1988年12月 ナムコ(開発:アトラス)
概要
兵を雇い、自分以外の他のキングを倒し「キングオブキングス(王の中の王)」となるのが目的の戦略シミュレーションゲーム。
ゲームモードは2種類。
- マルチプレイモード ➡ 自由にマップを選んで、コンピュータや他のプレイヤーと対戦
- キャンペーンモード ➡ 敵キングである「ルシファー」を倒すことを目的としたシナリオモード(全4シナリオ)
いまだにファンの多いこのゲームの人気の所以は、そのシンプルなゲームシステムとゲームバランスかと思います。
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ユニット
ユニットは大きく分けて、以下の3種類。
種族「人間」
キング
自身であり、最重要ユニット。このユニットが倒されるとゲームオーバーです。
キングの主な役割は兵の雇用。
兵を雇うには地形「城」に居なければならず、ほぼ毎ターンユニットを雇用する事になるのでキングは基本的に「城」に居座り続けます。
マップによっては移動した方が有利と思われる中立の空き城へ移動することもありますが、普段城から動かないキングの移動は貝殻から出たヤドカリのごとくヒヤヒヤものです。
またその間、敵はどんどんユニット数を増やしているのにこちらは兵を雇えない状態なのでキングの移動は十分考慮した上で行う必要があります。
キングはそれ自体が万能キャラでかなりの強さを誇り、さらに地形効果で大きなの恩恵を受けることのできる「城」(防御力50%アップ)にいる場合、倒すのはかなり困難なユニットですが、一歩城を離れて多勢で襲撃されるとキングと言えどもさすがに無勢です。
ファイター
最も安価で最弱とも言えるユニットですが、「町」を占領するという独占能力を持っています。
町の占領は、兵を雇用する為の資金の収益源となるので、彼ら無くして戦いに勝ち残る事はできないのです。
貧弱なユニットですが、とても重要なユニット。
ちなみに「町」はキングでも占領できますが、普通はやりません。
あと、貧弱ユニットですが、最強ユニットの一種であるキングに対してはなぜか異常なまでの力を発揮してくれます。
ナイト
ファイターよりは強く、そして馬に乗っているので移動力が高いです。(但し、悪路は苦手で、海・砂漠などに至っては移動不可)
雇用価格が高く、強そうに見えて実はそうでもないユニット。
しかしこのユニットの最大のメリットは、レベルが上がるとクラスチェンジできることです。
最高レベルの「9」まで上がると自動的に行われ、「シルバーナイト」になります。
かなり使えるユニットへと変貌するので、最初は弱いナイトですが大事に育ててあげましょう。
ナイトの一歩上を行く強さのシルバーナイトはそれ自体なかなか頼もしいですが、さらにクラスチェンジを行い「ドラゴンナイト」になれれば、最強ユニットの一つとなります。
ドラゴンナイトはその名のごとく乗り物がドラゴンということもあり、ナイトやS・ナイトでは通れなかった地形「海」を含めた全ての地形を移動することができるようになり、特にキングやドラゴンに対して有利に攻撃できます。
自軍でここまで成長させることができればとても有利になること間違いなしですが、敵軍でこのユニットを作られるとかなりの脅威です。
モンク
修行僧です。
修行中の身なので弱いです。
モンクは「魔法」を使える数少ないユニットで、2種類使えます。
- ユンク ➡ 周囲8マスの味方ユニットの食料補給を行う
- レーム ➡ ユニット「ゴーレム」を召喚する
ナイト同様、クラスチェンジ可能で、「プリースト」へと成長します。
修行を終え、晴れて「僧侶」となったわけで、ようやくまともに使えるユニットになります。
プリーストがさらにクラスチェンジすると「ビショップ」となり、最強ユニットの一つとなります。
モンク系ユニットはクラスチェンジの度に魔法の効果がアップし、プリーストが「ユンク」を使うと食料補給だけでなく、周囲8マスの小型ユニット(8人編成ユニット)の兵員の補給も行われ、ビショップになると大型ユニット(4人編成ユニット)の兵員補給も可能となります。
もはやちょっとした「町」とも言えます。
召喚魔法「レーム」も、モンクは1体しか召喚できませんが、ビショップになると4体全部召喚してくれます。
さらにプリーストになった時点で移動が空中浮遊になるので、どの地形でも消費移動力「1」で通過可能となります。
それに加えてビショップになると、「ゾーンオブコントロール( ZOC )」(敵ユニットの周囲8マスは素通りすることができない)を、無視できるだけでなく、敵ユニットをすり抜けて移動することも可能になります。
ソーサラー
魔法使いです。
駆け出しなのでモンク同様弱いです。
ソーサラーは唯一攻撃魔法を使えるユニットで、2種類あります。
- バル ➡ 周囲8マスの敵ユニットを間接的に攻撃する
- ネクロ ➡ ユニット「スケルトン」を召喚する
クラスチェンジで「メイジ」へと成長し、普通に使えるキャラとなります。
さらに次のクラスチェンジで「ウィザード」となり、最強ユニットの一つへと変貌します。
モンク同様魔法効果もアップし、ウィザードが「ネクロ」を使うとスケルトンを8体全部召喚してくれます。
スケルトンは直接的な攻撃に対しては防御力が高い為、壁として使用できるので町の防衛として配置すると丁度いいかと。
さらに「バル」に至っては反則的な効果を発揮し、数の少ない敵ユニットであれば周囲にいた敵のほとんどを消し去ってしまいます。
バルで敵を倒しても経験値はちゃんともらえる為、結果、加速度的にレベルが上がります。
もし敵軍でウィザードを作られてしまうと、もはや手がつけられません。
作られることはまず無いですが。
空中浮遊移動やZOCに関してもモンクと同様の能力になります。
