忍者くん 魔城の冒険 - 冒険要素は一切無いでござるよ。

      2017/12/27

1985年5月 ジャレコ (開発:UPL)


子どもの好きなもの一つである忍者。私も好きでした。いや、今も好きです。

Ninja Shion

私は子どもの頃、子供雑誌で「忍者になる為の練習方法」という記事を見て忍者になる練習をしました。

例えば「自分の身長の倍以上あるスカーフ状の物を首に巻き、地面につかないように走ることができるのが忍者だ!」とのことで、頑張って走りましたがズルズル引きずってました。

他にも練習法が載ってたと思いますが、忘れました。どれをやってもうまくいかなかった為すぐに断念したと思いますが、めげずに忍者を目指してたら学生時代は陸上部で活躍することぐらいはできたかもしれません。

要するに、忍者になれずとも忍者の訓練をしてたら足腰が鍛えられて、単純にアスリートになってたんじゃないかと思う次第です。あと「SASUKE」に挑戦したりとか。

SASUKEに出る為に日々訓練し、強靭な肉体を作った人達ですらSASUKEを制覇できないのであれば、私が忍者になどになれるはずもありません。とはいえ、本物の忍者だったらSASUKEはクリアできるのでしょうか?それとも、実際のところ忍者と言っても肉体能力はやはり常人の域は脱していなかったのでしょうか?

このような疑問を抱きつつも、それでも世間の想像する忍者はやはり、高速で走り、異常なまでの跳躍力を持ち、目標に音もなく忍び寄り、相手が気づく間もなく暗殺したりする姿です。また、雇い主の裏方として諜報活動や情報攪乱なども行い、表には姿を現さない闇の住人なのであります。


 

そんな忍者ですが、このゲームの主人公である「忍者くん」は装束が赤色で隠れる意思ゼロです。そして名前が「忍者」です。これは空手家である主人公の名前がカラテカに通じるところがありますね。

「拙者、忍者を生業としている、名を『忍者』と申す。」といった感じですか。

この調子だともしかしたら名前が「忍者」くん なだけで、生業としての忍者ではないのかもしれませんね。

 


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あらすじ

さて、このゲームのあらすじは「城の宝を狙って進入してきた魔物たちを倒す為に、城に乗り込む。」というものです。

ですがゲームを開始してみると、どこかの岩山で戦いが始まります。全然お城じゃないです。殺風景な岩山です。

次のステージも岩山です。ですが、今度は色が変わりました。そして、ステージ3でやっと、遂にが姿を現しました。これが救うべきお城ということで、ステージ1と2は城に乗り込むまでの道程だったということですね。

城の外まで魔物がはびこっていることからして、相当な数で攻めてきたに違いないですね。


基本操作とゲームの流れ

岩山・城はどちらも8段で形成されていて、ステージはこの岩山(黄色)・岩山(灰色)・の3つをローテーションします。

画面は横スクロールは無く、縦スクロールだけとなっており、この8段をジャンプで昇ったり降りたりして敵を倒していきますが、この肝心のジャンプ方法が独特で、垂直ジャンプができず、十字ボタンを押さずにジャンプボタンを押すと逆に垂直に落下します。

操作ミス頻発すること間違いなしですね。

ちなみにジャンプボタン長押しで大ジャンプ(段差を登れる)、軽く押した場合は小ジャンプ(段差を登らない)となります。

 

攻撃方法は、手裏剣のみでパワーアップアイテムなどは無いです。

手裏剣を当てる為の補助行為として、ジャンプによる体当たりや、上から落下して踏んづけるというものがあり、成功すると敵は一時的に気絶して無防備な状態となりますが、むしろ自分の方がよく気絶させられます。

この辺は後のシリーズの「忍者じゃじゃ丸くん」にも引き継がれている要素ですね。

正面から手裏剣を投げて倒せるのは一番最初に登場するザコ敵である「黒子」ぐらいのもので、それ以降に登場する敵に対して正面からぶつかるのは自ら死にに行くようなものというぐらい忍者くんの手裏剣の性能は低いです。

黒子にすら投げ合いで負けることも多々あります。その為、基本は体当たりで敵を気絶させてから手裏剣を当てることになります。


 

1ステージに登場する敵は8匹で、ステージ1では敵は全員黒子ですが、ステージ2では頂上に1匹だけボス的存在の「だるま」が登場します。

だるま の武器は鎌型の手裏剣で斜め方向にも飛ばしてくる為、1段差違いでは当たる可能性があります。また黒子や忍者くんとは比較にならないぐらいの連射で攻撃してきます。

前述の通り だるま 以降に登場する敵は単純に正面から向かってもほぼ勝てる見込みは無いです。気絶させる以外にも、敵が上段から落下してくる瞬間は無防備となるので狙い目です。さらに敵の背後からの攻撃も有効です。

ところが敵もそんな単純ではなく、気絶させようとジャンプすると敵もジャンプして避けたり、頭上から落下しようとしても段差移動して避ける、また背後を狙って手裏剣の届く位置に到達した途端に段差移動してきたりと、簡単にはいきません。

このように一見ファミコンなりの爽快アクションと見せかけて、意外にも忍び要素がメインとなっているわけなのです。

やっぱり忍者くんは「忍者」だったのですね。

 


敵キャラ

敵の出現法則は、ステージ2で「ボスだるま と ザコ黒子」、次はステージ4で「ボスかぶき と ザコだるま」、ステージ7で次のパターンという風に、岩山(黄色)・岩山(灰色)・城が1セットとすると前のセットのボスが次のステージのザコという形でつながっています(ステージ1だけ特殊で黒子だけ登場)。

ボス的存在である1匹は特に強く設定されており、その後のステージのザコ状態になると少し控えめな強さになっています。

 

ステージ1「黒子」

kuroko

主人公が忍者くんだけに敵は黒い忍者…敵の方がちゃんと忍んでいるのでは?と思ってましたが、まさか黒子だったとは。

確かに忍ぶ者の類ではありますが、忍者とはまた違う意味の忍ぶ者ですね。目の部分が赤いサングラスみたいな感じになっていますが、服が赤色よりはマシでしょう。

「黒子キャラ」で思い付くのは、ネオジオの「真サムライスピリッツ」で審判である黒子が挑戦者として乱入してくるという隠し要素ぐらいです。

 

ステージ2「だるま」

daruma

たかだか2面で登場するコイツに一体どれだけやられたことでしょうか?

