ポートピア連続殺人事件 - 衝撃のラスト!

      2018/05/02

今やテレビや小説で星の数ほど存在するサスペンスドラマですが、それをわざわざファミコンで再現したのが、かの名作「ポートピア連続殺人事件」です。(1985年11月 エニックス 売上本数60万本)


ヤス

ゲームを始めるといきなり目の前に「ヤス」がいます。
唐突に「ここで事件がありました。何をしますか?」とのことです。

port yasu 1

 

事件の経緯がまったくわからない!

当時は子どもだったし、こんなジャンルのゲームを自分で買うわけもなく、どこからともなくやってきて家にあったのをなんとなくやってみたという代物です。当然、説明書もなかったのですが、ゲーム内の事件の経緯は説明書にしか書かれていないのです。

それにヤスが画面に描かれていて「ボス!、ボス!」と連呼してきますが、子どもの自分には「自分が『ボス』」であることが理解できなかったのです。

まだそういった構図のゲームがイマイチ理解できないおバカな子どもだったもので・・・。
後日確認すると、その辺も説明書には一応書いてくれてますね。
昔の説明書は今と違いプレイ前に必読するものだったのです。

 

念の為言っておくと、以下、ネタバレ満載ですので注意です。まぁ今更でしょうが。
それと、基本的に子どもの頃の印象で感想を述べてますが、ところどころ大人になってからの推察も混ざってます。


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雰囲気が怖い!

まず、このゲームはBGMがなく、テキストの音だけが淡々と鳴っているだけなので
それだけで不気味です。

殺された山川耕造の屋敷へ行き殺人現場に入ります。
死体のあった場所の線枠が生々しくて怖い。

port line

隣の部屋でボタンを押すと、現場の部屋で地下通路への階段が開かれていますが、
怖くて降りたくなかったです。
降りたあとに犯人か誰かに閉じ込められそうな気がしませんか?

降りると殺風景な迷路になっていてヒントも何も無いし、たまに背後で壁が閉まったりで・・・
すでに泣きそうです

やっと辿り着いた奥には借用書が入った金庫がある。借用書って何?
金の絡んだ事件なのかな?、というような発想はもちろん子どもにはできません。

迷路の途中途中にはラクガキがあるのがとてもわざとらしい。
それよりも、まるで自分以外に迷路に入られる事が前提の罠です。
念には念を入れてラクガキを書いておいたのでしょうか?

地上に戻ってホッと一安心。もう二度と入りたくない!と思いました。

 


叩いて吐かせる!

捜査本部に戻って、取調室に関係者を呼んで事情聴取します。

耕造の甥である見るからに不良な俊之平田の娘の由貴子、耕造の会社の従業員の小宮、耕造の秘書の文江。俊之と由貴子は事件当時は家に居たとのことです。

そして、おもむろに俊之の部屋へ移動します。もちろん特に令状はもらってません! 電話のところにあるメモの「こめいちご」は有名な手がかりですね。これは「※ 1 5」という電話番号の事なのです。早速かけてみましょう。

男がでました。俊之の知り合いのようです。男がある物を渡すから港に来い、と指示してきます。そこでヤスがとっさに、俊之は行けなくなったから自分が代理で行く、と伝えます。

なんて大胆なヤス。というか、俊之不在のまま部屋の捜索をしているってことですよね。

しかし、男は、わかった 早く来いよ! ガチャン、と電話を切ってしまいます。この男は実は麻薬の売人で俊之の取引相手なのですが、電話でのやり取りから港での受け渡しまで、あまりにも警戒心が無さ過ぎて面白いです。

港周辺で聞き込みをすると、事件発生時刻にここで俊之を見たという人を発見。

再度、取調室で俊之から事情聴取します。俊之に麻薬を見せてもシラを切ってきます。確かに麻薬関係の犯罪の検挙って現行犯じゃないと難しいような気がしますね。

そこでフラグを立てる手段として存在しているのが、叩いて白状させるです!

port yasu 2

殴られた俊之はあっさりと麻薬取引していたことを白状します。うーん、何か時代を感じさせます。

俊之は殺人事件よりも、麻薬取引での逮捕を怖れて、嘘のアリバイを証言していたんですね。ということで、俊之は、サスペンスのお約束のダミーの犯人役でした。でも、一つの犯罪を解決したので結果オーライでしょう!

