1987年12月 スクウェア 売上本数 52万本
・システム編
あらすじ / システム / ジョブシステム / 戦士 / モンク / シーフ / 白魔術師 /
黒魔術士 / 赤魔術師 / 魔法 / アイテム / 消耗品 / 装備品 / 戦闘
・攻略あらまし編
1. ガーランド討伐 / 2. 神秘のカギ / 3. リッチ / 4. マリリス / 5. 飛空艇 /
6. バハムートの試練 / 7. クラーケン / 8. ティアマット / 9. カオス / この世界の秘密
ロールプレイングゲームと言えばまず思い浮かぶのは「ドラゴンクエスト」、そして次に思い浮かぶのは…そう!
「ファイナルファンタジー」です。
ドラゴンクエストは万人に対して門戸を開いているイメージに対し、ファイナルファンタジーはシステムのクセが強くて、門戸が半分閉じているような感じ。
例えば、炎っぽい敵に氷っぽい攻撃をすると異常な程ダメージを与えることができる「属性効果」や、マヒや暗闇状態などの「状態異常攻撃」、特に仲間全員が「石化」すると全滅扱いなど。
さらにまだファミコン時代はそれほどでもないですが、新作が出る度に「召喚獣」や「マテリア」、「スフィア」などの趣旨が想像できない言葉を用いた一風変わったシステムへの進化など、どんどんクセというか、発想が思いもつかないものになっていきます。
ストーリーも子供はおろか、大人ですら難解なものだったりします。
元より、ドラクエに対抗、かつ、システムが被らないように製作されたということも影響してそうです。
ちなみにドラクエのパッケージが黄色や赤色などを基調にしているのは、購入層のターゲットを「子ども」にしており、FFのパッケージが白色や青色基調なのは、購入層のターゲットを「大人」にしている、という「色」による心理的なマーケティング戦略だそうですよ。
そして、一番のクセはゲームのタイトルです。
「ファイナル」なのにいつまでも終わらず、気が付けば「15」まで出てる!
…実は私、「10-2」までしかやってません!
「11」がオンラインだったので、ちょっと敬遠してたばかりに…。
余談ですが、最後にやったこの10-2は評価が低く、まるでクソゲーのように扱われてますが、私は割と楽しんでプレイさせて頂きました。
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システム編
冒頭あらすじ
この世界のエネルギーの源である、地・火・水・風のクリスタル。
その輝きが何モノかにより失われ、暗黒に包まれた世界。
人々は絶望しながらも、一つの希望を支えに存続していた。
その希望とは「世界が暗黒に包まれた時、光の戦士が現れる」という予言である。
そして長い冒険の末、コーネリアの地に辿り着いた4人の若者たち。
その手にはクリスタルが握られていた。
まずカッコよかったのが、しょっぱなのガーランド討伐からの王女様救出後、新たに進めるようになった橋を渡ろうとするところでの、彼方に城を見据えプレイヤーの4人の若者のシルエットを背景にしたOP演出です。
ほとんど前置きもなくゲームの舞台へほっぽり出されたとしても、ファミコンなら別に不思議ではないところですが、このゲームの場合はワザとです。
王国のお姫様を救出するという大層なイベントをいきなりこなし、次のエリアに進もうとすると突然始まる時差オープニング演出、お姫様救出は完全な前フリだったわけです。
いきなりスタッフロールもあり、まるで映画のよう。
でも実は…違うのです。
これは単なる前フリなんかではなく、実は「時の連鎖」の始まり部分なのです。
システム
ジョブシステム
ドラクエでは3作目から導入された職業システムを、FFでは1作目から導入しています(但し、途中で転職はできなない)。
FFでは「職業」ではなく「ジョブ」と英語読みです。
戦士・モンク・シーフ・赤魔術士・白魔術士・黒魔術士の6つのジョブの内から選んで旅を始めることができ、選んだジョブにあまりにも偏りがあるとゲームの難易度が変わってしまうのはドラクエと同じです。
バランスがいいのは、戦士・モンク・赤魔術士・白魔術士あたりでしょうか?
