ファミコン アクション 縦スクロール

忍者くん 魔城の冒険 - 冒険要素は一切無いでござるよ。

投稿日:2016-09-09 更新日:

1985年5月 ジャレコ (開発:UPL)

「忍者くん」シリーズの元祖

主人公の忍者くんは後にスピンオフ作品として発売される「忍者じゃじゃ丸くん」の兄です。

両者とも、忍者なのに全く忍ぶ気を感じさせない赤装束を着用しているので、一見したところではその見た目の違いが全然わかりませんが、その小さな体と、頭巾から目だけ見えている顔がとてもかわいいです。Ninja Shion

じゃじゃ丸くんはアイテムやガマパックンというお助け要素があるのでまだマイルド感がありますが、忍者くんでは頼れるものは唯一の武器である手裏剣だけというなかなかのハードスタイルになってます。


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あらすじ

城の宝を狙って侵入してきた魔物たちを倒す為に、城に乗り込む!

 

城に乗り込む!との事ですが、いきなり岩山での戦いが始まります。

ステージ2も岩山(岩の色が違う)ですが、ステージ3まで行くとようやく目的の城がお目見えです。

ちょっと説明不足だったのでしょう。

岩山は城への道中だったわけです。

ですが、初心者はステージ2の岩山のボス「だるま」が強くて、城にすら辿り着くのも難しいかもしれません。

ゲームの流れとアクション

ステージはこの岩山(黄色)・岩山(灰色)・の3つをひたすらローテーションして進みます。

3つとも8段構成の縦スクロールのみで、段差を利用して敵を倒すのがメインアクションなわけですが、何の嫌がらせなのか肝心の垂直ジャンプができないという仕様になってます。

できない上に十字ボタンを押さずにジャンプボタンを押すと逆に垂直に落下するというワナ付きです。

慣れていないと操作ミス頻発すること間違いなしです。

その代わりジャンプボタンを長押しすると段差を登る大ジャンプとなり、軽く押した場合は段差を登らない小ジャンプになるという、横ジャンプは細かな仕様です。

 

攻撃方法は手裏剣のみでパワーアップアイテムなどは無いので、いかに敵を気絶させるかがこのゲームのミソです。

しかし敵の動きは結構いやらしく、そう簡単には気絶させてくれません。

正面から手裏剣を投げて倒せるのは一番最初に登場するザコ敵である「黒子」ぐらいのもので、それ以降に登場する敵に対して正面からぶつかるのは自ら死にに行くようなものというぐらい、手裏剣自体の性能は低いのです。

要するに、敵の行動を観察し、隙をついて一人ずつ倒す、というむしろこれこそ本来の忍者の姿となっており、トロッコに乗って敵を轢き殺すのは忍者の所業ではないのです。

敵キャラ

敵の出現法則はじゃじゃ丸くんに似た感じで、ボス的存在である1匹は強いですが、ステージを進めてザコに格下げになると少し控えめな強さになります。

ステージ1「黒子

敵の方が黒装束に身を包んだ忍者でしっかり忍んでいると見せかけて、実は黒子です。

目の部分が赤くなっているのは一体どういう状態なのかよくわかりませんが、グラフィックでは赤いサングラスのように見えるので、こんな感じにしておきます。

ステージ2「だるま

たかだか2面で登場するこいつに一体どれだけやられたことか?

手も足も出せないくせに、武器は連射で出してきます。

しかも、近づくとせっせと追いかけてきます。

でもこいつのおかげで、単純に手裏剣を当てようとするだけではダメだな、と気付かされました。

ステージ4「かぶき

初めて見た時は一体どういう姿なのか理解できず、爆弾を投げるイヌかと思ってました。

もさもさの毛は、歌舞伎で着用するあのカツラの髪の毛だったんですね。

 

カブキの武器である爆弾は放物線を描き1段下の段まで降ってきます。

爆弾は大きく、かつ、真っ黒なのではっきり視認できるのですが、その分威圧感も大きいです。

それを結構、連発で投げてきます。

カブキがザコとして出現すると全員で一斉に放り投げ、爆弾の雨が降り注ぐことになり、かなりの脅威ですが、その反面お祭りみたいで楽しいです。

ステージ7「カミナリ小僧

みたまんま青鬼と思ってました。

でも、青鬼もカミナリ小僧も似たような感じですね。

ということで飛ばしているのはカミナリです。

このカミナリ攻撃は、体感ですが連射と速度かなり速く、ザコでも真向勝負では99%勝てないでしょう。

ステージ10「ヨロイ

もはやモノの名前です。

せめて「ヨロイ武者」とかの名前にしてあげればよかったのにと思ったりしましたが、よく考えたら「武者」にあえて「ヨロイ」をくっつけるのも安易ですね。

そんなヨロイはこのゲーム中最強の敵気絶させなければ倒せません

さすが最後の登場キャラ。

攻撃方法はヨロイの名に似つかわしく弓矢攻撃です。

気絶必須という特徴があるためか、矢の軌道は一直線となっており、段差を越えて飛んでくることは無いです。

その他「火の玉

同じ段に留まり続けると登場する無敵のペナルティーキャラ。

ユラユラと忍者くんを追いかけて来て、めちゃくちゃ邪魔です。

 


この後ステージ16から18では全敵混成軍となっており一巡が完了します。

混成軍のステージは顔ぶれが賑やかなのでパーティーやってるみたいで楽しいです。

ボーナスポイント

このゲームは一撃食らうと即ミスコンティニュー無しなので残機増加が重要です。

ということで、点数稼ぎに励みます。

 

●ステージ中に1つ降ってくる光る玉をキャッチし、3個集めるとボーナスステージに突入します。

ボーナスステージの光る玉を時間内に16個全て取るにはほぼ完璧な道筋をたどる必要があります。

1つ500点で16個取ると8000点ですが、全取りボーナスで12000点貰えるので合計20000点となります。

 

●1ステージ8匹の敵を手裏剣8発だけで倒した場合はボーナス得点として10000点貰えます。

ほぼ無理です。

 

●倒した敵が落下していく時に手裏剣を当てると1000点となります。

落下する敵と自分の落下速度は同じということを鑑みるとかなり難しいかと思います。

 

励もうにも、難しいものばかりですね。

無難にボーナスステージを確実にこなしましょう。

あとがき

忍者じゃじゃ丸くん」は、「ボス敵が次のステージでザコ敵として登場する」や「気絶させてから攻撃」「倒した敵をさらに攻撃する」など、引き継がれた部分が多いということで、忍者くんの時点でジャレコ的にかなり完成されたシステムだったということでしょう。

忍者じゃじゃ丸くん

しかも問題の「垂直ジャンプ」もできるようになってます。

アイテムなどによりファミコンゲームらしくなっており忍者くんと比べると遊びやすいですし楽しくプレイできますが、逆にじゃじゃ丸くんをプレイした後は不思議と、ひたすら己の身と手裏剣一つで敵を倒していく忍者くんへの挑戦意欲が湧いてくるのです。

 

…でも、やっぱり心を折られるのでした。


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