじを簡潔に表すとこんな感じ。

「ズーダ」なる男から、『ザンゲルドに征服されたラックルピケル島を救ってほしい。』とのSOS有り。

このズーダという男、どう見ても胡散臭そうです。

 

シオン・クラーク
「アヤしいなぁ、アヤしいなぁ…どう見ても
ワナですよ、エルさん。」

エル・ハイデルン
「人は
見た目で判断しちゃダメよ、シオンくん!」

シオン
「ま、まぁ確かに、そうですね…。
ところでエルさん、その恰好は一体…?ラルフ大佐はいずこへ?

エル
「今回は、このゲーム制作時から遠い未来に『怒』と大いに関係する人っぽくしてみたわ。どう?似合う?

シオン
「え、ええ…とても!

エル
「うふふ、ありがとう。

前作との違い

ゲームの舞台

初代が、所々にヘンなやつはいたものの定番の戦争アクションゲームだったので、てっきり前回とはまた違った戦場が舞台かと思いきや、まさかの異次元空間が舞台です。

戦う相手も、もはや人間ではなくモンスター

というわけで、前作のヘンなやつ以上にヘンなやつらが今作の敵であります。

武器

モンスター相手だと武器もそれなりの物、例えばレーザー銃とかに変わっているのかと思いきや、そこは特に変わらず前作同様マシンガンと手榴弾

衣装も相変わらずタンクトップとバンダナという防御力を完全に無視した軽装。

前作よりはランボーらしさは抜けてはいますが、舞台を異次元にしたのならもはや「ランボースタイル」にこだわる必要性を感じないのは私だけでしょうか?

 

初期武器は前回と同じですが、ステージ各所にブーメランなどの新たな武器が落ちており、入手すれば切り替えて使うことができるようになっています。

手榴弾の代わりに地雷を置くこともできます。

このブーメランというのが高性能な武器で、ブーメランだけあって戻ってくる時にも攻撃判定があり、マシンガンの弾よりも大きいので当たり判定もかなり広く、入手したら主にこれがメインの武器になること間違いなしという代物です。

そんなブーメランですが、ゲーム開始10秒ぐらいの位置で地面に転がっています。

ありがたくいただいておきましょう。

武器の切り替え

セレクトボタンを押すと「武器設定画面」が表示され、A・Bそれぞれのボタンの武器を設定することができます。

入手したアイテムもこの画面から使うことができます。

設定画面が用意されているのは何だかイイ感じですが、この画面を閉じてゲーム再開する際にはなぜか3秒ほどロード時間が発生します

ROMカセットなのに!

怒号層圏(怒2)の装備画面

キャラの大きさとダメージ

前作では画面を這いずる虫のような大きさのプレイヤーだったのが、今作ではかなり大きく描画されていてとても見やすくなってます。

敵も大きいので攻撃が当てやすくなってますが、逆にプレイヤーも大きくなっているので被弾もしやすいです。

でも個人的にはこのぐらいの大きさの方が好みです。

また、今作は残機制ではなくライフ制となっています。

色々と仕様を変えてくるものですね。

移動速度

前作で大不評だった「移動速度の遅さ」ですが、ほんの少し改善されています。

というより速度はほぼ同じような感じですが、キャラが大きい分速く進んでいるように感じるだけかもしれません。

 

また、振り向く際の「一旦横を向く動作のラグ」については相変わらず存在したままです。

なぜこの動作にこだわるのか?

しかしこの動作ラグに関しては、振り向ききってなくてもマシンガンの弾は振り向いた方向に飛んでいってくれるので、後ろから迫る敵への攻撃は特に問題無いです。

でもなぜか手榴弾は振り向ききっていないとその方向に飛んでいってくれません。

クリアまでの道のりとコンティニュー

クリアまでの道のりがダラダラと無駄に長かった前作ですが、今作は適度な長さに改善されています。

とは言え、やっぱりコンティニュー無しでクリアするのは至難の業です。

そのコンティニューのやり方は『GAME OVER が表示される前に「A➡B×2➡A×6➡B』です。

ボタンを押す回数が多い!

ちゃんと押せなくて「GAME OVER」が表示されてしまい「怒」りモードになること請け合いです。

最初にわざとやられて練習しておいた方がいいと思いますよ。

セリフと戦車とBAR

今作の一番のビックリポイントはプレイヤーも敵も「声を発する」ところでしょうか。

とは言え所詮ファミコンなので、何て言っているのかわからないただの奇声です。

また一番の残念ポイントは戦車が無くなったことです。

前作の戦車はプレイヤーの強化兵器というよりもはや必須兵器であり、何より男たちの憧れの兵器だったのに、なぜにそれを無くすという発想に至ったのでしょう?

舞台が異次元だからでしょうか?

武器に「」とかがあるぐらいですし。

 

それとちょっとビックリなのが、ステージ中の「BAR」と表示された施設の存在です。

これは実はアイテムショップで、ハート(敵を倒すとドロップする)と引き換えに回復アイテムや補助アイテムを購入することができるのです。

普通に「SHOP」表示でいいのでは?

アイテムを補充できるのは確かに助かりますが、少し「怒」りそうになるのが、入店するにはハートが2つ必要だと要求してくる点です。

大した量ではないとは言え、入店するだけでとりあえずよこせとは一体どういう嫌がらせで?

と言いつつ、回復アイテム買いますけどね…。

 

こんな異次元に『BAR』ですか…とりあえず入ってみましょう。

いらっしゃいませー!

…なにやってるんですか、エルさん!?何ですかここは?そんなゆっくりしてる時間はないですよ!