さらに中盤を過ぎたあたりで「バハムートの試練」なるイベントをクリアすると、自動的に上級職にクラスチェンジされます。
- 戦士 ➡ ナイト
- モンク ➡ スーパーモンク
- シーフ ➡ 忍者
- 白魔術士 ➡ 白魔導士
- 黒魔術士 ➡ 黒魔導士
- 赤魔術士 ➡ 赤魔導士
バハムートの試練は無視してもゲーム自体はクリアできますが、クラスチェンジすると装備できなかったものが装備できるようになったり、使えなかった魔法が使えるようになったりとメリットばかりです。
但し、クラスチェンジ前はプレイヤーキャラ達のグラフィックが、ファミコン~スーファミ時代の定番2頭身デフォルメ表示のカワイイ姿だったのが、クラスチェンジ後は頭が小さくなり3頭身ぐらいのマッチョ系のグラフィックに変わってしまいます。
この衝撃的な変貌ぶりが、ある意味デメリットかもしれません。
戦士
ほとんどの装備品を身に着けることができ、攻守ともに盤石な鉄板ジョブです。
デメリットは魔法が使えないぐらいですが、ナイトになるとさらに上級装備を身に着けることもできる上に、一定レベルまでの白魔法を覚えることができます。
パーティーに一人は欲しいところです。
モンク
己の肉体のみで戦う格闘家で、ゲーム中盤以降になると素手での攻撃力が戦士の攻撃力を上回り、最終的にはボス系もワンパンで沈めます。
モンクは大器晩成系な為、序盤は武器を装備しないと弱っちいですが、途中からは武器を装備すると逆に弱くなるという特異キャラです。
さらに防具においても、全部外すことによって逆に防御力が上がるというクセ者です。
ところで、モンクとは「修行僧」のことですが、クラスチェンジするとスーパーモンクなので単純に「スーパー修行僧」ということになります。
シーフ
FFにおけるシーフの大きな役割と言えば、敵から「盗む」ことでしか入手できないレアアイテムを盗んでもらうことですが、初代ではそんな能力もなく、さらに装備可能な武具も少なく、攻守ともにショボショボです。
唯一の能力は「幸運」の高さによって戦闘から逃げやすくなるというものですが、高確率で逃げることができるからと言ってシーフを選択するのも微妙なところです。
確かにこのゲームでは「逃げる」を多用しますが。
クラスチェンジするとなぜか「忍者」になり、装備できるものが増える為ジョブ格差が是正されますが、それだったら最初から戦士かモンクを選んだ方が良いという少し残念なジョブです。
白魔術士
回復・補助魔法を専門に扱う魔法使いジョブです。
初代では魔法は、魔法レベル毎に使用可能回数までしか使えないという不便極まりないシステムである為、魔法で回復というRPGで当たり前の行動がほぼ無理です。
しかも回復魔法の回復量の少なさと言ったらこの上ありません。
唯一それらしい回復魔法は最高レベルの回復魔法「ケアルガ」で、これに関してはMAXまで回復してくれる上に状態異常まで治してくれるのでとても貴重です。とは言え、最高でも9回が限界ですが。
また、FFおなじみの復活用アイテムである「フェニックスの尾」が存在しない為、復活魔法である「レイズ」はかなり貴重です。
さらに「ダテレポ」というダンジョン脱出魔法ですが、これはクラスチェンジ後の白魔導士にならないと覚えられない魔法で、最終ダンジョンはこの魔法が無いと外に出ることができなくなるというちょっとしたバグのような代物です。
赤魔導士も覚えることができますが、どちらもパーティーにいない場合は、FFは全滅したらセーブからのやり直しの為、最終ダンジョンは一発勝負となります。
初代の白魔術士は見た目はそれほど女性的ではないですが、やはり白魔術を使い仲間を癒す役割という点で女性であってほしいわけですよ。
一見すると性別不詳たらしめている頭部全体を覆っているフードですが、クラスチェンジするとこのフードが外れます。
外れるとわかるその姿は、長髪ではあるものの女性とは思えぬ立派なガタイ… チキショウ!…野郎だったのか!?というサプライズを味わえます。
黒魔術士
攻撃・特殊効果魔法を専門に扱う魔法使いジョブです。
1回の戦闘で、ザコがやたらと大量に出現するこの初代で、全体を攻撃できる魔法を使えるのは大きなメリットです。
しかし前述通り、魔法の使用回数に制限があるので、制限に達すると全くのお荷物と成り果てます。
しかもゲーム中盤を過ぎる頃には、戦闘中に使用することで魔法効果を発揮する装備品が多数登場し、その存在にトドメをさされます。
しかも同じ魔術士でも白魔術士の方が少し攻撃・防御・体力が優れています。
しいて言うなら、攻撃ヒット回数を増やす「ヘイスト」、最強魔法「フレア」は使える魔法です。
まだ魔法効果がある装備品を持っていない中盤ぐらいまでは、全体攻撃魔法でザコを一掃してレベル上げをする時に多少は役立ちます。
そんな黒魔術士ですが、その姿だけは一番キュートです。
シンプルなデザインながら、後のシリーズでは「ビビ」という名を与えられて主役級のキャラにまでなるぐらいです。
特に顔がわからないところが一番の魅力なのにクラスチェンジするとあろうことか、帽子を取っ払ってマッチョが頭部丸出しでカワイさもヘッタクレもなくなります。
