獣王記 - 独特な世界観を醸し出すセガの名作アクション

      2018/11/06

1988年11月 メガドライブ 開発・発売:セガ
1990年7月 ファミコン アスミック(開発:インターリンク)


獣パワーを操ることができる種族「獣人」を操作して、魔神にさらわれた神の子アテナ救出を目指す横スクロールアクション。全5面。

たかが獣のチカラとあなどってはいけません。

この獣パワーは実はとてもスゴイチカラで、過去に神々と獣人との争いがあった際、最高神ゼウスは最終手段を用いてこの獣人を封印するに留まったほどで、あと一歩で神々を打ち負かしてしまうほどのものなのです。

ではこのゲームの獣人はなぜ自分たちに封印を施した憎っくき神ゼウス、その子であるアテナを救出するという使命を負うに至ったのか?

それは、またしても神の手に負えない強敵、魔神率いる魔族が天界へ襲来したからです。

どうしたものかと考えあぐねた末に至った結論が、自分たちを凌ぐパワーを持った獣人達の封印を解いて魔族と戦ってもらおうという考えだったわけです。

下手すれば魔族と獣人が結託するかもしれないし、3つ巴になったとしてもおそらく最初に神チームがやられるのは想像に難くないというのに…全知全能の神ゼウスの思考もなかなか短絡的です。

ゼウスの思考もちょっとカオスですが、ゲームのシステムも結構カオスが溢れています。


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システム

スピリットボール

主人公は、最初は普通の人の姿ですが、ザコで登場する白色のオオカミを倒すことで出現する「スピリットボール」なるものを取ると段階的にパワーアップしていき、3個目で獣パワーが解放されるのです。

 

1つ目のスピリットボールで上半身の服が破れ、攻撃した手足から軽い衝撃波が発生するようになり、攻撃リーチが少し伸びます

2つ目で筋トレしすぎなゴリゴリマッチョになります。重そうですが、逆に移動スピードがアップします。

3つ目で画面が切り替わって主人公の顔面のアップになり、派手な背景の中で獣人へと変化します。

 

3つ目は、効果音で獣人の咆哮のような音が鳴ってカッコイイですが、1つ目2つ目のボール取得時のシステム音声である「パゥワーアップ」という低い声はクセになります。

しかもその際の主人公、体を軽く斜めにしてなぜかカメラ目線です。

カメラ目線中は硬直しているので、硬直直後に敵の攻撃を食らいがちです。

 

獣リスト

変身する獣の種類は自由に選択できるわけではなく、ステージ毎に決められています。

また、攻撃時にそれぞれ獣ごとの攻撃効果が発生し、人の姿の時には考えられないほど強くなります。

ステージ1「オオカミ

獣人の定番、いわゆる「狼男」です。

パンチすると衝撃波が飛んでいくようになり、キックで攻撃判定のあるバリアをまとって高速体当たりができるようになります。

人の姿の時は攻撃範囲も狭いし、移動もジャンプもモッサリ気味なので、最初はこの狼男でスゲー!ってなります。

メガドラ版では、パンチの勢いが強すぎて衝撃波が飛んでいってる感じですが、ファミコン版では波動拳もしくはカメハメ波撃ちの構えで最初から衝撃波を飛ばすのが目的な感じになってます。

ステージ2「ドラゴン

すでに獣に非ず!

早速ファンタジー生物の登場で、ちょっと残念な気がしないでもないです。

飛ぶタイプの小型のドラゴンで、基本が飛んでる状態なので、横スクロールシューティングゲームみたいになります。

パンチで炎を吐き、キックすると体を電撃で覆います。

ステージ3「クマ

獣人というか…クマそのものです。

そもそもクマは立ち上がることもできるタイプの獣ですし、さらにステージ2では顔はドラゴン、体は一応人間に近づけてありましたが、このクマは普通に体もクマなのでそう見えるのでしょう。

毛フサフサです。

しかもしゃがんで四つん這いになった姿はまさにまごうこと無きクマです。

クマはパンチで射程の短い吐息のようなものを吐き出して攻撃します。

これに触れると敵は石になるので、その正体は石化ガスというわけです。

クマと石化攻撃の接点が不明ですが、石になった敵はさらに破壊もでき、ほったらかすとバリケードとしても役立ちます。

また、キックするとまん丸になって攻撃判定のある山なり大ジャンプができます。

ステージ4「トラ

トラ人間がいそうであまりいないのは、タイガーマスクのイメージが先行してしまうからなんでしょうか。

元の姿が四つん這い獣なので、どうしてもオオカミ男先輩とキャラが被ること間違いないですしね。

トラはパンチで上下に蛇行する丸いエネルギー波が飛んでいき、キックではバリアをまとっての上下方向の体当たりが可能です。

やっぱりオオカミ男と能力が被ってます。

ステージ5「オオカミ

最後はどの獣かと楽しみにしていたのに、またオオカミです。

でも金色です。

では攻撃方法はというと、同じです。

色的にちょっと強くなってる気がします(実際は同じ)。

 

ファミコン版

FC版ではステージがMD版より3個多く8個あるので、その分3匹の獣が追加されてます。

ステージ2「ライオン

パンチはオオカミと同じで、キックはクマと同じです。

まぁそんな感じになりますわな。

ファミコンなのでキャラが小さくてわかりづらいですが、たてがみがロングヘアーのようでちょっとだけカッコいいです。

ステージ5「サメ

またしても獣に非ず

そしてこれはMD版のクマ同様、もはやネタにしているとしか思えない程ただのサメです。

獣でもない、獣人でもない、です。

パンチボタンで泡を飛ばして攻撃し、キックボタンで横にクルっと回って尾で攻撃します。

この尾っぽ攻撃はその瞬間は無敵です。

ステージ7「フェニックス

ドラゴンもあるなら、不死鳥もありです。

マジシャンズレッドみたいです。

パンチで衝撃波、キックでバリア体当たりで、さらに飛んでいる分オオカミのパワーアップ版といった感じになっているので、強めです。


 