そんな焦らなくても、ゆっくりしていけばいいのにー。ここは私の店よ。来店する人間はシオンくんぐらいだからサービスしちゃうわよ!

いつの間にこんな場所にこんな店を…。

 

はい、こんな感じでどう?

 

 

 

…そうですね。ゆ、ゆっくりしていこうかな…。

そうこなくっちゃ!

ラスボス

ラスボスは唐突に出現します。

そしてラスボスはアイツです。冒頭で登場したあのズーダです。やっぱり魂胆持ってました。

主人公達はまんまと利用されていたようで、さらに口封じの為に亡き者にされそうになります。

ズーダはジワリジワリと動きながらポイポイと何かを投げて攻撃してくるという単純な動きしかしませんが、操作性の悪さそこそこあるズーダの耐久力により、想像以上に倒しづらいです。

 

ところで、ズーダが倒してほしいと言っていた「ザンゲルド」は一体どこにいたのか?

思い返してみると、ズーダが登場する直前にいつものステージボスっぽいやつを倒した気がしますが、あいつが「ザンゲルド」だったのかも。

他のボスと動きとか形が一緒だったし、知らぬまに当初の目的は達成していたようです。

ズーダが真のラスボスで、ザンゲルドがラスボスとすると相変わらず前作同様ラスボスがわかりにくいという踏襲。

 

エルさん!やっぱりこの人悪い人だったじゃないですか!?

違うわよ、シオンくん!それは結果論であって、私は最初から決めつけるのは良くないって言ってるのよ!

た、確かにそうですけど…。(だからいつもさらわれるんだな…。)

大丈夫よ。何かあったらシオンくんが何とかしてくれるわ!

(僕を頼ってくれている…) 任せてください!


 

戦車が無くなったのは寂しいですが、でも前作よりは面白かったと思います。

そう思えるのも前作があってこそですが。

それと最後にもう一つ「怒」りポイントとして、オープニング画面を放置するとゲームのあらすじのデモが始まりますが、そのテキストの表示速度の遅さたるや

SNKと言えば「キングオブファイターズ」

今作は武器の切り替えでわざわざ装備切り替え画面が用意されているんですね。ちょっとしたRPGみたいだ。

さぁシオンくん、私の設定をよろしく。

え?僕がエルさんの設定をするんですか?

そうよ。でも、設定というより閲覧画面ね。

閲覧ですか? 矢印があるし、とりあえずこれを選択したらいいのかな?

ポチっと。

 

 

こ、これは ネオジオのヒット作『キングオブファイターズ』の麻宮アテナ? …ハハーン、SNKということでこのチョイスなわけですね!?

正解!ここからは私の趣味の時間よ。

(そういえば、FC『アテナ』の記事の時は内容紹介ほったらかしだったなぁ…) 次はこれだ!

 

 

 

またしてもアテナですか!

そうよ。アテナちゃんは作品ごとにコスチュームが変わるオシャレさんよ。

しかし、アテナのように戦いの場にあってスカートのようなものをあえて履くというのは、そもそもどういうことなんでしょうか?

そうね、人間の男子はそういうのが好きって学習したわ。つまり、合理的に考えるとそれを利用すれば有利に戦えるんじゃなくって?

な、なるほど…。それも一理ありますね。

…さて次は。

 

 

これは今回の記事のエルさんのモデルとなったキャラですね。

そうよ。この『』のラルフとクラークがキングオブファイターズに『怒チーム』として登場していること自体が面白いけど、そこへ流れ的に女性ファイターを登場させるという発想がナイスよ!

ちなみにレオナ・ハイデルンの養父であるハイデルンのモデルは映画『ランボー』のトラウトマン大佐だそうですよ。

SNKはランボー好きだな!

 

あぁ…シオンくん、突然体が熱くなってきたわ…。

だ、大丈夫ですか!? あれ…前もこんなことがあったような…。

ふぅ…少し落ち着いたわ。続けましょう。

 

 

ユリは、戦いに負けると道着が破れるという演出のあった少年たちの希望でしたね。

そうなの?

あ…、つい本音が…。いや、あの頑丈な道着が破れるほどのダメージを受けるような戦いをしていることに感動するということですよ…!

なるほどねー。

 

あぁ、また体が熱い… このストッキングが意外に暑いのよ!もうこれは脱ぐわよ!えいっ!

ちょ、ちょっとエルさん突然何を…!

…まだ熱い…この道着がまた分厚いのよ!…これも!

 

 

 

中はこうなってたのか… …そんなこと言ってる場合じゃないぞ!ちょ、ちょっとエルさん…

…わかりました!

そんなに暑いならこうしましょう!これは涼しくてオススメですよ!

 

シオンくんのオススメコスね。どれどれ…

 

 

 

 

こ、これは…! 涼しい!

そうでしょう!?

ありがとう、シオンくん。おかげで体の火照りが冷めたみたい。

いえ、どういたしまして。しかし、さっき戦いの場にスカートがどうのとか言いましたが、これはもはや究極のコスチュームですよね。

どう見ても 布一枚ですし。

そうね、スースーして気持ちいいわ。彼女はくノ一だし、アテナちゃんとは違ってまさしくこれは相手を惑わす為の作戦として着ているらしいわ。

(これは惑わされる…)

 

 

さて、シオンくん!これで閲覧画面は全部見たわよ。楽しめた?

はい!…でも、ふと思ったんですがすでに全然『怒号層圏 怒2』の記事じゃないですよね…。

いいのよ!最初にも言ったけど、SNK繋がりだし

了解です!


 


 

おまけ

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