赤魔術士
FF特有のキャラ感を醸し出す赤魔術士は、一定レベルの白・黒魔法を両方とも覚えることができる上に、武器を装備しての肉弾戦もお手の物という頼りになるジョブです。
前述通り、物理攻撃はてんでダメな上に魔法使用回数の制限に達した魔術士はお荷物ですし、かといって魔法が一切使えないというのも心もとない、そんな時に赤魔術士の出番です。
クラスチェンジして「赤魔導士」になると、全体攻撃魔法も結構上級レベルまで覚えることができ、レイズやダテレポも覚えられます。
しかも、魔法が使えなくなったら戦士とまではいかないものの、十分に戦力となるダメージを与えることができるという結構な優遇っぷり。
魔法
前述のごとく、初代の魔法システムは独特で、MPポイント制ではなく各魔法レベル毎に使用回数が決まっているというものです。
回数は宿屋でしか回復できず、各レベルの最高使用回数はどんなにレベルを上げても最高で9回です。
エンカウント率の高さとダンジョンの長さを考えると全くもって足りません。
攻撃魔法は使えなくなっても物理攻撃すればいいので致命的ではありませんが、回復魔法が使えなくなるのはまさに致命的です。
ゲーム後半に覚えるケアルガはMAXまで回復してくれますが、下位魔法のケアルダは100前後、さらに下のケアルアに至っては40前後しか回復してくれません。
ゲーム中盤になるとケアルダはまだしも、ケアルアはもはや使い物になりませんよ。
また、黒魔法もその魔法自体に与えるダメージが設定されており、知性ステータスの高い黒魔術士が使う攻撃魔法の方がダメージが多いということはなく、誰が使ってもその黒魔法は決められた範囲のダメージを与えます。
つまり、「知性」ステータスは全く無意味な数値ということです。
黒魔術士のところで触れたたように、使うと攻撃魔法効果を持つ装備品は、つまるところその装備を持っているキャラはその魔法を使い放題かつ、ダメージ量も黒魔術士が使うのと同じということになります。
そして魔法の覚え方ですが、これは魔法屋さんで購入です。
このシステムは後のシリーズでも受け継がれることもありましたが、中盤以降のその値段たるや、ぐぅの音も出ないほどの高級品です。
このゲームにおける魔法というのは、無いと困るけど、あってもこの程度という存在で、この魔法システムがゲームの難易度を高めている原因の一端であることは確実です。
アイテム
消耗品アイテム
消耗品アイテムで最も需要があるのが回復アイテムの「ポーション」ですが、これについてはかなり手間をかけさせられたものです。
まだハイポーションすら存在せず、他の回復アイテムと言ったらフィールドでしか使えないテント系アイテムなので、ダンジョン内での回復はポーションのみとなってます。
おかげで、回復魔法が数回しか使えないこのゲームでは中盤以降ぐらいになると、ダンジョンに行く際はポーション満タンの99個所持はほとんど必須となります。
そこで手間なのがアイテム屋でポーションを買う際ですが、まとめ買いができないので店主とのやりとりで「買っていく」➡「ポーションを選択する」➡「買う」の3回のコマンド選択を最大99回行う必要があるわけです。
ボタン連打でこの1セットを1秒でやったとして、99個買うのに約1分半かかるわけです、しかもポーションの回復量も30~40なので、1つのダンジョンで大体使い切ります、というか足りません。
たかが1分半と思うかもしれませんが、実際やると辛抱たまりません。
プレイ中何回も買うことになりますし。
ボタンを連射設定で固定して、トイレ休憩したり、本を読んだりする始末です。
装備アイテム
装備品は装備品専用画面があり、4人まとめて表示されます。
ここでまたしても厄介なのが装備品は一人最大で4つまでしか持てず、後半になると特殊効果のある装備品が増えてくるので全部持ちきれません。
前述のごとく色んな特殊効果を持つ装備品が登場し、魔法使用回数制限の兼ね合いもあるのでできれば全部持っておきたいところですが。
どれを売るか、捨てるか迷います。
また、4人まとめて装備してるものが見れるのは、わかりやすい反面、装備を変更してもステータスの変化がわからないので、新しい装備品を装備する時は、装備前に一旦ステータス画面で数値を覚えておいて、装備後にまたステータス画面を見るという面倒な操作が必要です。
戦闘
ドラクエとは違う視点
ドラクエは敵が目の前にいるプレイヤー主観であるのに対して、FFはサイドビューによって敵味方全部が見えている状態なのが相違点として有名ですね。
私は特にどちらが良いというのはないですが、FFの様に敵味方全部見えており、さらに所狭しとウィンドウで色んな情報が溢れているそのレトロなバトル画面は好きです。
非自動選択
バトルで一番残念なのは、攻撃対象を選択し、その対象を他のキャラが倒してしまった場合、自動で残りの敵を攻撃対象にしてくれないところです。
エンカウント率のやたら高いこのゲームでは、バトルの度にキャラの力量を見定めて、ダメージを分散させるように攻撃対象を選択するというのは恐ろしく面倒くさいのです。
逃げられない