ちなみにビショップやウィザードはどう見ても肉弾バトル系のユニットには見えないので打たれ弱そうな感じですが、そんなことは全くなく防御力も抜群です。
種族「人間」まとめ
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種族「妖精」
妖精の基本ユニット、「エルフ」「ゴブリン」「ハーピー」については3すくみの関係が成り立ってます。
エルフ
ファンタジーの定番キャラである森の番人です。
「森」での移動が得意。
攻撃方法が弓だからなのか、飛行系のユニット「ハーピー」に対して有利です。
突進系の「ゴブリン」は苦手です。
ゴブリン
「善」のイメージのあるエルフに対して、「悪」のイメージが強めなのがゴブリン。
「悪」と言うかこずるいというか。
「山」での移動が得意です。
武器が斧だからか、弓使いの「エルフ」に対して有利です。
対空攻撃がヘタなので、空からやってくる「ハーピー」は苦手です。
ハーピー
顔から胸までが人間の女性で、それ以外の部分は鳥、という姿の怪物。
ギリシャ神話的にはゼウスやハーデスの手下です。
ゲーム内のグラフィックでは背中に翼が生えていて人間同様に腕があるので、槍を持って攻撃してますが、本来のハーピーは腕自体が翼なので多分は武器は持てません。
前述どおり、対空攻撃してくるエルフは苦手で、対空攻撃できないゴブリンに有利です。
ハーピーの他には無い特徴は、飛行系ユニットという事で全ての地形を消費1で移動できるという点です。
しかも全ユニット中2番目に高い移動力(14)を持っている為、かなりの広範囲を自由に移動できます。
多少の奇襲や応援に役立つので、エルフとゴブリンより優秀なユニットと言えますが、反対に地形による防御効果を一切得られないのがデメリットでもあります。
キャンペーンモードの1面では雇えるユニットがファイター以外にこの基本妖精の3種類だけなので、できるだけ有利な相手に攻撃を仕掛けることが勝利への近道です。
また、ユニット内の残存人数が多いほど攻撃力が高いという事を考えると、先制攻撃する側が有利です。
逆に不利な相手に攻撃を仕掛けると多くの経験値を得ることもできますが、資金の少ない序盤ではデメリットの方が多いので無難に有利な相手を先制攻撃する方がいいかと。
こちらの人数が圧倒的に多いから何とかいけるだろうと、不利な相手に対して安易に攻撃を仕掛けたところ、1体も倒せなかったということがよくあるほど、この3すくみの影響力は大きいです。
ジャイアント
巨人です。
ドスドスと画面を揺らしながら歩き、棍棒を振り回して攻撃します。
印象としては可もなく不可もなく無難に使えると言った感じのユニットですが、「レーム」で召喚されるユニット「ゴーレム」は苦手です。
ジャイアントとゴーレムはどちらも巨体なので、バトルが迫力満点です。
グリフォン
ライオンの胴体に、鷲の翼を持った伝説の怪物です。
グリフォンはゼウスなどの神々の車を引く役割を持っており、そのせいか馬車をライバル視していて、馬を目の敵にしています。
という事から、ナイトに対して有利に攻撃できます。
種族「妖精」まとめ
種族「ドラゴン」
この種族は最強種族として位置づけられているので、どれも基本性能が高く強いユニットとなっていますが、その分雇用価格も高いです。
例外として、ドラゴン族の端くれである「リザードマン」は安価(400)ですが、強さも「並」です。
サーペント
海に住むドラゴン、海竜です。
「海」(または川)の中では生まれながらの最強ユニット「ドラゴン」に引けを取らない強さを持っています。
但し、陸上では動くこともままならないという弱点が、他より雇用価格が安い理由です。
ワイバーン
空の王者、飛翔竜です。
全ユニット中、最大の移動力(16)を誇り、強い上にどこへでもすぐに行けます。
しかし飛行系ユニットなので地形効果が得られないのと、中途半端に高額な雇用費用によって使いどころに少々悩む事が無いことも無いユニット。
ドラゴン
生まれながらにして最強ユニットとして君臨しているのがこの「ドラゴン」。
名前も逆にシンプル。
雇用価格は最高額の4000。
一番安いファイターが120なので、ファイター33体分だなぁ、と無意味な計算をしてみる。
そんな最強ユニットですが、極限まで鍛えられた「人間」である「ドラゴンナイト」や「ビショップ」、「ウィザード」にはさすがに苦戦します。
あと、移動力に難がありますが、飛んでいる様には見えないのになぜかどの地形も消費1で移動できるという不思議な特徴を持ってます。
コカトライス
敵専用ユニット。プレイヤーが雇用する事はできないヤツ。
「毒の沼地」や「毒の砂漠」を移動するとランダムで遭遇し、突然バトルが始まって初めてその姿を見ることになるので、フィールド上でのグラフィックは用意されてないある意味レアなユニット。
経験値をたくさん得られるおまけ的キャラとして存在しているので、そこそこ強いですが、あえて戦いを挑むのも有りです。
あとがき
ファミコンのシミュレーションゲームの傑作の一つに必ず挙げられる作品で、今やっても面白いです。
シンプルイズベスト!デス。
ちなみにきゆこうは、このゲームではじめて「モンク」という言葉を知りました。
そして思い浮かぶのが「文句」、なんかダジャレの一つでも言いたくなります。
あと、初めてプレイした時は幼ききゆこうだったので「食料」の概念をほとんど気にせずやっていて、説明書も持っていなかったので、「ユンク」の魔法効果がいまひとつわからず、使うと「肉」っぽいのが飛んでいく演出があるだけで「???」となっていたのが懐かしいです。
腹が減っては戦はできぬ!
アタック表
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