 


トラウマシーン1

そして次の事件が発生。

由貴子の父、平田(耕造に多額の借金あり)が森の中で死んでいるシーン。首吊りのシルエット

トラウマです

この状況を見た途端にまだ何も調べもしていないのに、ヤスがベラベラと喋りだします。

やっぱり、平田が犯人だったんですね。耕造を殺して自分も自殺を…。
かなしい結末ですが、事件は解決しました。どうか捜査をやめろと命令してください。ボス?

 

この自殺は単純に借金苦によるものなのですが、ヤスはさぞラッキーと思ったことでしょうね、このタイミングでの自殺は。

もちろん自殺してたってだけで平田を犯人と決めつけるわけにはいきません。しかし、この忙しい時に利害関係人が自殺するなんて警察も大変です。


 

由貴子に事情聴取を掛けます。由貴子の父は耕造から借金をしているので、色んな想像を巡らすと耕造を殺してしまう可能性もあります。ということは、娘から父の何らかの怪しい行動が聞けるかも知れません。

耕造の屋敷の前で見つけた指輪俊之が「由貴子にあげた」ものとのことだが、由貴子は「知らない」と言う。さらに「あんな男にもらうわけないじゃん。もらったとしてもすぐに捨てる」とのこと。ヒドイ!

ところが、ここである目撃情報が飛び込んできます。「事件発生時刻に由貴子が外出するところを見た。」

俊之の目撃情報やら、由貴子の目撃情報やら、この界隈の人は、人のことをよく観察していますね、しかも時間までキッチリと。

さすがに女子にはヤスも手は出しませんでした。指輪が落ちていたことを再度口にすることで由貴子は落ちます。よく聞くと由貴子は、父の平田は別の会社からもお金を借りており、その支払いの為に耕造にさらにお金を貸してくれるように口添えに行ったそうです。なんて父思いの娘さんなんでしょう!

耕造は由貴子の頼みを聞き入れ、貸すと言ってくれたようです。これにより、由貴子犯人説は無くなったようです。だったら別にアリバイを嘘つかなくても良かった気もしますが、まぁ若いので、疑われたくないと思って、嘘ついちゃったんでしょうね。

あと、小宮のジジイですが、コイツには人は殺せない! そう直感できるキャラなので無視ですね。

文江は・・・アヤシイですねー。完璧すぎるアリバイとクールな感じが。

 


トラウマシーン2

耕造の屋敷で見つけたマッチを手がかりに、「スナック ぱる を目指します。

ストリッパーのおこいさん(川村といい仲だった)の情報提供で、耕造と川村(バーで耕造とよく一緒にいた)が昔、詐欺仲間だったことがわかります。爆弾発言です。自分の事ではないとしても、重大な犯罪告白ですね。

おこいさんがこんな重大な情報提供してくれた理由は、ヤスが男前だったから
その後もおこいさんに川村の居場所を教えてもらったりと、イケメン刑事は得ですね。

いや、私が思うに多分おこいさんは川村のことが面倒くさくなってきて、怪しまれている川村をどうにかなってもいいという思いで警察に協力してそうな気がします。
でないと、こんなにいい仲の人のことをタレこまないでしょうし。

早速、川村の居場所へ行ってみると、またしても死体発見。これまたトラウマです。

そこでまたヤスが、調べもせずに、

もう逃げられないと観念して、自殺を…」といきなり自殺に決め付け。
あっけないラストですが、事件は解決しました。どうか捜査をやめろと命令してください。ボス?