ただのザコなのに、たまに絶対に逃げられない時があります。
何度逃げるを選択しても、逃げることができずに全滅したことも数知れず。
ボス戦やイベント戦なら納得もいきますが、なぜにザコ戦でこの様な仕組みを設けているのか理解不能です。
バトルBGM
ザコもボスもバトルBGMが全て同じです。
さあ、ボス戦だ!と勇んでバトルになったのにBGMがいつもと同じだと、アレッ?これはボスじゃなかったのか?と少し混乱します。
過去のゲーム歴により、ボス戦イコール専用BGM、という脳ミソになっているのです。
ラスボスに至っては、もしかしてさらに真のラスボスがいて、そいつにのみ専用BGMがあるのか?と思いきや、専用BGMどころか真のラスボスすら存在しません。
残念なところが多いバトルシステムですが、それでこそファミコンな感じが実はたまらないです。
不完全という美学。
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ガーランド討伐
コーネリアの城と町
「昔は良い騎士だった」と言われている元コーネリア城の騎士ガーランド。
彼にさらわれたお姫様を助けるところからゲームはスタートします。
コーネリアの町では装備品を買い揃えましょう。激安品しか売られていないので、余裕で買い物可能です。
魔法は高額ですが、ケアルぐらいは買っておいた方がいいかと。
では、早速お姫様救出のために「カオス神殿」に向かいます。
セリフを聞くとちょっとバカそうなガーランドですが、まぁまぁ強くて魔術士系が攻撃されると結構ダメージを食らいますが、一応レベル1でも倒すことは可能です。
なので、ゲーム開始直後そのままガーランドを倒しに行くという荒業も可能です。
- ガーランドを倒し、お姫様に話しかけるとコーネリア城に自動で帰還する
- 王様に話しかけると川に橋が架かり、北エリアに行けるようになる
- お姫様に話しかけるとイベントアイテムの「リュート」が手に入る
早速、橋を渡ろうとすると突如オープニングが始まります。
神秘のカギ
マトーヤの洞窟
橋を渡って、さらに北へ進むと偏屈魔女のマトーヤがいる洞窟があります。
マトーヤは「水晶の目」を誰かに盗まれて目が見えない状態で、取り戻してあげると何かありそうですが、今はまだ無用の場所です。
また、動くホウキが盛んに言っている言葉「とくれせん たぼーび」は反対から読むべし。
港町プラボカ
町が海賊に襲撃されているので助けてあげましょう!
- 町の北東にいる海賊ビッケに話しかけると問答無用で海賊9体とのバトル
- 倒すと「船」が手に入る
結構序盤で船が手に入りますが、港にしか上陸できないのでそれほど広範囲に移動できるわけでないですよ。
ところで、「海賊」で名前が「ビッケ」ってコレですか?
それと、この辺りに出現する「オーガ」は少々強いですが、経験値が他の敵に比べてそこそこ多いのでレベル上げに使えるかと。
エルフの城と町
この国の王子はダークエルフ「アストス」の呪いで5年も眠ったままで、薬があれば呪いを解くことができるようです。
情報によると魔女マトーヤはどんな薬でも煎じることができるとのことです。
マトーヤの薬と水晶の目が繋がりますね。
エルフはダークエルフと争っており、王子を起こして妖精王を誕生させないととダークエルフに負けてしまうそうです。
ダークエルフの手掛かりはありませんが、情報によると北西に廃墟の城があるとのことなので、装備を整えたらとりあえず行ってみます。
西の城(廃墟の城)
廃墟の城にはたった一人ポツンと正体不明の王様がいます。
王様いわく、自分もダークエルフのアストスに騙され、城も廃墟のようになってしまった、とのこと。
この城の南にある洞窟で「クラウン」を手に入れることができれば城も元通りになるから取ってきてくれないか、と依頼されます。
可哀想なので、助けてあげます。
ちなみに、船を入手したことで、エルフの町以外にも「ドワーフの洞窟」へも行くことが可能です。
- 魔女マトーヤの水晶の目はダークエルフのアストスが盗んだとの情報が聞ける
アストスとやらは色んなところで悪事を働いてます。
まとめると、アストスから水晶の目を取り戻し、それをマトーヤに返せば、エルフの王子の眠りを覚ます薬を作ってもらえるかも、という算段ですね。
では、南にある洞窟「沼の洞窟」へ行きましょう。
沼の洞窟
この洞窟は、ゲームもまだ序盤というのにかなりの広さを誇ります。
地下3階の「クラウン」の入った宝箱の前では、姿は見えませんが強制エンカウントで「ピスコディーモン」とバトルになります。
実質的にボスなので、この時点ではかなり強いです。
- 重要な宝箱の前では強制エンカウントが施されている
ところで、この洞窟を中心に出現する「グール」「ガスト」は一度に大量に出現し、しかも通常攻撃にマヒ効果が付加されています。
この時点ではプレイヤーにマヒ耐性はほとんど無い為、運が悪いとひたすらマヒさせられボコボコにやられることがあります。
対策としては、「戦わない」のが一番無難かと。
「クラウン」を廃城の王様に渡すと、王様が正体を現して襲い掛かってきますので、渡す前に必ず宿屋でセーブしておきましょう。