あと、FCのドラゴンは炎を吐くのではなく衝撃波付きパンチで、キックはMD版のような電撃は発生せず、普通にキックです。

また、クマは石化ガスは吐かず、ただのクマパンチです。

 

ボス敵

ステージ1

後頭部から腕の生えたおっちゃんです。体は土砂でも積み重ねたような形で固定されてます。

攻撃方法は、定期的に何かをポイポイと5個連続で投げてきますが、実はこれは自分の顔で、超高速で顔を再生できるのであります。

すさまじい再生能力です。

ステージ2

一つ目の巨大植物で、蕾を開くと中に無数の目玉を付けた雌しべがあり、その目玉を一斉に放出してきます。

ちょっと気持ち悪いですが、本体に近接してドラゴンの電撃を連発すればそれほど苦せずに倒せます。

ステージ3

アンモナイトのような殻をもったドラゴンのようなやつです。

攻撃すると本体を後ろへ押しやることができ、画面端まで移動させてから攻撃することで初めてダメージを与えることができます。

形も攻撃もヘンテコですし、このステージの獣人であるクマが使いやすいので特にテクを駆使せずとも簡単に倒すことができるかと。

ステージ4

円形の溶岩を抱え込んだような体に、ワニの頭が付いたようなやつです。

浮遊しながら一定の軌道で動き、口からは小さなガーゴイルを生み出し、体からは溶岩を飛ばしてきます。

飛んでくる溶岩はしゃがんでいればまず当たりませんし、ガーゴイルも横にしか移動しないので、自分からぶつかりに行かない限りは無害です。

地道にトラの蛇行エネルギー波だけで攻撃するのもいいですが、ボスの鼻先をかすめるように高速体当たりで攻撃するとより早く倒せます。

但し、敵本体にモロにぶつかるとダメージを受けるので、体当たりは敵本体をかすめるように当てましょう。

 

ステージ5

プロテクターを装着したサイの格闘家で、魔神の真の姿です。

鼻息を荒げて主人公に突進してからのワンツーパンチ、そしてこちらがしゃがむと下段蹴りをしてくるなかなかの手練れです。

サイはその鉄のような堅さと重さの体での突進攻撃が可能で、現実だと驚異的な攻撃力かと思いますが、ラスボスの「魔神」の真の姿がサイというのはこれいかに?

言うなればサイの獣人であり、魔族というより獣人族側ですよね。

各ステージのボスたちはちゃんと魔族チックなのに、ラスボスがまさかの獣人。

むしろプレイヤーとして登場させてほしかった!

 

その他の特徴

さっさと獣人になるべし

ボスはいきなり出現せず、出現するはずの場所にはまず紫の衣をまとったスキンヘッドマンが電撃をビリビリ(攻撃判定無し)放出しており、主人公が獣人になっているか否かを判定してきます。

獣人になっていないとボスは出現せず、ステージをもう1周させられますが、3周目は変身していないくてもボスが出現します。

獣人と比べて性能の低いパンチとキックしか使えない人間状態ですが、そのままでもボスを倒せないことは無いです。

さすが獣人族。

この地味な人間状態ですが、その地味さによって獣人状態の強さを際立たせるという狙いがあったのは間違いないでしょう。

BGMも人間時の暗ーいものとは打って変わって、自信に満ち溢れたアップテンポなものになります。

獣人になってこそこのゲームの本領が発揮されるので、とっとと獣人になりましょう。

謎の出し惜しみ

ステージがたったの5個で距離もそんなに長くなく、さらに難易度も高くないので慣れると短時間で終わってしまいます。

難易度はオプションから設定可能ですが、オプションは公式の操作方法で選択できるようになっていて、Bボタンを押しながらスタートです。

なぜにタイトル画面に表示させていないのかは不明ですが、ここでは他にも残機数や体力メーターの増減が可能ですし、さらにステージの選択も可能です。

またAボタンを押しながらスタートでコンティニューが可能です。

アイキャッチ

ステージの合間には水晶玉でアイキャッチを表示してくれます。

ステージ1の後でまず魔神がアテナを捕らえるシーンがあります。

次に、十字架に張り付けたアテナを前に何やら魔神が呪文を唱えています。

3つ目は、気を失ったアテナの顔の上に鳥っぽい顔が現れます。

4つ目に、その鳥を握る魔神。アテナは鳥にされました。

ステージ5のラスボス魔神を倒すと、鳥が出現しパタパタと飛び回った後アテナは元の姿に戻ります。

そしてエンディングのアイキャッチでは、獣人の手を取るアテナを映し出す水晶玉。

ふむ。

 

ファミコン版にはアイキャッチが無い代わりに、エンディングで主人公がアテナをゼウスの神殿まで連れ帰り、再会の喜びで抱き合う神さま親子の姿が見れる演出になってます。

その後どん帳が降り(⁉)、観客席に座る獣人とアテナ(!?)

 

…これは、出来上がってしまっていると解釈してもよろしいので?

 

とにかく、ここでは人間の姿に戻った方がいいんじゃないかなと余計な心配をする私でありました。

 


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