と、喋りだします。

死因を調べると、首をナイフでひと突きが死因です
こんな勇気のいる自殺はなかなか無いです。

これで2度目のヤスの捜査中止要請ですが、カンのいい人なら「あれ?」ってなるんでしょうね。
ヤス・・アンタもしかして…、という感じで。

私は「そうなの?これで解決なの?」ってなってた気がします。
なんかもう怖かったから終わってもいいかな、ってなってました。

 


キーパーソン「おこいさん」

取調室でまたおこいさんの活躍です。

耕造と川村がやった詐欺で一番の仕事だったのが沢木産業に対する詐欺だったとのこと。
そして意味深に「沢木 文江(耕造の秘書)の名前を出し、そそくさと帰って行きます。あやしい!

 

沢木産業のあった洲本へ行って、聞き込みをすると当時の事件を知る人の話から沢木一家の事情が判明します。詐欺が原因で会社が倒産、そのせいで経営者夫婦は自殺

沢木一家には子どもが2人、男の子と女の子がいて、女の子はあの文江であった
男の子の方には肩に蝶々のアザがあったとのこと。
子ども達は別々の親戚に引き取られ、一家離散となった。

この情報提供者は沢木一家と相当親しかった人なんでしょう。肩にあるアザのことまで知ってますし。

ならば聞き込みしているヤスに面影を見出す可能性もあったハズ!
この人と面と向かっているヤスは気が気じゃなかったかも。

ここでボスの「人を探せ → 文江の兄」の命令に対してヤスが「ボス!この辺にはいませんよ。」って言います。

目の前にいますよ!ボス!

もうとっくにわかってると思いますが、犯人はヤスです

port yasu 3


 

捜査本部に戻ると、突然新たな進展が待っていて、耕造の屋敷の迷路に新たな発見が!

ええっ!また入んなきゃなんないの!?

 

嫌々ながらもメモ通りに進み隠し部屋へ。
小宮(耕造の会社の従業員)のジジイのヒントからヤスが大声をあげます。

ヤス「あたたたたーっ!

いや、そんな声の出し方する人いないでしょ!
説明書にはたしかにヤスのことを「ひょうきん者」としてますけども・・・。
今はひょうきんをさらけ出す時ではない。

隠し金庫に耕造の秘密の日記を発見します。
沢木一家に対する懺悔内容を知って動揺を隠せないヤス。

も、もし、ふみえの兄が犯人だとして、このことを知ったら、きっと、後悔するでしょうね。ボス…。

ヤスの本音、漏れてます…

port yasu 4

 


真犯人

どうやらここまで来るとフラグが立つようで、取調室にてヤスに対して「服をとる」が選択できるようになります。

ファミコンのゲームにはクセとして「同じコマンドを繰り返すというのがあります。
ヤスに対して「服をとる」は3回実行しないとならないのです。

ヤスの肩には蝶々のアザが…!!

port yasu A

 

あとはヤスが自供してエンディングです。

ヤスは蝶々のアザってだけで「ここまでか・・・。」ってなってますけど、アザだけでまだ全然犯人となる証拠は何も無い気がするのは私だけでしょうか。

ヤスが犯人となるフラグが立った経緯もよくわかりませんし。
迷路でのヤス(真犯人)の本音をボスは実は読み取っていたのでしょうか?

まぁでも、耕造の懺悔日記を見たことによってヤスは後悔の念にかられ、アザがバレたことをきっかけに自供をしたのだろうと思っておきます。

 

それにしてもずっと一緒に組んできた相棒の刑事が犯人だったなんて、まさに衝撃のラストですね。

最後に、夕焼けをバックにサイレンのドップラー効果で終わるところが印象的です。

 


衝撃の始まり

あと、カセットのイラストがよく見たらコレ、ヤスと文江じゃないですか

port 2shot

ファミコンのグラフィックでは到底再現できない綺麗なイラストだからって堂々とカセットの表面に犯人をさらしていたとは…。

プレイヤーは、プレイする前どころか、ゲームを購入した時点ですでに犯人を見ていることになっていたわけです。

ラストの衝撃に加えて、さかのぼって衝撃の始まりでもあったんですね!

 

このゲームでさんざん怖がった私めでありますが、いまや読む本はサスペンス、ミステリーの類ばかりなのであった。

 


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