この王様は実はダークエルフのアストスだったわけです。
- 倒して「水晶の目」を入手 ➡ マトーヤへ渡す ➡ 「目覚めの粉」が手に入る
主人公たちはこの王様が何者かも知らず、頼まれた仕事をこなし善人ぶりを発揮したところ、図らずしもエルフの王子の目を覚ますことができる手掛かりを入手したわけです。
「情けは人の為にならず」とはこのことですね。
- 「目覚めの粉」で王子の目を覚まして「神秘のカギ」を入手
ここまでの道のりでカギが掛かっていた扉がこのカギで開けることができるようになるので、早速扉の向こうにある宝箱を全部回収しちゃいましょう。
- 次へ進む為に必要なアイテム「ニトロの火薬」が回収物の中にある
以下、神秘の鍵で開けることができる扉
・コーネリア城
ニトロの火薬・鉄の盾・鉄の鎧・しゃくじょう・ミスリルナイフ・サーベル
- 「二トロの火薬」を持って「ドワーフの洞窟」へ行くと、新たな海路が開ける
・カオス神殿
ウェアバスター・ルーンブレード・金の針
・エルフの城
ミスリルハンマ・青銅の小手・400ギル・330ギル
・西の城
力の杖・鋼の小手・フォールチョン
・沼の洞窟
銀の腕輪・ミスリルナイフ・1020ギル
「銀の腕輪」は5000ギルもする高級装備品ですが、わざわざ沼の洞窟に入ってまで取る物かどうか微妙なところです。
例えばこの洞窟でポーションを99個使い切ってしまうレベルの場合、ポーション1個60ギル×99個=5940ギルかかるわけです。
買った方が安いです。
ただ、面倒くさいですがその分経験値も稼げて、強くなれるので取りに行くかどうかはお好みで。
・ドワーフの洞窟
ウィルムキラー・ミスリルナイフ・ミスリルメイル・かぶと・大かぶと・テント・コテージ・575ギル
リッチ
4カオスの一人であるリッチは土のクリスタルの輝きを失わせている元凶で、それによりこの世界の大地を腐らせることになっている、と分かるのはもう少し先の話です。
ドワーフの洞窟
ニトロの火薬を渡し、運河を開通し新たな海路へ。
メルモンドの町
この町では色んな情報が聞けますが、その中でもアースの洞窟にいるという「パンパイア」の影響で大地が腐ってきている、という住民が嘆いています。
アースの洞窟
これまた広いダンジョンです。
- 地下3階にいるパンパイアを討伐し、奥にある「スタールビー」を入手
メルモンドの町の情報では、「巨人の洞窟」には宝石好きの巨人がいるとのことなので、まさにこのアイテムが解決の糸口でしょう。
さらにもう一方の奥には「邪悪な石板」がありますが、現時点では何もおきないので地上に戻ります。
巨人の洞窟
この洞窟には物知りなサーダ爺さんなる人物が住んでますが、途中で巨人が道を塞いでいます。
先ほどのスタールビーをくれてやりましょう。
奥にいるサーダ爺さんによると、バンパイアを倒したのに大地の腐食が止まらないのは、別の存在が原因で、そいつはバンパイアのいたところよりもさらに奥に潜んでいるとのことです。
- アースの洞窟の邪悪な石板をどかすことのできるアイテム「力の杖」を爺さんから貰う
アースの洞窟(再び)
石板をどかし、さらに奥へ進みます。
最深部に大地を腐らせている真の元凶「リッチ」がいます。
ちなみに「リッチ」は古代英語で「死体」を意味し、生前は強力な魔力を持った上級魔導士・高僧などで、さらなる究極の魔力を求める為に自身をアンデッド化した存在で、ドクロが黒い布をまとった姿が一般的です。
わざわざ自信をアンデッド化してまで魔力の高みを求めるほどの存在なので、何の耐性も持たない者は触れるどころかその姿を見ただけで死に至るとされるモンスターです。
このゲームでも見たまんまアンデッド設定の為、ファイアかディア系の魔法が効果的です。
- リッチ討伐後、奥の玉座に進むとクリスタルに輝きが戻る演出 ➡ さらに一歩前に進むと洞窟から脱出可能
クリスタルの輝きを取り戻し地上へワープする行為は、これ以後4カオスを倒した後のルーティンとなっているので自力で戻ったりしないようにしましょう。
マリリス
マリリスは火のクリスタルの輝きを失わせている元凶で、物語設定ではリッチが倒されてしまったおかげで200年早く目覚めることになったそうです。
4カオスの紅一点で、多数の腕に蛇の下半身という姿をしており、インド神話の女神であるカーリーに、同じくインド神話のナーガを足したような感じです。
火を司ってはいるものの、氷結魔法は弱点ではないという罠があります。
クレセントレイクの町
船で大陸を南からグルリと回って、南東の大陸へ向かいます。
ここには12人の賢者が円を描いてたむろしています。この人たちは世界の知識であり重要な情報を聞くことができます。
- リッチを倒した状態で、この中の一人に話しかけると「カヌー」が手に入る
カヌーは川を移動することができるので、港からしか上陸できない船が、カヌーによって川からも上陸できるようになるというわけです。
カヌーをくれると同時に、火のマリリスは「グルグ火山」にいると教えてくれるので早速向かいます。
グルグ火山
先ほどリッチを倒したばかりですが、ササッとマリリスさんも倒してしまいましょう。