手も足も出さないクセに鎌手裏剣だけは異様に飛ばしてくるコイツ!

しかも、近づくとせっせと追いかけてきます。

でもコイツのおかげで、単純に手裏剣を当てようとするだけではダメだな、と気付かされました。ある意味私の師匠です。

 

ステージ4「かぶき」

kabuki

所見時は一体どういう姿なのか理解できず、爆弾を投げるイヌと思ってました。

その後 歌舞伎 と知って目を凝らすと、あーなるほど、あの頭部はワサっとしたあの歌舞伎の髪の毛か!とやっと理解できました。

かぶき の投げる爆弾は放物線を描き1段下の段まで降ってきます。他の敵と違って武器である爆弾が大きく、しかも真っ黒なのではっきり視認できるのですが、その分威圧感も大きいです。

結構、連発で投げてきます。

かぶき がザコとして出現するとみんなで一斉に放り投げてくるので、爆弾の雨がよく降り注ぎます。

脅威を感じる反面、お祭りみたいで楽しくもあります。

 

ステージ7「カミナリ小僧」

kaminari

青鬼と思ってました。そしてコイツも何を飛ばしてきているのかわかりませんでした。

コイツの名は「カミナリ小僧」、そして飛ばしているはカミナリです。つまり、青鬼というのもあながち間違いではなかったわけですね。

だって姿が似てるじゃないですか。

ところでこのカミナリ攻撃は、体感ですが連射と速度かなり速いです。

ザコでも真向勝負では99%勝てません。

 

ステージ10「ヨロイ」

yoroi

コイツはもはや物の名前です。だるま も物ですが一応「顔」になってますし、かぶき もイメージするのはあの歌舞伎役者の姿ですが、ヨロイはそのまますぎです。せめて「ヨロイ武者」とか「武者」とかにしてあげたらよかったのに。

そんな ヨロイ はこのゲーム中最強の敵で、気絶させなければ倒せません

さすが最後に登場しただけのことはあります。

攻撃方法は 矢 です。ここは ヨロイ の名に似つかわしく、ちゃんと弓を使って撃ってきます。

気絶必須という特徴があるためか、攻撃の軌道は一直線で抑えられています。

 

その他「火の玉」

同じ段に留まり続けると登場する無敵のペナルティーキャラ。ユラユラと忍者くんを追いかけて来るのでとても邪魔です。

 


この後ステージ13で「ボス黒子 と ザコよろい」となって、ステージ16から18では全敵混成軍となっており一巡が完了します。混成軍のステージは顔ぶれが賑やかなのでパーティーやってるみたいです。

後はこのループの繰り返しとなります。ステージ19から2巡目で再度「ボスだるま と ザコ黒子」から始まり、ステージ36で2巡目完了です。

エンディングは無しです。

 


ボーナスポイント

このゲームはかなり難易度が高く、一撃でも食らうと即ミスですし、コンティニューも無い為、残機を増やすことが重要となります。それには得点稼ぎが必要となります。

稼ぎ方としては、

●ステージ中に1つ降ってくる光る玉をキャッチし、3個集めるとボーナスステージに突入します。ボーナスステージの光る玉を16個全て取るにはほぼ完璧な道筋をたどる必要があり意外に難しいです。1つ500点で16個取ると8000点ですが、全取りボーナスで12000点貰えるので合計20000点となります。

●1ステージ8匹の敵を手裏剣8発だけで倒した場合はボーナス得点として10000点貰えます。かなりの玄人でないと難しいです。

●倒した敵が落下していく時に手裏剣を当てると1000点となります。落下する敵と自分の落下速度は同じなので、倒す段階でテクニックが必要でかなり難しいと思います。

などがありますが、ここは無難にボーナスステージを確実にこなすべきですね。

 


最後に

後にジャレコがシリーズを引き継いで忍者くんの弟という設定のスピンオフ作品「忍者じゃじゃ丸くん」が発売されましたが、「ボス敵が次のステージでザコ敵として登場する」や「気絶させてから攻撃」「倒した敵をさらに攻撃する」など引き継がれた部分が多いということで、この忍者くんの時点でかなり完成されたシステムだったということでしょう。

jajamaru-kun2

じゃじゃ丸くんでは、問題の「垂直ジャンプ」もできるようになってます。

忍者くんは適当にやれるほど簡単ではないですが、じゃじゃ丸くんはパワーアップアイテムやガマパックンなどが存在し、よりファミコンゲームらしくなっており 忍者くん と比べると遊びやすいですし、楽しくプレイできます。

しかし、逆にじゃじゃ丸くんをプレイした後は不思議と、あの ひたすら己の身と手裏剣一つで敵を倒していく忍者くんへの挑戦意欲が湧いてくるのです。

とは言うものの、忍者くんと比べてじゃじゃ丸くんというぬるま湯を知ってしまった私は、再度忍者くんで心を折られるのでした。

 

いや実際、私はじゃじゃ丸くんですら難しいと思いますが…。

 


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