ちなみに、マリリスが本気を出すと火の力を暴走させ、世界を焼き尽くしてしまうことができたはずですが、主人公たちによりそうなる前に倒されてしまう運命なのです。
オープニングでも、風は止み、海は荒れ、大地は腐っていく…とカオス四天王による悪影響を説明してくれてますが、火に関する悪影響はまだありません。
自分の力を発揮するまでもなく倒されてしまったマリリスさん…カワイソス。
飛空艇
次の目標である飛空艇の入手にはまず、何でも浮かせることのできる「浮遊石」を手に入れる必要があります。
マリリス撃破後にクレセントレイクにて、浮遊石はクレセントレイクの北にある洞窟(氷の洞窟)にあるかもとの情報が聞けます。
氷の洞窟
この洞窟は落とし穴を利用して進むことになるトリッキーなダンジョンです。
-
- 入手した「浮遊石」をクレセントレイクの南にある砂漠で使うと「飛空艇」が出現する
飛空艇は最後の乗り物で、徒歩の4倍という速度で移動できる上にどこでも通過可能ですが、着陸できるのが平地のみなので目的地まで実は結構歩かされます。
バハムートの試練
飛空艇が手に入ると可能になる最初のイベントがクラスチェンジです。
バハムートの洞窟へ行くと、ドラゴン王は勇気ある者には称号を授けてくれる、と教えてもらえますが、この称号がクラスチェンジのことです。
ちなみに後にFFシリーズの召喚獣の代表的存在となるバハムートですが、この時は単にドラゴン族の王の名前です。
バハムートの試練内容は、試練の城から「ねずみのしっぽ」なるアイテムを持ち帰ることです。
試練の城
フィールドマップ北の丁度中央あたりにある城。
ここに行くには地形のせいで、少し北西の半島から徒歩となります。
徒歩で進む距離が結構あり、出現する敵も強いので城に入ってもないのに、すでに試練は始まっている感があります。
試練の城の中は、柱に触れると別の柱へとワープするという特殊な構造になっています。間違えると少し戻されたり。
- 「ねずみのしっぽ」をバハムートの元へ持ち帰ると、自動的にクラスチェンジされる
ちなみにクラスチェンジしなくてもクリアは可能ですが、普通はします。
「ジョブ」の項目の所で述べたようにグラフィックが残念になるとはいえ、メリットの方が大きいですしね。
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クラーケン
4カオスの一人クラーケンは水のクリスタルの輝きを失わせている元凶で、名前の通りイカです。
顔が怖いです。
クラーケンに到達するためには、いくつかの手順が必要となっており、クラーケンのいる「海底神殿」に行くには「空気の水」が必要で、空気の水を手に入れるには「妖精」さんの協力が必要です。
キャラバン
というわけでまず妖精さんですが、「キャラバン」で瓶に閉じ込められて売られているので、買い取ってあげましょう。
それは「妖精の瓶」として、50000ギルで販売されています。
なかなか高額。
悪どい商売だ。
- 「妖精の瓶」を買い取って使用すると、妖精さんはどこかへ飛び去ってしまう
ガイアの町
飛び去った妖精さんはこの町の泉に来ています。
実は妖精さんはここの泉の主なのです。
- 話しかけると、解放してくれたお礼として「空気の水」を泉から汲んできてくれる
この空気の水は妖精さんにしか汲めないというわけです。
「女神転生2」で、ウンディーネに潮満玉を取ってきてもらう演出を思い出しました。
オンラクの町
- 「空気の水」を持った状態で、町の南東の女性に話しかけると、タルに乗って「海底神殿」へと向かうことができる
このタルは所有者の女性によると、人魚を救う為に作った潜水艦だそうですが、息が続かないから使い物にならないとのことです。
というか、息が続く続かない以前の問題かと。
最終的にどうやって人魚を救うつもりだったのかよくわかりませんが、「空気の水」を持った状態でこの女性に話しかけると、タルを主人公たちに託して消えてしまいます。
また、潜水艦という設定ですが「FF3」のノーチラス号のように海中を進むわけではなく、自動で海底神殿へと行けるだけです。
海底神殿
ここは3階からスタートする特殊なダンジョンです。
- 5階に向かうと、次のフラグアイテムである「ロゼッタ石」を入手できる
最上階である5階は人魚の生息地となっており、人魚たちとお話しすることができ、またギルと装備品がたくさん手に入ります。
ちょっとトリッキーな部分として、ロゼッタ石のある右上の区画は普通に行こうとしても障害物により辿り着けません。
ここへ行くには左上に向かっていき、左の画面外へ進むとループして、右上の区画内へと入ることができます。
FF特有の隠し通路のはしりですね。
人魚たちの話によるとクラーケンによって「海の光」が失われつつあり、これが完全に失われると人魚たちは消滅してしまうそうです。
人魚の一人(一匹?)は「私の呼びかけに応えて下さったのですね‼」とあるので、オンラクの町での不思議な現象…タルを託して消えた女性というのは、多分この人魚の思念体のようなものだったのではないでしょうか?
しかし直接「助けて欲しい」と言わないところを考えると、あくまでも呼び掛けてこの場所に「気付いて!」という程度の思念しか作り出せず、タルで潜水艦という陳腐な発想になったのでしょう。
そう考えると「タルで潜水艦?バカも休み休み…」となるところですが、何とかして必死に作り上げたタル潜水艦が愛おしく見えてきます。
ところで、頑張って思念体を作り出した一方で、足を手に入れた人魚とおぼしき人物が普通に地上に辿り着いていたりしてますが、こちらは逆にもう人魚には戻れないという制約でもあるのでしょうか?
下に向かうとクラーケンが待ち受けています。
クラーケンはイカなのでセリフがカタカナです。
人語はまだ勉強中。
また足がたくさんあるおかげなのか攻撃ヒット回数が多く、物理ダメージが大きいです。
弱点は、水生生物なので雷撃魔法となっています。
ティアマット
4カオスの最後の一人であるティアマットは風のクリスタルの輝きを失わせている元凶で、元の設定はメソポタミア神話の海の女神で、その姿はドラゴンもしくは「水」そのものだったりします。
クラーケン同様、人外の姿ですが言葉ははっきりとした人語を用いています。
やっぱイカよりドラゴンの方が知能が高い。
メルモンドの町
最後の町であるルフェイン人の町へ行きたいところですが、ルフェイン人はルフェイン語を話すこの世界でも特殊な人種なので、会話が通じず話が進みません。
ルフェイン語を理解するには海底神殿で入手したロゼッタ石で勉強する必要があります。
ロゼッタ石に刻まれているのは古代文字で読むことができないので誰かに解読してもらう必要がありますが、この町で自分のことを自慢していたウネという学者が、実はこのイベントに関する重要なキャラなのであります。
- ウネにロゼッタ石を見せることであっという間にルフェイン語を習得できる
ちなみにルフェイン人はその昔、超高度文明を誇っていましたが、400年前にティアマットと死闘を繰り広げた末に滅ぼされた古代人です。
ルフェイン人の町
- 町の人に話しかけていくと「ミラージュの塔」に入る為に必要なアイテム「チャイム」を入手できる
情報をまとめると、ティアマットは「浮遊城」におり、そこへは「ミラージュの塔」から「ワープキューブ」を使って移動することになります。
ワープキューブは「滝の裏の洞窟」にあるとのことです。
滝の裏の洞窟
- 奥にいるロボットに話しかけると「ワープキューブ」が手に入る
ミラージュの塔
- 「チャイム」を使って塔に入り、「ワープキューブ」を使って浮遊城へと移動
浮遊城
普通にプレイしていればティアマットが最後の四天王となっているので、それなりに強いです。
火・氷・雷に耐性を持っており、物理防御力もかなり高いです。
しかし実は毒属性が弱点で、毒属性の即死攻撃魔法である「クラウダ」が効いたりします。
スクウェアのゲームって、このようにボスに即死攻撃が効いたりするのが定番だったりしますが、ワザとなんですかね?
また、浮遊城には「デスマシーン」なるロボットが徘徊してますが、その強さはラスボスと同格かそれ以上ですが、出現エリアは限定されており、そのエンカウント率も低いです。
物理攻撃は恐ろしく強く、さらに全体攻撃である「核攻撃」という危険極まりない攻撃をされるとダメージに偏りはあるものの、一撃で300近いダメージを食らいます。
自信が無ければ逃げるべきですが、経験値が32000あるのは魅力です(1人当たり8000)。
「オメガ」の試作品のような存在なので、倒さなくてもクリア可能です。
ルフェイン人とティアマットをまとめると、
- 彼らは浮遊城・ミラージュの塔・ワープキューブといった高次元のアイテムを作り上げる高度な文明を持っていた
- ティアマットとの戦いに敗れ、浮遊城を乗っ取られてしまい、今でもそこを根城にされている
- 当時ティアマットに対抗する為(?)に作られたデスマシーンも浮遊城でまだ動いている
つまり、ティアマットとデスマシーンは同じ浮遊城にいながら敵対する存在ということです。
しかも、どう考えてもデスマシーンの方が強いです。
光の戦士と遭遇したデスマシーンは躊躇なく攻撃してくることからして、例えばルフェイン人以外は全て「敵」として認識するようにプログラムしているのでしょうか?
それとも、凄まじいパワーを持っているにもかかわらず、400年間ティアマットと共に浮遊城にいることを考えると、何かしらの不具合が発生したまま、ただの破壊兵器となってしまったのでしょうか?
謎です。
ちなみにこの浮遊城には「アダマンタイト」と呼ばれる物質があるので入手しておきます。
これをドワーフの洞窟の鍛冶屋に持っていけば、最強武器の一つである剣「エクスカリバー」を作ってもらえます。
FFシリーズでこの武器を入手する瞬間はコーフンものですよね。
カオス
いよいよラストバトルです。
ラスボスはその名も「カオス」。
これまで4カオスを倒してきましたが、ラスボスはカオスそのものです。
クレセントレイクの12賢者によると、これまでの4カオスを倒したとしても、また同じことが起きるそうです。
その原因が前編の冒頭で述べた「時の連鎖」であり、簡単に言うとタイムスリップです。
連鎖を断ち切るには2000年前に遡り、その根源であるカオスの行為を阻止する必要があるというわけです。
カオス神殿
4カオスを全て倒すと、最初にガーランドが籠っていたカオス神殿の黒水晶から「過去のカオス神殿」に行くことができます。
ここで注意すべきは、「過去のカオス神殿」に行ってしまうと現在に戻るにはレベル6の白魔法「ダテレポ」が必要だということです(実は黒魔法であるテレポでも脱出できる)。
ラストダンジョンということで、再び4カオスを順次相手とする総力戦となります。
しかもパワーアップしてます。
過去のカオス神殿
このダンジョンでは一旦3階まで上がって、別の階段から反対に地下5階まで降りていく流れになります。
- 3階の石板のところでは序盤にコーネリア王女に貰った「リュート」を使うと、今度は下の階へ進むことができるようになる
こんな所で一番最初に貰ったアイテムを使うことになるとは。
4体目のカオスであるティアマットとのバトル前には、エクスカリバーをも凌駕する最強の武器「マサムネ」を入手できるので是非手に入れましょう。
しかもこの武器は名前からして刀っぽいですが、誰でも装備可能という変わった特徴を持っています。
おかげで、白・黒魔導士でもこれ装備すれば瞬く間にいっちょ前の戦士に成り得ます。
そしてラスボス戦へ。
ラスボスのカオスの正体はFF1の大きな魅力ですが…以下ネタバレです。
ラスボスの正体は…
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ガーランドです。
ゲームの最初に倒したガーランドは実は死んでおらず、何らかの力で2000年前にタイムスリップし、「カオス」となりました。
カオスとなったガーランドは2000年後に自分が4人の光の戦士に倒されることを回避する為に4人のカオスを召喚し、以降はその力によって自分が倒された後再び2000年前にタイムスリップする、そしてまた4カオスを召喚し、2000年後の自分の敗北に備える、という時の連鎖を繰り返しているわけです。
敗北に備えるというより、敗北したとしてもそれとは別の「次元」を用意しておくことで、いずれは絶対に自分が勝利するといった感じでしょうか?
そして、現在のガーランドがやたらと弱っちいのは2000年の間に記憶と力が薄れていく為だそうです。
そこはショボイ設定なんですね。
クレセントレイクの賢者たちの言う時の連鎖を断ち切るとはこのことで「過去のカオス」を倒さない限り、同じことを延々と繰り返すばかりでキリがない、ということです。
タイムパラドックスはあげるとキリがないですが、4カオスを倒した「現在」以降は平和になってますし、わざわざカオスを倒しに過去に戻る必要は無いのでは?
現在の4カオスが強すぎて倒せないから、過去に戻ってその元凶を倒すというのなら理解もできるんですが。
それとも別の次元での平和も考慮しているということなんでしょうか?
この世界の秘密
FFとドラクエのバトル画面の他にもう一つ決定的な違いが、主人公が「喋る」か「喋らない」かです。
ドラクエの場合、喋らない主人公とは、つまりゲームをしているプレイヤーが主人公に成りきる為であり、プレイヤーのイメージをできるだけ壊さない配慮とも考えられます。
バトル画面も主観的ですし。
FFシリーズでは反対に主人公は大体喋ります。
性格も決まっており、プレイヤーは主人公の行動を見守る立場となります。
バトル画面も第三者視点のサイドビューです。
ですが、この初代は主人公が一切喋りません。
というのも、初代に関しては主人公はストーリー的に考えると、プレイしている「あなた自身」だからだと考えられます。
冒頭のテキストで、
”光の戦士は長い旅の果てにコーネリアの地に辿り着く…”
どこから現れたのか不明の主人公たち、これはゲームのスイッチを入れたプレイヤーのことです。
エンディングテキストで、
”戦士はまた時を旅し、元の世界へ帰っていく…”
ゲームをクリアしてスイッチを切ったプレイヤーは現実の生活へ戻ります。
”世界は4人が知っている元の姿に戻っているはずだ…”
プレイしている間、つまりクリアするまではプレイヤーはカオスの時の連鎖の世界で戦っており、クリアしてゲームのスイッチを切るともちろん何事もない平和な世界があります。
”4人が過去へ旅立ったことは誰も覚えていないはずだった 何も知らぬ人々は、だが心のどこかに記憶されているその戦いを架空の物語として語る…”
架空の物語であるFF1の世界とは、つまるところこの現実世界のパラレルワールドなのです。
そして決定的なテキストが、
”そう 2000年の時を超え、戦っていたのは きみ なのだから。”
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